日本のODA「プロサバンナ」によって生活が悪化したモザンビークの農民たち ――現地調査でその悲惨な状況が明らかに 2013.9.30

記事公開日:2013.9.30取材地: テキスト動画
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(IWJ・松井信篤)

 日本のODA(政府開発援助)によるモザンビークの大規模農場開発事業「プロサバンナ」に関する現地調査・緊急声明の発表が30日(月)、参議院議員会館で行われた。この報告会には呼びかけ議員で、実際にODAの調査団として同国を訪れている民主党の石橋通宏議員、ODAについて「情報開示や環境アセスメントなどをしっかりやるべき」と主張している社民党の福島みずほ議員も参加した。

■ハイライト

  • 報告者
    秋本陽子(ATTACジャパン)、高橋清貴(日本国際ボランティアセンター)、舩田クラーセンさやか(東京外国語大学/モザンビーク開発を考える市民の会)、森下麻衣子(オックスファム・ジャパン)、渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)
  • コメンテーター
    松本悟(法政大学准教授/メコン・ウオッチ顧問)、若林秀樹(アムネスティ・インターナショナル日本事務局長)

プロサバンナとは?

 プロサバンナとは、日本のODAを一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っているJICA(独立行政法人国際協力機構)が2009年から展開している、ブラジル・モザンビークとの三角協力によるアフリカ熱帯農業開発プログラム。これにインフラ整備などで、約270億円を投入している。

届かない現地農民の声

 現地調査の報告では、現地の農民からの驚くべき証言が多数発表された。

 プロサバンナが始まる前は、小規模ながら農業で家族を養い一日四食だったが、今では土地を政府に奪われて一日一食となってしまった事例や、与えられた移転先が40haから7haに狭められた上に、耕作のできない沼地であるなど、生活が一変してしまった現地農民の窮状が伝えられた。

 また、植民地宗主国だったポルトガル系白人が内戦中に去った土地を、戦後20年間住民が耕作していたが、2009年頃より政府が「政府のもの」と主張し始め、2010年頃より企業に強制退去させられる事例も起こっている。その際、ブルドーザーで作物がある状態の畑を破壊されたという。

 途上国への援助であるはずのODAは、現地の市民社会にきちんとした情報共有や協議がないまま、今も事業だけが進行している。

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