ウクライナ戦争の過程で、生物兵器研究をめぐり、米ロ間の情報戦が過熱している。
ロシアは2022年3月7日、ウクライナに生物研究所が多数あり、米軍と協力して生物兵器を開発していたと指摘。中国も同様の指摘をし、査察の必要性を主張した。
対する米国は、生物兵器開発を否定し、逆にロシアが自ら進める生物兵器や化学兵器の件で米国を非難し、「偽情報作戦」を企てていると、繰り返し反論した。
ロシアは、化学兵器に関するウクライナ民族主義者の偽装工作も主張。また、生物兵器について、国連や欧州評議会等への調査要請を検討。米国がウクライナの研究所に2億ドル(約232億円)以上拠出したとして、生物兵器禁止条約違反を訴えようとするなど、批判を強めている。
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ウクライナに生物研究所が多数あり、米軍が協力とロシア発表! ロシア侵攻後に研究所が資料と病原体コンテナを破壊!
2022年3月7日、ロシアのメディア『RT』が、ウクライナが米軍と生物兵器の共同研究を行なっていたことを報じた。
3月7日付け『RT』は、次のように報じている。
「ロシア放射線・化学・生物防衛軍司令官イーゴリ・キリロフ中将は、ウクライナに30もの生物研究所が設立され、米軍と活発に協力していると、月曜日(3月7日)に記者会見で語った。
これらの研究所のパートナーには、米国防脅威削減局(DTRA)や、米軍が管理する最大の生物医学研究施設であるウォルター・リード陸軍研究所(WRAIR)が含まれていると、同将軍は付け加えた。
▲メリーランド州シルバースプリングのウォルター・リード陸軍研究所(WRAIR)本拠地。(Wikipedia、USG)
これらの研究所の多くは、2014年のウクライナのクーデター以降に活動し、同国における彼らの出現は、ドイツはしか、ジフテリア、結核など、この地域における感染症の急増と一致していると、ロシア軍は述べている。
ロシア軍が2月24日にウクライナで軍事作戦を開始した後、これらの研究所は高病原性細菌とウイルス剤を含む、彼らが研究していた資料を急いで破壊し始めたとキリロフは述べており、モスクワがそのプロセスに関連する文書を入手したと付け加えている。
この文書を分析したところ、研究所では炭疽菌やペストなどの危険な感染症に取り組んでいたことが判明した。ウクライナ西部の都市リヴォフにある研究所では、ペスト、沼地熱、マルタ熱などを引き起こす病原体が入った320ものコンテナを破壊していたという。
『これらのコレクションがロシアの専門家の手に渡れば、ウクライナと米国が生物兵器禁止条約に違反していたことを証明する可能性が高い』とキリロフ氏は言い、『これが、これらの材料の早急な破壊を説明できる唯一の理由である』と付け加えている。
同将軍はまた、軍事生物プログラムを継続するために必要なすべての生物材料がすでに米国に輸送されたことに懸念を表明している」
中国も、米国はウクライナ26ヶ所、世界336ヶ所に生物学研究所と指摘! 生物軍事化活動の査察受け入れるべきと主張!
このウクライナの生物学研究所について、中国外交部は、ロシアが発表した情報の内容を事実上肯定した上で、さらに「氷山の一角に過ぎない」とコメントした。
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