2021年9月9日、東京都千代田区の参議院議員会館で、アフガニスタン情勢、東日本入国在留管理センターでの暴行事件、名古屋入国在留管理センターでのウィシュマ・サンダマリさん死亡事案について、外務省、出入国在留管理庁の担当者にヒアリングを行う「難民問題に関する議員懇談会総会」が開かれた。
今回で31回目となる懇談会では、参加した野党議員らが、緊迫するアフガニスタン情勢についてヒアリングを行った。
福島瑞穂・社民党党首は、アフガニスタン国内に取り残された多数の邦人関係者が、隣国のパキスタン国境付近にいることを指摘して「(日本政府が)命のビザを発給してくれれば(アフガニスタンから)出られる」と述べ、外務省に対し対応を要請し、進捗状況を質した。
これに対し、辻昭弘・外務省大臣官房官房長補佐は「ご指摘の事案の相談は大変多く寄せられている」「一つ一つにすべて丁寧に対応している」と回答するにとどまった。
福島党首は、第二次大戦中の杉原千畝氏の「命のビザ」を例にとり、「切迫しているのでぜひ、丁寧な作業ではなくて、迅速な作業で『命のビザ』を出してほしい」と重ねて要請した。