2021年2月4日、東京都千代田区の東京電力臨時会見場で、東京電力による定例の記者会見が行なわれた。
東京電力はこの日2月4日午前4時6分、福島第一原子力発電所のA排水路に設置している簡易放射線検知器(PSFモニタ)が放射能濃度高高警報を発したことを明らかにした。
放射能濃度高高警報とは、放射能濃度の基準の一種で、高警報は1リットル当たり1500ベクレルの濃度、高高警報が1リットル当たり3000ベクレルの濃度に達した場合に発生される。
東電はこの警報発生により、午前4時56分に排水路に設置してあるゲートを閉止、現場確認の結果、A排水路への流入がないことを確認した。
また、予防措置としてKタンクエリアの外堰の止水弁を閉止し、既設多核種除去設備(B)を運転から循環待機へ変更、サブドレン浄化運転の停止を行った、とした。
東電はA排水路への水の流入がないことから、SPFモニタの高高警報をリセットした結果、指示値が警報発生前の値に復帰したと報告。警報の発生についてはモニタの異常によるものと判断したことを明らかにした。また警報発生前後を通じて、海水放射線モニタの値に有意な変動は見られなかった、とした。