2020年11月2日、東京都千代田区の東京電力臨時会見場で定例の記者会見が行われた。
東京電力は、福島第一原子力発電所内に貯留している処理済汚染水が、2022年夏ごろに満杯になり、それまでに環境中に放出しなければならないとしているが、福島第一原発には用途不明の空き地の存在が確認されている。今後のタンクの敷設計画によっては、満杯時期に余裕ができて、処理済汚染水の処分方法については様々な方法を検討する余地が生まれるのではないか、と政府の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」で議論されていた。
会見で記者から、現状の敷地計画を問われた小林照明・広報担当は、敷地の利用は「これから検討していくので確定しているものはないため示せるものはない」と話した。
また「今後、示せるものは出てくるかもしれないということか」との問いには「今後(政府の)処理の方向性が決まって、それに従った検討が詰まってくるので、状況が確定した都度、示すことができる」と答え、政府が処分方針を決定するまでは、敷地計画を明らかにしない方針であることを表明した。