母国へ里帰り出産の外国人労働者は再入国可能だが生まれた子は入国不可!「『人道上の特段の事例』とは何か?」との追及に「個別の事情を勘案しつつ、必要かつ適切な対応を継続していく」~1.14林芳正 外務大臣 定例会見 2022.1.14

記事公開日:2022.1.14取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2022年1月14日午後2時10分より、東京都千代田区の外務省庁舎にて、林芳正外務大臣の定例会見が開催された。

 冒頭、林大臣より、「フィリピンに対する緊急無償資金協力」について報告があった。

 日本政府は、14日、2021年12月のフィリピンにおける台風22号の被害に対する人道支援として、合計1300万ドル(約14億400万円)の緊急無償資金協力をすることを決定した。

 現在、フィリピンでは800万人近い被災者や約140万棟の家屋損壊が発生しているほか、被災地域では依然として、生活必需品の供給が間に合っていない状況であり、12月23日には、政府は、JAICAを通じて、発電機やテント等の緊急援助物資を供与している。

 このたびの協力では、その後の現地におけるニーズを踏まえ、国際機関経由で、食料・住居・生活必需品・保険・水・衛生等の分野での支援を実施するとのこと。

 大臣からの報告後、林大臣と各社記者との質疑応答となった。IWJ記者は指名されなかった。他社の質問は、「北朝鮮のミサイル発射正当化」、「海部俊樹元首相の訃報」、そして「新型コロナの水際対策」等。その中でラジオ・フランスは、「水際対策」に関して、次のように質問した。

 「新規入国について、政府は人道上、そして国益上の観点から必要な対応をすると言っているが、人道上とは何(を指すの)かを知りたい。たとえば、日本で働いている外国人は出産のために母国に里帰りしましたが、彼女は、仕事への復帰などの理由で、日本に戻らなければならない。

 彼女の再入国は可能ですが、(彼女の)赤ちゃんは新規入国だから、入国が否定されている。この事例が『人道上』の特段の事例でなければ、何が特段の事例なのか?」

 この質問に対して、林大臣は以下のとおり回答した。

 「人道上の配慮の基準についてのおたずねだったと思いますが、これまでも、人道的な配慮が必要な場合などについては、個別の事情を踏まえて、必要な防疫措置を講じた上で、入国を認めてきていますので、引き続き、個別の事情を勘案しつつ、必要かつ適切な対応を継続していくということになっております。

 留学生の新規入国については、卒業や進級が迫る状況等踏まえて、対応を検討していくということでございます」。

 詳しくは、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。

■全編動画

  • 日時 2022年1月14日(金)14:10~
  • 場所 外務省本省 会見室(東京都千代田区)

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