日本、ブラジル、モザンビークが共同して行う農村開発「プロサバンナ事業」について、議論するために、モザンビークからコスタ・エステバオン氏(ナンプーラ州農民連合会長)とボア・モンジャーネ氏(プロサバンナにノー!キャンペーン)が来日した。9月4日に行われた、宍戸健一氏(JICA農村開発部・アフリカ部)との意見交換会が大幅に延び、シンポジウムは、遅れて開始された。
独立行政法人国際機構(JICA)は、プロサバンナ事業がモザンビークの約4500世帯を支援していると主張した。しかし、その4500世帯がどこの地域を指しているのか、とエステバオン氏が質問したころ、JICAは「(通訳)そういった情報は開示することはできませんので、モザンビーク政府にお問い合わせください」と答えたという。
また、小さい畑を営むという女性は、「プロサバンナのことをどういう風に考えるんだろうって思ったとき、侵略じゃんって思ったんですよ。これ侵略じゃないですか」とモザンビークにおける農村開発に対して憤りを顕にした。
続けて、「ある時そこに背広着た人たちが『あんたたちあまりお金なさそうだね。こうするともっと儲かるんじゃないの』ってやってきて。で、そこを違う畑に変えていこうとしてるでしょう。これっていらないから、帰ってくださいって言っている人たちがいるのに、居残って『さあ、参加してください』って言うのって、これ侵略じゃないのかなって思いました」と訴える。
さらに、自らが営む小さな畑で「幸せに生きています」と強調し、彼女のメッセージにエステバオン氏は拍手で応じた。