イスラエルのガザ攻撃に対する労働組合による抗議行動が、2024年5月1日のメーデー、駐日イスラエル大使館付近で行われた。
主催した労組反戦行動実行委員会(5.1反戦メーデー事務局)は、ネタニヤフ首相宛の申し入れ書を参加者全員で大使館に渡す予定だったが、警察に阻まれるなどして果たせなかった。
雨が降る中、大使館の最寄り駅、東京メトロ有楽町線麹町駅出口付近に集まった参加者を前に、進行役は次のように訴えた。
「イスラエルは、自衛権の行使だと言っているが、でたらめだ。今の事態を招いたのは、1947~48年のイスラエル建国にあたって、パレスチナの人々を暴力的に土地から追い出し、虐殺を積み重ねてきた植民地の帝国主義の歴史こそ出発点」。
「それを支えてきたのが米英日の政府だ。日本の労働者として許せない」。
進行役の先導で、申し入れ書を持って、参加者全員がイスラエル大使館に向かった。
申し入れ書は、「ガザへの軍事攻撃の即時停止」と「侵略・占領したパレスチナ全域からの撤退」の2点を求めたものだという。
しかし、大使館が所在するやや細い道への曲がり角で、警察が一行を止めた。主催者側は「警察は邪魔をするな」「警察は違法行為をするな」等と激しく訴えた。
参加した社会民主党党首の福島瑞穂参議院議員と同副党首の大椿裕子参議院議員が先頭に立って、1時間近くにわたって警察と交渉を続けた。その間も、各団体からの発言がマイクで続けられた。
警察は、一度に代表5人ないし10人ずつなら通す等と言い、主催者側はマイクや旗を使用しないなどの条件を示すなど、交渉が続けられたが、最終的に、参加者全員が一緒に申し入れに向かうとの主催者側の条件が通らないまま、抗議行動は終了した。
福島議員は、「国会正門前も、議員会館前も、防衛省前も、経済産業省前も、文科省前でも、たくさんの人が抗議し、集会をやっているが、それを止められることはない。
平和的に申し入れするのに、なんで大使館の周りでブロックされるのか? なぜイスラエル大使館に忖度するのか? 理解できない」と述べ、「警察官も労働者であることはわかるが、やっていることに法的根拠はない。違法だ」と改めて訴えた。
詳しくは、全編動画を御覧いただきたい。