安倍元総理の「台湾有事は日本有事」発言に関する質問に、林大臣は「コメントする立場にない、対話による平和的解決を期待」とのみ回答! わずか6~7分の会見でIWJ記者は質問できず!~12.3 林芳正 外務大臣 定例会見 2021.12.3

記事公開日:2021.12.3取材地: テキスト動画
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(取材・文、木原匡康)

 2021年12月3日(金)午前11時過ぎより、林芳正外務大臣の定例会見が、外務省にて開催され、IWJが生中継した。

 冒頭林大臣より、12月7日、8日に東京で政府が主催し、80以上の国、機関が参加する「東京栄養サミット2021」の紹介があった。低栄養と過栄養という「栄養不良の二重負荷」の世界的問題を取り扱うとのことで、林大臣は「幅広いステークホルダーによる政策、資金コミットメントの発表をうながす」と述べた。岸田文雄総理と林大臣が出席する。

 質疑応答では、読売新聞記者が、「来年4月にも人権担当の企画官を省内に配置すると報じられている。検討状況と外務省として国際的な人権問題にどう取り組んでいくか?」と質問した。

 林大臣は以下のように回答した。

 「日本は深刻な人権問題にはしっかり声をあげる一方で、人権擁護に向けた努力を行っている国には、自主的な取り組みをうながす人権外交を進めてきた。企業の経済活動に伴う人権問題にも目を向けていく必要がある。

 令和4年度の機構要求で、総合外交政策局の人権人道課に、人権侵害対策担当の企画官を1名要求している。こうした日本らしい人権外交を積極的に進めて行きたい」。

 また、香港フェニックステレビの記者は、次のように質問した。

 「安倍元首相が『台湾有事は日本有事、そして日米同盟の有事』と発言し、中国外交部が『きわめて誤った発言』と抗議したが、日本の外務省は、この発言が誤った発言だったのか、そして中国側の抗議をどう受け止めているか? また台湾に関する基本的スタンスは?」。

 林大臣は以下のように回答した。

 「この(安倍元総理の)ご発言の一つ一つについて、政府としてコメントする立場にはない。

 今月1日夜、中国側から北京の垂(たるみ)駐中国大使への申し入れを受け、垂大使からは日本の立場にもとづき、しかるべく反論した。

 また、台湾海峡の平和と安定は、日本の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても重要だと考えている。台湾をめぐる問題が、対話により平和的に解決されることを期待するというのが、従来からの一貫した立場だ」。

 朝日新聞記者が「国交省による国際線の日本着の便の予約停止要請について、大臣はいつ把握されたのか? 外務省としてはどのように対応されたのか? 外務省はこれまで、インドネシアのように感染拡大する地域から、邦人の帰国環境を整えるための努力をしてきたと思うが、こうした観点から、今回の国交省の要請は適切だったと大臣は考えるか?」と質問した。

 林大臣は「これは国交省の所管なので、私からコメントは差し控えたい。また、私自身はこの件は報道で承知した」と答えた。

 この会見は、冒頭に外務省の担当者から、林大臣に次の予定があるため、11時15分で切り上げたいとのアナウンスがされており、上記で質疑は打ち切りとなった。しかし大臣の登場が11時7~8分頃だったため、会見は実質6~7分程度しか行われず、極めて時間不足のものだった。

 IWJの記者は以下の質問を用意し、挙手し続けたが指名されなかった。

 「(1)オミクロン株への水際対策に漏れがないかが注視されています。松野官房長官は、外国人でも引き続き入国できるとする、日本人や永住者の配偶者と子ども、人道上の理由など『特段の事情』の適用を厳格化すると述べられました。

 外務省として認識しておられる、その変更点をご教示ください。

 また特に、『特段の事情』としてあげられる『公益性がある』『公用』の判断は誰が、どのような基準で行うのでしょうか? この場合、その人物がどのような地位や属性があるか、肩書きがあるか、公用か、私用かなどではなく、その人が誰であれ、感染しているか否か、PCR検査を厳格に適用すべきで、入国時の防疫は、隔離はもちろんのことDNA解析をしっかりしてオミクロン株か否かをきちんと突き止めてゆくことが大切なのではないでしょうか?

(2)『オミクロン株』など、変異するコロナウイルスに抜本的に対抗するには、ワクチンを先進国が独占せず、アフリカを含む全世界で接種を進めなければ、感染爆発が繰り返されます。

 中国はワクチン合計27億回分のアフリカ等への提供を表明しており、これはアフリカの総人口14億人弱の約2倍にあたります。

 一方、日本はCOVAXに10億ドルを拠出するほか、独自に約1千数百万回分のワクチンを寄付したとされますが、COVAXの目標は18億回分のワクチン供給であり、中国1国の支援の大きさがわかります。

 そうした中で、世界的な新型コロナ封じ込めのため今後、日本はどのような施策をとり、世界にどのように働きかけるべきか、大臣の考えをお聞かせください」

■全編動画

  • 日時 2021年12月3日(金)11:00~
  • 場所 外務省 会見室(東京都千代田区)

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