2020年12月、英国で新型コロナウイルスの変異株が確認された。12月22日付のヒンドゥスターン・タイムズによると、この変異株は子どもに対して、感染力が高い可能性があるという。
- UK scientists probe new coronavirus variant’s spread in children(ヒンドゥスターン・タイムズ、2020年12月22日)
また感染力の強さについても、諸説あるが、従来型より強力であるとの研究結果が出ている。
英国のボリス・ジョンソン首相は、12月19日の会見で、変異株は「感染力が従来のウイルスより最大70%高い」と発表した。
一方、12月24日のブルームバーグでは、「ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の感染症数理モデルセンターが実施した調査によれば、変異株は他種に比べて感染力が56%強い」と報じた。
- 新型コロナ変異種の感染力は56%強い、入院・死者増の可能性-英調査(ブルームバーグ、2020年12月24日)
これまで、日本国内では、10歳未満の新型コロナウイルス感染症による重症者は0人だった(2021年1月6日時点)。しかし変異株は、すでに日本にも入りつつあり、2021年1月18日には、英国型変異株の感染経路不明・市中感染のケースが明らかになっている。今後は前記のデータは塗り替えられ、10歳未満の小児でも重症者や死者が出る恐れがあるのではないか。真剣な警戒が必要である。
- 新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(厚労省、2020年12月29日 pdf)