米国2023年度国防予算、バイデン大統領は「史上最大」と豪語だが、インフレ調整すると前年比1.5%の微増! WSJ紙は「独裁者の台頭要因は米軍事力低下」と酷評! 軍事力で地球のボス続ける発想むき出し! 2022.7.6

記事公開日:2022.7.6 テキスト
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(文・IWJ編集部 文責・岩上安身 2022年6月30日加筆・アップ)

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 バイデン米大統領は、2022年3月28日米議会に提案した2023年会計年度の米国防予算について「歴史上最大の国家安全保障への投資」と豪語した。

 実はその直前、米上下両院の共和党議員40人が「インフレ調整後で5%の国防費増額」をバイデン大統領に要求していたと報じられた。

 ところが、総額8130億ドルの国防予算は「インフレ調整すると前年をわずか1.5%しか上回っていない」とウォール・ストリート・ジャーナルが批判したのである。

 同紙は社説で、国防予算はインフレでふくれ上がったGDPの約3.1%で「冷戦後の最低水準に近い」、「米海軍が中国を打ち負かすには、500隻の艦艇が必要」だが「2027年には280隻に減少」、陸軍要求予算は「インフレを考慮すると前年より少ない」など軍事費不足を様々に指摘。

 その上で、バイデン政権が力を入れる気候変動対策より、国防予算こそ重要で、「世界の独裁主義者の台頭要因の一つは米軍事力の低下」と酷評。国防費を「冷戦時代のGDP費5%以上」の目標にすべしと主張した。まさに米国は軍事力で地球のボス続けるべきとの発想がむき出しである。

 詳しくは記事本文を御覧いただきたい!

記事目次

▲ジョー・バイデン米大統領(Wikipedia、Adam Schultz

2023年度の米国防予算は「歴史上最大の国家安全保障への投資」とバイデン米大統領が豪語!

 2022年3月28日に、バイデン米大統領が2023年会計年度(2022年10月から2023年9月)の予算教書を議会に提出した。

▲米政府の2023年会計年度予算表紙(ホワイトハウス、2022年3月)

 米国では、議会に予算編成権があるため、大統領は議会に対して「提案」として予算教書を提出する。

 ホワイトハウスが3月28日に発表した大統領声明で、バイデン大統領は「私の政権は、今年の連邦赤字を1.3兆ドル以上削減する予定であり、前政権最後の年の赤字を半減させ、米国史上最大の1年間の赤字削減を達成する」と述べた。

その一方で、「プーチンのウクライナに対する侵略行為」をあげ、「私は、国家安全保障に対して史上最大級の投資を行うことを要求している。これは、我が軍が世界で最も準備万端、最も訓練された、最も装備の整った軍であり続けるために必要な資金である」と表明している。

※Statement by President Joe Biden on the FY 2023 Budget(THE WHITE HOUSE、2022年3月28日)
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2022/03/28/statement-by-president-joe-biden-on-the-fy-2023-budget/

 バイデン大統領はさらに、その後の記者会見で「21世紀の第2四半期には、中国やロシアといった他国との競争激化に再び直面することになる。宇宙やサイバー、その他の高度な能力(極超音速技術を含む)への投資が必要になってくる」と述べ、「これは、歴史上最大の国家安全保障への投資となるだろう」と語っている。

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