【号外第6弾】スクープ! 米国のRealClear Investigationsが、ユーロマイダン・クーデターは、ウクライナのオリガルヒ、ピンチュク氏と米国務省の共犯と、ウクライナと米国民主党の関係をすっぱ抜き 2022.3.24

記事公開日:2022.3.24 テキスト
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 ニューヨーク・タイムズで28年間編集者を務めたトム・クンツ氏が、2016年に立ち上げた調査報道専門の独立系メディア、RealClearInvestigationsは3月10日の詳細な調査報道記事で、ウクライナと米国民主党の密接な関係をすっぱ抜いています。

 その記事のタイトルは、「ウクライナはプーチンを止めるために、2016年の大統領選挙で反トランプで民主党と協力していた。その賭けは裏目に出た」というものです。

 この記事は、次のように始まります。

 「6年前、ロシアが本格的にウクライナを侵略する前に、ウクライナ人はヒラリー・クリントン大統領になれば、ロシアのプーチン大統領からよりよく守ってもらえるだろうと賭けた」

 2014年のユーロマイダン・クーデターという、米国のビクトリア・ヌーランド国務次官補(当時・現在は国務次官)とジェフ・パイアット駐ウクライナ米国大使(当時)のコンビによる画策で擁立されたウクライナのポロシェンコ親欧米政権は、政権誕生2年後の2016年には、トランプ大統領を落選させるべく、今度は、米国の大統領選挙に介入していたというのです。

 この事情をRealClear Investigationsは次のように伝えています。

 「オバマ政権とクリントン陣営の両方と協力して、ウクライナ政府関係者が2016年の選挙に介入し、クリントンを助け、ドナルド・トランプを傷つけるという、報道ではほとんど無視されている大規模かつ組織的な外国影響力の作戦が行われたのです。

 違法ではないにせよ、この不適切な作戦は主にワシントンのウクライナ大使館で行われ、大使館職員はウクライナ系米国人の活動家とクリントン陣営の工作員と手を組んで、トランプ陣営を攻撃していました。

 オバマ・ホワイトハウスは、ウクライナで自分たちのお気に入りの指導者(ポロシェンコ大統領)を育て、その指導者の政府と協力して、政敵(トランプ大統領)の汚れを探り出し、政敵を調査する努力にも深く関わっていたのです」

 現在の民主党バイデン政権は、ウクライナを操作し、ウクライナに操作されたオバマ政権の直系の政権なのです。バイデン大統領は、オバマ政権当時、副大統領でした。

 2016年当時、ウクライナの高官によるトランプ候補(当時)へのあからさまな攻撃について、RealClear Investigationsは次のように伝えています。

 「たとえば、ウクライナのアルセン・アヴァコフ内務大臣は、トランプ氏を 『ピエロ 』であり、『米国にとってはテロよりも大きな危険人物 』とツイートしています。7月の別の投稿では、トランプを 『ウクライナにとって危険な存在 』と呼んでいます。

 そして、ウクライナのアルセニー・ヤツェニュク首相はFacebookで、トランプ氏が 『自由世界の価値観そのものに挑戦した 』と警告したのです」

 ユーロマイダン・クーデターの結果できたポロシェンコ政権と米国民主党との関係の深さを物語っています。

 さらに、RealClear Investigationsは、この記事の中で、ウクライナとヒラリー・クリントンとの密接な関係を次のように伝えています。

 「同じ頃(2016年4月)、ウクライナのオルガ・ビエルコワとパブロ・リザネンコの2人の議員が訪米し、ジャーナリストたちやジョン・マケイン上院議員と関係の深い元国務省職員でマケイン研究所のデービッド・クレイマーと面会しています。

 クレイマーは後にスティール文書(元英国情報部員のクリストファー・スティールが作成したウクライナとロシアの関係に関する報告書)の全容をメディアにリークすることになります。この会合は、クリントン財団の大口寄付者であり、オバマ大統領の国務長官時代のクリントンにロビー活動を行ったウクライナのオリガルヒであるヴィクトル・ピンチュクによって手配されたものです」

 ヴィクトル・ピンチュク氏については、以下の記事を御覧ください。

 ビエルコバはクリントン財団とも関係があり、ウクライナの大学生を対象としたクリントン・グローバル・イニシアチブ・プログラムを運営したこともあります。

 クリントン氏がフォギーボトム(国務省のこと)にいた2009年から2013年まで、ウクライナはクリントン財団に、サウジアラビアを含む他のどの国よりも多くの資金――ピンチュク氏からの800万ドル(約9億7000万円)以上を含む少なくとも1000万ドル(約12億円)――を寄付しています。ピンチュクの寄付は、2900万ドル(約35億円)という驚異的な公約の頭金でした」

 ウクライナのオリガルヒ、ピンチュク氏の資金は、2014年の米国務省によるユーロマイダン・クーデターを引き起こしたと見てほぼ間違いないのではないでしょうか。

 言いかえるなら、ユーロマイダン・クーデターは、ウクライナのオリガルヒ、ピンチュク氏らと米国務省の共犯だったと言えるのではないでしょうか。

 ユーロマイダン・クーデター後のウクライナの政界・財界を挙げての米国工作の焦点は、2016年の米国大統領選挙に移っていきます。

 この大統領選挙への工作は、トランプ大統領の誕生によって失敗しますが、RealClear Investigationsは、次のように、必ずしもウクライナにマイナスばかりではなかったとしています。

 「トランプがクリントンを逆転したことで、一見すると(この工作は)悪い賭けでした。しかし、就任1年目の終わりには、トランプはオバマ政権が拒否したものをウクライナ人に供給しました。戦車を破壊するジャベリンミサイルや、ロシアの侵攻から自衛するための殺傷兵器などです」

 米国が供与したジャベリンミサイルは、現在のウクライナ戦争で、ロシアの戦車部隊に大きな損害を与え続けています。

 現在、元々深い関係にあったウクライナと米国民主党が、バイデン政権の登場によって、再びその絆を取り戻していると見ることができるのではないでしょうか。

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