2021年8月2日、東京都千代田区の参議院議員会館で、名古屋出入国在留管理局でのスリランカ女性死亡事案の最終報告書についてのヒアリングが行われた。主催は難民問題に関する議員懇談会で、国会議員のほか、市民、マスコミ、亡くなられたウィシュマ・サンダマリさんの遺族らが参加した。
難民問題に関する議員懇談会では、事前にウィシュマ氏の収容部屋に設置されたビデオの開示と説明を求めるなど、3項目の質問を文書で提示していた。
出席した岡本章・出入国在留管理庁警備課長は、「このビデオは約2週間にわたって、基本的には24時間部屋の状況を撮っている」「最終的には亡くなられているという状況、過程が映っているビデオであるということを踏まえ、ご本人の名誉と尊厳の観点から」とビデオを開示しない理由を述べ、質問への回答とした。
岡本課長の発言に対して立憲民主党の石川大我参議院議員は「ウィシュマさんの名誉と尊厳を、命を奪うという形で奪ったあなた方が、彼女の名誉と尊厳を理由にビデオを開示しないという」、「反吐が出るような発言だ」と怒りをぶつけた。