「イギリスも日本と同じくアメリカの属国である」原発をめぐるイギリス・アメリカ・日本の関係とは ~CND(核軍縮キャンペーン)事務局長ケイト・ハドソン氏に聞く! 2013.2.21

記事公開日:2013.2.21取材地: | | テキスト動画独自
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 2013年2月21日(木)、イギリス、ロンドンにあるCND(核軍縮キャンペーン)事務所でケイト・ハドソン (Kate Hudson) 事務局長にインタビューを行った。ケイト氏は戦前、戦中、戦後とイギリスとアメリカの関係について話ながら、日本とイギリスのアメリカとの関係について迫って行く。

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 2013年2月21日イギリス、ロンドンにあるCND(核軍縮キャンペーン)事務所でケイト・ハドソン事務局長にインタビューを行なった。

Q.「CNDについてケイトさんがこの運動に関わったきっかけは何か?」

ケイト「CNDで活動することになったきっかけは1980代に盛んになったクルーズミサイル反対市民運動が広がり、そこでCNDは反核兵器運動をしていた、それに参加した。そのときCNDは何十万人も集まるデモを行ない、大衆運動として盛り上がった。有名なグリーンナムコモンの戦いもそのときの一部。そして冷戦後、人々は核兵器の脅威が無くなったと思ったので、そういった運動も下火になり、私自身もそのとき一度抜けたが、1990年代後半、アメリカのミサイルプログラムなどが表面化し、またCNDで活動を始めた。特に9月11日のNYでのテロ以来、また戦争の脅威が増えたので忙しく活動している。今は英国の核兵器であるトライデント、原発に反対する運動を行なっている」

Q.「CNDは2006年から脱原発も活動に含めているが、どうして脱原発運動も始めるようになったのか?」

ケイト「CNDは脱原発運動を1970年代から行なっていた。英国政府は90年代から2000年代にかけて、原発をだんだん止めていくという政策をとっていたため、運動を盛り上げる必要がなかった。その政策とは、廃炉にはる原発をそのまま廃炉にし、新設は行なわないというものだ。

 しかし英国政府は2000年代前半にその政策を転換し、原発を新設することにした。今話題になっている新エネルギー法をみても分かるが、地球温暖化、気候変動の問題解決の切り札として原発推進すると言っている。しかし私達から見れば、政府の言う『原発は安全、クリーンで安いエネルギー』は間違っていて、原発は非常に危険で、高く付き、汚染を起こすものだ。温暖化対策のCO2削減にはならない。CO2を多く排出するものなので、(CNDは)もう一度新たに原発反対を表に打ち出した」

Q.「CO2削減に絡み、サッチャー首相のときの二酸化炭素削減の動きと原発は関係していると思いますか?」

ケイト「サッチャー首相時代、国営事業が民営化された。電力会社もそのうちの一つだった。ところが電力会社を民間に売却するとき、原発を外して売却した。原発事業はコストがかかり、彼女がそのことを認識していたという証拠である。そのコストの高い原発を外さないと、電力を民営化出来ないということだ。CNDも広がってしまっている原発が安いエネルギーであるという神話を打ち壊そうと活動している。

 原発は元々核兵器製造の過程から、この熱を利用して電気を作ろうということで副産物として始まったものだ。電気のメーターを付ける必要もないくらい安いエネルギーだという非常に間違った宣伝がされ、人々がそれを受入れてしまった。そういった原発安い神話を打ち壊していきたい」

Q.「英国は戦勝国で、核保有国でありますが、CNDが核軍縮を主張するのは何故ですか?」

ケイト「私達は、核は人類にとって最大の脅威と考えている。日本人の方もご存知のように、核兵器は全ての人の命、生命を奪い、環境を長期間に渡って汚染する最悪のもので、他に比べようのない凶悪なものである。

 英国のみならず、世界中で核軍縮、核排せつが必要だ。特に英国は戦勝国であり、イギリスと特にアメリカでは、日本に原爆を落とす必要があったという認識が国民の間に浸透している。これも私達は一種の神話であると考えている。当時の文章を読むと、学者や軍事関係者も後で証言している通り、日本政府は原爆が落とされる前に、降伏したいと、その交渉をしていた。それは文章に記録されている。

 それにも関わらず原爆を広島、長崎に落としたのは、米国の、ソビエトと既に始まっていた冷戦で優位に立ちたいという気持ちから、ここで原発を落とすことにした、という認識をしている。原爆投下は最大の戦争犯罪であると考える。

Q.「英国、NATO、米国の関係について教えてください」

ケイト「英国はNATO発足当時から参加している。NATOを通しての米国との関係と、英国と米国二国間で強力に結びついているという2つの関係がある。

 英国は親米な国で米国を最大の同盟国とみなしている。特別な関係と呼ぶ。核兵器の観点からみると、英・米は1958年、共同防衛合意を結んだ。核に関する技術や核兵器を米国と英国が共有すること。これは一般の人に認識されていないが、外交政策を協調して行なうという合意も結んでいる。

 イギリスはトライデントという核兵器を持っているが、これはイギリスが自分たちの好きなときに好きなように使って良いと人々は思っていますが、本当はそうではなく、これはNATOに属するものなので、イギリスが完全にコントロール出来るものではない。私達がイギリス政府に核兵器を最初からこちらから使うことはないという、決まりを作ってほしいと申し上げましたところ、それはNATOの下にあるので、イギリス政府が勝手にそういうことを言うことは出来ないと言われる。

 核兵器に関してもイギリスはNATOを通してアメリカと結びついている。そして英・米二国間で強力に結びついているというこの2つの側面がある」

Q.「日本は敗戦国として核のアメリカの傘下に入っているという見方もありますが、イギリスはNATOを通してアメリカの傘下というような関係ですか?もしくは少し違った関係でしょうか?」

ケイト「日本と米国の関係、英国と米国の関係というのは両方とも戦前、戦中、戦後を通して作られてきたものだと思う。日本は第二次大戦の敗戦国であり、犠牲者であるという見方も出来るし、米国に数年占領され、独立後もアメリカの基地が各地にあり、そういったことを通して、未だに日本が米国の占領下にあるという見方もある。

 英国でも第二次 大戦前から米国との関係が形作られてきたのだが、大戦中は同盟国であった。同盟国と言っても対等な立場の同盟というよりは、経済的に依存し、英国に多くの米国の基地がある。その中のいくつかはイギリス空軍の基地という名目になっているが、アメリカの基地というものもある。米軍基地と名乗っているものもある。

 両方合わせて、第二次世界大戦でイギリスが軍事的にも経済的にも疲弊しているとき、アメリカに依存しながら戦った。その関係というのは戦後もずっと続いており、つい最近までイギリスはアメリカにお金を借りていた。イギリス人の中にもイギリスはアメリカに占領されているようなものだと考える見方もある。

 そう考えると、日本の立場とアメリカの立場は対等な同盟国というよりは比較的アメリカに従属しているという関係において、日本とイギリスの立ち位置は似ているのかもしれない。そしてそれは核の傘という意味においても、圧倒的にたくさんの核を所有しているのはアメリカですから、(日本もイギリスも)対等というよりは従属した関係にあると言えると思う」

Q.「自民党の安倍首相は、2007年にNATOを訪問するなどして、現在憲法改正案や、国防軍について言及しています。それについてどのように思われますか?」

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  1. より:

    核にサインした国が何言ってんだ。ワロタ。

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