核保有5か国共同声明!「核戦争に勝者おらず」は米ソ共同宣言再利用だが、「いかなる戦争も防止」等は採用せず!? 中国は米英豪「AUKUS」に対抗し「核兵器先制不使用」見直し!? 核を使用する戦争のハードルは下がる一方! 2022.1.14

記事公開日:2022.1.14 テキスト
このエントリーをはてなブックマークに追加

(文・IWJ編集部 文責・岩上安身)

 国際連合安全保障理事会の常任理事国で、核兵器を保有する米英仏中露5か国が、2022年1月3日、「核戦争に勝者はおらず、決して戦ってはならない」との共同声明を発表した。掲げられているメインのスローガンは素晴らしいものだが、その内容はどうか。

 「核戦争に勝者はおらず…」の文言は、1985年の米ソ共同宣言の使いまわしだが、同宣言にあった「いかなる戦争も防止」「軍事的優位を求めない」の言葉は再利用されていない。それが意味するのは何か?

 この「『素晴らしい』ステートメント」にもかかわらず「5か国は正反対のことをしている」と、ノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のベアトリス・フィン事務局長は痛烈に批判した。

▲ベアトリス・フィン ICAN事務局長(Wikipedia、Tim–ICAN

 そもそも5か国は、核兵器禁止条約に不参加のままだ。バイデン米大統領に至っては、岸田総理にオブザーバー参加すら避けるよう「要請」した。「桁違い」の数の核弾頭を持つ軍事大国、米国こそ、中ロに軍縮を持ちかけるべきなのだが。

 一方、米英豪の安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」に対抗して、中国で、従来の「核兵器先制不使用」の政策を改めるかのような動向も気がかりである。

 一見「素晴らしい」共同声明に反して、現実的な核戦争の危機は今、その可能性が一層拡大しつつあるのが実情だ。詳しくは記事本文を御覧いただきたい。

▲国際連合安全保障理事会の議場(Wikipedia、Patrick Gruban

記事目次

  • 「核戦争に勝者はおらず」と核保有5か国! ところが、その文言のオリジナル、米ソ共同宣言の「いかなる戦争をも防止」「軍事的優位求めず」は無視!!
  • 5か国は核兵器禁止条約に不参加! バイデン米大統領は岸田総理にオブザーバーとしてすら不参加「要請」!
  • 「桁違い」の核弾頭持つ米国の中国批判は、「どの口がモノを言っているのか」!!
  • 米英豪の「AUKUS」に対抗し、中国が核戦争への「安全装置」はずす動き!?

※本記事は「note」でも御覧いただけます。単品購入も可能です。
https://note.com/iwjnote/n/na22ac079b0c0

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページより御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です