IWJ代表の岩上安身です。
『ニューヨーク・タイムズ』が7日、「ノルドストリーム爆破工作」をおこなったのは「親ウクライナ派のグループ」で「ウクライナ人か、プーチン大統領に反対するロシア人」、「米国人と英国人は無関係」と強調する記事を発表しました。情報源は匿名の「米当局者」です。
ぜひご一読ください。
- Intelligence Suggests Pro-Ukrainian Group Sabotaged Pipelines, U.S. Officials Say(親ウクライナ派がパイプラインを妨害したとの情報あり、米政府高官も指摘)(The NewYork Times、2023年3月7日)
2022年9月26日未明、ドイツをむすぶ天然ガスパイプライン「ノルドストリーム1」と「ノルドストリーム2」が爆破されました。
デンマーク、スウェーデン、ドイツによって爆破事件の調査が進められ、スウェーデンの治安当局は11月18日、「ノルドストリーム1」と「ノルドストリーム2」からのガス漏れの原因は強力な爆発物による破壊工作と結論付けた調査結果を発表しましたが、破壊工作の主体は特定しませんでした。
- 冬到来を目前にして、天然ガスパイプライン、ノルドストリーム1と2への攻撃が行われた! 実は、ロシアの侵攻直前にバイデン大統領がノルド・ストリーム2の破壊を予告していた!!! ロシアの破壊工作の可能性ばかりフォーカスする日本のテレビ・大手新聞では絶対に報じない話! あってはならないことが起きている! しかもこのタイミングで! 前代未聞の事態!(日刊IWJガイド、2022年9月29日)
- ノルドストリームで4ヶ所目のガス漏洩! 英『スカイニュース』は「英国の防衛関係者はスカイニュースに、水中爆発物を使用した計画的な攻撃である可能性が高いと語った」と報道! ロシア外務省は「漏洩は米国の諜報機関が管理する地域で発生」と主張!!(日刊IWJガイド、2022年9月30日)
破壊工作はロシアだとする説、「ノルドストリーム」を阻止したいウクライナ、ポーランド、米国などの名前が上がっていましたが、破壊工作を特定するには至っていませんでした。
2023年2月8日、米国の調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が「ノルドストリームの破壊は、米国が極秘裏に計画し、ノルウェーと共に実行した」とするスクープを発表しました。
米政府は、即座にハーシュ氏のスクープを全面否定しました。しかし、ハーシュ氏に対するインタビューは、ロシアはもちろん、米国、ドイツや中国でも行われるなど、米政府の全面否定への疑惑が広がっています。
- Reporter Seymour Hersh on “How America Took Out the Nord Stream Pipeline”: Exclusive TV Interview(シーモア・ハーシュ記者『アメリカはいかにしてノルドストリーム・パイプラインを排除したか』独占TVインタビュー)(Democracy Now、2023年2月15日)
- はじめに~『デモクラシー・ナウ!』によるシーモア・ハーシュ氏インタビュー(その1)ハーシュ氏「ウクライナ紛争の終わりは時間の問題です。ゼレンスキーがあと何人、自国民を殺したいかという問題です。もう終わりです」、「米国大統領が勝つ見込みのない戦争のために同盟国を凍えさせたノルドストリーム爆破は、長い目で見れば甚大な影響を及ぼすでしょう」(日刊IWJガイド、2023年2月20日)
- 『デモクラシー・ナウ!』によるシーモア・ハーシュ氏インタビュー(その2)ハーシュ氏「バイデンが西ヨーロッパとドイツに対して『我々は戦争を続けたい。君たちは寒いままでいい』」、「ロシアの石油とガスは、いつもワシントンを怖がらせていたのです」(日刊IWJガイド、2023年2月24日)
- Exclusive interview with Seymour Hersh: Only suspect in Nord Stream sabotage is the U.S.(CGTN、2023年3月3日)
米政府への疑惑が広がる中、『ニューヨーク・タイムズ』が7日、「米当局者(U.S. officials)」の談話として「親ウクライナグループがパイプラインを妨害した」と報じました。以下、一部を引用します。
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