鮮魚を扱う豊洲で新型コロナウイルス蔓延中!? 11月からの検査で71人が陽性、累計は160人! 市場の間で囁かれるコロナ軽視の「豊洲ルール」で、陽性者も「競り」への従事を続行!? IWJは東京都中央卸売市場に直撃取材! 2020.12.13

記事公開日:2020.12.13 テキスト
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(取材・文:仲川正紀 文責:岩上安身)

 12月7日の東京都の発表によると、豊洲市場では、11月2日から12月4日にかけて業界団体が水産仲卸事業者の従業員約3500人に対して任意の新型コロナウイルス自主検査を実施。3111人が検査を受け、陽性判明者が71人に上ることがわかった。

▲東京都中央卸売市場ホームページより

 豊洲市場では、自主検査以外でも、7日に従業員1人の感染が判明。今年8月以降の総感染者数は合わせて計160人となった。このうち感染経路を把握できたのは16人のみだが、東京都は「クラスターではない」などと、事態を矮小化しようとするが如き、とぼけた発言をしている。

 しかし、160人といえば、今年4月頃の東京都における1日の感染者数に匹敵する。豊洲は、鮮魚を扱う市場である。生の魚にウイルスが付着して、加熱せずに刺身や寿司として食べるリスクを誰も真剣に気にかけていないとしたら、その方がよほど問題である。

 広大な施設とはいえ、一ヶ所の施設で感染者が160人も出たのだから、「感染源」となっていることは明らかで「クラスターの定義には合致しない」などというのは詭弁にしかならない。

 新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以来、「命か、経済か」という安易な二者択一を迫る声に対し、「命も、経済も(大切だ)」という反論がなされてきた。しかし、東京都の杜撰な対応は「命も、経済も、ダメにしてしまう」ものと思わえる。

 そもそも豊洲市場は、2018年10月に築地市場から移転したが、移転前から懸念されていたとおり、順調に営業できているとは言えない状況にあった。

 その原因は、施設の環境的な問題もあるし、強引な移転で問題を解決せぬまま開業したことによる悪評もある。そこに新型コロナウイルスの感染拡大が重なった今、管理責任を負う東京都が行なうべき対策は極めて重要なはずだ。東京都は責任を果たしているだろうか?

記事目次

東京都に電話取材! クラスターは存在しないのではなく、見つけられないだけでは? 東京都の認識はあくまで「孤発事例」であると言いはる!!

 豊洲市場の今後の対応について、東京都は、「当該感染者の勤務場所などの消毒作業を既に実施しており、市場業務全体への影響はありません」、「市場業界と連携して、保健所の指導なども受けながら、感染拡大防止に向けて取り組んでいきます」、「担当保健所により、職場における濃厚接触者に該当する者はいないとされており、今後保健所の指導等により、関係者による経過観察を継続していく予定です」としている。

 しかし、こんな通りいっぺんの説明で、問題が解決し、疑念が解消するかどうか、東京都はわからないのだろうか?

▲豊洲市場配置図(東京都中央卸売市場ホームページより)

 IWJでは、東京都中央卸売市場管理部総務課に電話取材を申し込み、豊洲市場における感染状況や現在の対応、今後の対策などについて、同課の担当者・市沢氏に話を聞いた。

IWJ「ひとつの施設で結果的に160人感染者が出たわけですが…」

(…会員ページにつづく)

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