2021年5月29日(土)14時より築地本願寺にて、ウィシュマさんを偲ぶ会実行委員会の主催で「ウィシュマさんを偲ぶ会」が行われ、ウィシュマさんの遺族や友人、遺族の代理人弁護士の指宿昭一弁護士、社民党党首の福島瑞穂参議院議員や立憲民主党の石川大我参議院議員が参加した他、500人以上の一般市民の方々が献花に訪れた。
スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんは昨年8月、DV被害を静岡県警に相談。しかし、在留資格がないことが発覚し、名古屋入管に収容された。
今年1月頃から体調が悪化し始めたウィシュマさんは、吐き気や嘔吐などを訴えるようになり、同28日に吐血。名古屋入管は検査を受けさせたが、ウィシュマさんが求めた点滴などは行われなかった。その後、3月6日に、収容中だった名古屋市の入管施設で亡くなった。
入管による杜撰な対応の末にウィシュマさんが亡くなったことは大きな問題となり、入管において繰り返される収容者への差別や暴力が改めて注目を集めた。また、国会では入管の権限が拡大される入管法改正案に批判が集まり、法案が取り下げられるに至った。
献花した市民のひとりは、「支援者のみなさんと一緒にとにかくビデオを開示させるということと、それからウィシュマさんの事件をきっかけに入管を抜本的に見直さなきゃいけないんじゃないかなと思ってるんで、そういうための運動をこれからも続けていきます」と述べた。
また、指宿弁護士やウィシュマさんの妹のワヨミさん、友人のマンジリさんらから挨拶があった。
ワヨミさんは「姉がとても愛していた日本でひどい状況になって亡くなったことが考えられません。まだ、生きていられる可能性があったのに、ちゃんと治療を受けさせてくれなかったことや、入管の厳しいルールのせいで私の姉は亡くなりました」と、無念さを抑えきれずに語った。