2025年9月26日午前10時より、東京都千代田区の厚生労働省にて、福岡資麿厚生労働大臣の定例会見が開催された。
福岡大臣からの冒頭報告はなく、そのまま質疑応答となった。
IWJ記者は、2025年9月2日の厚労大臣会見、及び、9月18日に行われた一般社団法人ワクチン問題研究会の「mRNAワクチン(Messenger RNA 脂質ナノ粒子製剤)の承認取消および市場回収を求める記者会見」の内容について、福岡大臣に以下の通り、質問した。
IWJ記者「新型コロナワクチンについて質問します。
先週9月18日、一般社団法人ワクチン問題研究会が、『mRNAワクチンの承認取り消しおよび市場回収を求める要望書』を、福岡大臣とPMDAの藤原理事長宛てに提出しました。
『取り消し・回収』要望の根拠としては、mRNAワクチンが、『実質的には、新規遺伝子治療薬であるが、従来型のワクチンと同様の審査基準で承認されたこと』『市販後の医薬品安全性監視を怠ったこと』『非臨床安全性データの審査が不十分なまま承認され、長期的な安全性が未解明な状態で、国民に対して多数回の接種が推奨・実施されたこと』『接種開始直後から、接種後の死亡例が次々と自発報告されていたにもかかわらず、国民や医療従事者に対して、迅速かつ適切な注意喚起がなされなかったこと』などがあげられています。
大臣が常に仰っていることですけれども、この要望書自体が、専門家によるワクチンの安全性の評価であり、つまり、科学的な知見であり、ここで指摘されている問題は、非常に重大な懸念であると考えます。
この要望書に対する大臣の率直なお考えをお聞かせください」
この質問に対して、福岡大臣は次のように答弁した。
福岡大臣「まず、ご指摘の要望書については、担当課の方において、受け取らせて頂いております。
その要望書においては、mRNAワクチンの承認を速やかに取り消すとともに、市場に流通するmRNAワクチンの廃棄・回収を命ずるべき、などのご意見があったものと承知をしております。
ちょっと先ほど、『私が従来から申し上げている』ということをおっしゃったのが、何をおっしゃっているのかわかりませんが、私が従来から申し上げているのは、mRNAワクチンを含む新型コロナワクチンについては、PMDAで行われる審査及び薬事審議会の審議において、個々の品目の特性を踏まえた非臨床試験・臨床試験などの必要な科学的知見にもとづいて、品質・有効性、及び安全性を確認した上で、薬事承認をしているものでございます。
また、薬事承認後におきましては、審議会において、医療機関などから報告があったワクチン接種後の副反応疑い報告を全例評価しているところでございまして、現時点で、ワクチンの安全性に係る『重大な懸念は認められていない』というふうに評価をされています。
このような状況でございますので、現時点で、要望書において求められた対応を実施する必要があるとは考えておりませんが、引き続き、科学的知見の収集に努め、専門家に評価いただき、ワクチンの安全性の評価を適切に行うとともに、新たな知見が得られた場合には、速やかに医療機関、及び国民に情報提供を行って参りたいと考えております」
福岡大臣は、ワクチン問題研究会が提出した「mRNAワクチンの承認取り消しおよび市場回収を求める要望書」について、「現時点で、要望書において求められた対応を実施する必要があるとは考えていない」と述べた。その理由としては、現時点で、ワクチンの安全性に係る「重大な懸念は認められていない」からであり、「引き続き、科学的知見の収集に努め、専門家に評価いただき、ワクチンの安全性の評価を適切に行う」と表明している。
つまり、ワクチン問題研究会という「専門家」が示した「安全性に係る重大な懸念がある」という科学的知見と評価は、「審議会の専門家による適切な評価」ではないので、「mRNAワクチンの承認取消と市場回収が必要である」という要望を「実施する必要はない」と、福岡大臣は一方的に断じているのである。
福岡大臣、そして、審議会の言う「重大な懸念」とは、具体的にどういったレベルの「懸念」を指しているのだろうか。次の機会に、ぜひ質してみたい。
会見の詳細については、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。




































