2024年3月18日、エコノミストの田代秀敏氏に岩上安身が行ったインタビューの続きである。
田代氏は「日経平均株価(Nikkei225)は現在、半導体関連企業の株価にめちゃくちゃ影響されている」と指摘した。日経平均株価に大きな影響を与える「値嵩株」(ねがさかぶ・株価の高い銘柄)に、半導体関連企業が多く入っているのだ。
日経平均株価変動への影響を数値化した「寄与度」で見ると、東京エレクトロンをはじめ、半導体関連企業が、日経平均の上昇にも下落にも、大きな影響を与えていることがわかる。ただし、まったく業種の異なるファーストリテイリング(ユニクロを運営)も、寄与度がきわめて高い。
こうした特定銘柄に大きな影響を受けることが、日経平均が「前々世紀の遺物」である証拠だと、田代氏は指摘する。
そもそも、日経平均株価は、2004年4月14日、一挙に30銘柄を同時に入れ替えてしまったという、根本的な問題がある。225銘柄の1割以上を一挙に入れ替えることで、この日を境に「人為的にデータの連続性を壊した」のである。
したがって、「同じ名前でやってますけど、これは違う指標だ」と、田代氏は指摘する。ダウ・ジョーンズもやらなかったことであり、「そんな、むちゃくちゃな運営しちゃいけない」というのである。