2021年5月5日(水)、大阪市の中之島公園で、「入管法改悪NO!! 緊急アクション@大阪」が開催され、IWJが中継した。
主催は入管事件を闘う大阪弁護士有志の会で、メンバーの弘川よしえ弁護士がフェイスブックに以下の呼びかけを掲載した。
「入管法改正が、GW明けにも、衆議院の法務委員会で採決されるかもしれせん。今回の改正は、深刻な長期収容の問題を打開するために、非正規滞在者にさらなる負担、締め付けを行う『改悪』です。
具体的には、3回以上の難民申請者を母国へ送還できるようにすること、就労などについて密告義務を負う監理者を付けることを条件に収容を解く制度を作るなどが含まれます。
長期収容問題を解決するには、難民認定率を上げること、在留資格を与えるべき人に与えること、収容の絶対的上限を設け、収容の可否や期間を司法審査に委ねるしかない。今回の改悪は無意味で、さらに難民条約に違反し、支援者と本人を対立させる(密告させる)、あまりに酷いものです。
皆さんの力を貸してください。一緒に声を上げましょう!!」
当日、雨に襲われた中之島公園で、IWJ記者の取材に、主催者の中井雅人弁護士は次のように答えた。
「従来から入管法、入管行政は非常に問題だ。その最たるものが、2019年に大村入管で人が餓死したことだ、この近代国家の日本で。
当局も問題だと考えて、何とかよくしようと動き出したはずが、問題がいつの間にか、すり替わった。入管の広い裁量、権限の大きさが問題だったので、普通ならそれを狭めるはずが、さらに広げていく。これが今回の入管法(改悪)の一番根本的な問題。具体的には、強制送還に従わない人には刑罰を与える。仮放免中に人に罪を与えることができる、権限を広げていってしまう。そういうところが一番の問題だ」
午後1時から、降りしきる雨にもかかわらず、中之島公園の女神像前で、入管問題に取り組んできた複数の弁護士や、入管での収容を経て難民認定された方、仮放免中の方等によるアピールが次々と行われた。彼らは経験を踏まえながら、収容者への暴力を含む、日本の入管行政が抱える重大な問題と、特に入管法改悪への懸念を訴えた。
その後、1時半から西梅田公園までデモが行われ、IWJ記者は同行して参加者に入管法改悪案の問題点等を詳しく取材した。
詳細は、ぜひ全編動画をご覧いただきたい。