20201年1月25日、東京・千代田区の東京電力臨時会見場で、定例の記者会見が行われた。
東京電力福島第一原子力発電所、3号機の使用済核燃料プールから核燃料の取り出しを行っている東京電力は、566体あった燃料のうち510体をすでに取り出しており、残る燃料は56体となっている。
東電は現在、残りの核燃料の吊り上げ試験を行っているが、発表によると残り56体のうち燃料プールからの吊り上げが可能とみられるものが52体あり、つり上げ試験がまだ完了していない1体を含めて、現状ではつり上げの可否が確定してない燃料が4体あることがわかった。
東京電力の小林照明・広報担当は、566体すべての燃料を2020年度内に取り出しができるとの見通しを明らかにした。
東電は、つり上げが不可能とみられる燃料に対し新たに、振動を与えて小瓦礫を振るい落とす装置も導入する予定だという。
残る燃料の取り出しと並行して、吊り上げ試験も実施しながら予定通り3月末までにすべて取り出せるか、見通しはいまだ不透明とみるべきではなかろうか。