「党広報本部長任命は懲罰・報復人事ではないか?」とのIWJ記者の質問に「今日『格下げ人事』などと言う人は1人もいないだろうと思う」と河野大臣~10.4河野太郎新型コロナワクチン接種推進担当大臣記者会見 2021.10.4

記事公開日:2021.10.4取材地: テキスト動画
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(取材・文:浜本信貴)

 2021年10月4日(月)、午前10時30分より、東京・中央合同庁舎にて、河野太郎新型コロナワクチン接種推進担当大臣の記者会見が開催された。

 冒頭、河野大臣より、新型コロナワクチン接種推進大臣としての約1年1ヶ月を振り返って、以下のようにの発言があった。

 「先程、臨時閣議が開かれて、内閣の総辞職が決定致しました。内閣府の特命担当大臣として、在任1年1ヶ月になりましたが、この1年1ヶ月をお付き合い頂きました記者の皆さまに、心から御礼を申し上げたいと思います。

 規制改革・行政改革は、牧島かれん大臣に、ワクチン接種は堀内詔子(のりこ)大臣に引き継ぐことになろうかと思います。

 記者の皆さんは、権力を監視するということが、大きな役割でありますし、政府を常に批判的な立場から見ていく、という必要もあろうかと思っておりますが、政府として、国民に対する説明責任を果たすにあたって、皆さんの報道が大変貴重だったと思います。

 お互いに切磋琢磨、…切磋琢磨というのがいいか、悪いかわかりませんが、あの、非常に良かったのではないかと思っております。

 高齢者の接種が9割を超えて、その結果、10万人以上の感染を防止し、8000人以上が亡くなるのを防げたという厚労省の報告もあります。10月1日からの緊急事態宣言の解除にあたって、このワクチンの普及による効果を指摘する専門家も多くいらっしゃいました。本当に、ご協力いただいた方々に、改めて感謝したいと思います。

 (中略)まだまだ、やるべきことは残っていますが、新しい内閣のもとで、残された課題をひとつひとつ克服し、国民の皆さんからの信頼を得て行けるように、私もしっかりサポートをしていきたいというふうに思っております。1年1ヶ月弱ではありますが、本当にありがとうございました」。

 河野大臣の挨拶の後、各社記者と河野大臣との質疑応答となった。IWJ記者は、先の自民党総裁選に関して、次のとおり質問を行った。

 「今後、党の新役員人事で『広報本部長』という役職を担うことになったわけですけど、これは、これまでの河野大臣の政治キャリア、そして党内での総裁選で、一回目の投票で1票差で敗れたとはいえ、岸田氏と支持を2分したところまで肉薄した人物に対して、あまりにも軽すぎる人事ではないかと多くの国民が思っていることと存じます。

 河野大臣の国民からの支持率、党員からの支持も高かったことを思えば、なおさら国民の声と自民党内の政治力学が別の方向を向いているように感じられます。この処遇は、世間一般の目から見た時、ある種、懲罰的、報復的人事のようにも映ります。

 ただ、一般世間の人は、何に対して『逆らった』ことへの懲罰なのか、その点がよくわかりません。

 河野大臣ご自身は、ご自身の処遇をどうお感じになられているでしょうか?このような自民党の総裁選での勝敗を露骨に反映した論功行賞人事をどのように考えておられるのでしょうか?

 次の政治活動に対するお気持ちもあわせて教えてください」。

 この質問に対し、河野大臣は、以下のように答えた。

 「振り返ってみると、防衛省の防衛大臣から、内閣府の特命担当大臣になったときに、『省を持たない大臣への格下げ人事だ』と言った方もいらっしゃいますけど、今日そんなことを言う人は1人もいないのだろうと思いますので、そういうことなんだと思います」

 河野大臣の冒頭発言、および質疑応答の一部始終は全編動画にてご確認下さい。

■全編動画

  • 日時 2021年10月4日(月)10:30~
  • 場所 中央合同庁舎第8号館 S106号室(東京都千代田区)

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