【第644号-646号】岩上安身のIWJ特報! 急激な円安!! 日経平均株価4万円超えと急落・反転は「令和バブル」の始まりか!? 終わりはいつくるのか!? 都心を中心に広がる地価高騰が家賃上昇や、さらなる物価上昇を招く! 鍵となったのは、半導体株! その最先端の戦いが米中で火花を散らす!岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー 2024.7.1

記事公開日:2024.7.1 テキスト独自
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(文・IWJ編集部)

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 2024年3月18日、エコノミストの田代秀敏氏に岩上安身が行ったインタビューの続きである。

▲田代秀敏氏(IWJ撮影、2024年3月18日)

 2024年3月19日、日本銀行の植田和男総裁は、金融政策決定会合後の記者会見で、17年ぶりとなるマイナス金利政策の解除を発表した。

※はじめに~日銀の植田総裁が、17年ぶりにマイナス金利政策の解除と長期金利操作終了を発表! ただし「長期国債買い入れは継続」と表明!『日経』は2月23日付紙面で「もはや『バブル後』ではない」との見出しを打ったが、日銀の国債の買い入れこそが「アベクロダノミクス」の「第一の矢」だったはず! エコノミストの田代秀敏氏が、「終わらない国債依存」を指摘!「昭和バブル後」の敗戦処理もいまだ終わらず、そこにいつ弾けるともわからない「令和バブル」が重なる!(日刊IWJガイド、2024年3月20日)
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 日経平均株価は、3月4日に空前の4万円台を突破した後、3月11日、12日、13日と急落し、週明け月曜日の3月18日には、急反発した。

 岩上安身は、こうした動きの原因や、その影響を見極めるため、2024年3月18日に、エコノミストの田代秀敏氏に緊急インタビューを行った。

 米国では3月中旬、大型ハイテク関連株を中心に、株式市場が下落した。

 AIブームへの期待感で、時価総額が膨れ上がったハイテク関連株だが、田代氏によると、ハイテクを駆使するための電力エネルギーは、実はまだ足りていないとのこと。

 そこへ、少し株価が下がったため、エネルギー問題に気づいていたプロの投資家が、ハイテク株を手放し、株価が急激に下がったのだという。

 さらに、米国ではしつこいインフレにより、中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が金利を下げられず、金利が高止まりしている。

 金利が高ければ、企業は借り入れを控えたり、借り入れができなくなったりするため、株価にとってはマイナス要因となる。

 田代氏は、「そうした影響が露わになる前に、もうずいぶん上がった株式を、今、売り逃げしようと考える人も出る」と述べ、こうした要因によって、株価が急激に下がったのだと指摘した。

 田代氏は、こうした米国の株価に連動して、日本のハイテク関連株も売られたのだと解説した。

 一方、3月18日に日経平均株価が急反発したことについて、田代氏は、次のような見方を示した。

 これまで、植田総裁はじめ、日本銀行の経営幹部たちの発言から、マイナス金利政策の解除はもう決まっていて、あとはタイミングだけだとわかっていた。

 3月18日、19日の金融政策決定会合で解除するんじゃないかということは、予測されていたが、投資家は疑心暗鬼になっていた。

 そこへ、『日経新聞』がスクープとして、実際の発表前の16日に、マイナス金利解除を報じた。マイナス金利を解除すると、円高に振れる可能性が高い。

 投資というのは、未来の可能性に対して賭けているわけだが、そのリスクの幅は小さい方がいい。その不確定な要素のひとつが、『日経』のスクープで消えそうになった。

 田代氏は、「たとえ円高に少し振れたとしても、それで終わりだと。今までは、いつ円高になるか、わからないから不安だったんだけど、もう、今日明日で(マイナス金利解除が)決まれば、ある程度円高になっても(それ以上は進まず)そこでいったん止まると考えた」と述べ、「噂で株を買って、事実が来ると売る」事実確定売りが起きたのだと語った。

 一方、田代氏は、日本には、実質金利がマイナスであれば、ビジネスとしてはうまくいってなくても、何とか生き永らえている「ゾンビ企業」が多いが、そうした会社は長期金利が2パーセントになれば、存立不可能になるとの厳しい見方を示した。

記事目次

  • AI革命で注目のエヌビディア株、高騰から急落へ!「人工知能は消費電力がものすごい。それ、どうやって供給するんですか?」。誰も言わないAIを支える電力問題!
  • マイナス金利解除で円安・株高の第2ラウンドへ! 日米の金利差は縮まる? 長期金利が2パーセントに上昇したら、それだけで多くの日本企業は存立不可能になる!
  • 絶望的な人手不足の日本! バブル期やパンデミックでの人員整理のツケが今!?「日本経済が復活したわけではなく、労働市場が逼迫しているだけ」!
  • そもそも「日経平均株価、史上最高値を更新」は、良いニュースなのか!?「『日経平均株価』というものを株式市場の指標に使うのは、日本と米国だけ!」と田代氏が厳しく断じる!!
  • 日本株を売る日本の銀行。外国の機関投資家が売りに回ったら、残るのは自社株買いだけ! タコが自分の足ならぬ胴体まで食う世界に!
  • 日経平均株価4万円超えで「もはや『バブル後』ではない」「解けた『昭和の呪縛』」と煽る日経新聞!
  • 深い分析もなしに「1989年以来の大転換期、だから改革を」と説く日経。「事実を科学的に見て状況判断しないといけない」と書くべきではないのか!?
  • 1896年のニューヨーク。金融情報を売るダウ氏とジョーンズ氏が作った株価の指標が日経平均株価のルーツ!「だから19世紀の亡霊みたいなものなんです」
  • 株式をたくさん発行すると株価は低くなる。企業の売上高や時価総額(株価×株数)と、株価自体は相関関係にない!
  • 企業規模を無視して株価の平均だけを取る日経平均株価。「だから高値銘柄が変動した時、全体が影響を受けてしまう。平均というのは危険なんです」

AI革命で注目のエヌビディア株、高騰から急落へ!「人工知能は消費電力がものすごい。それ、どうやって供給するんですか?」。誰も言わないAIを支える電力問題!

▲3月中旬、米国株式市場が下落! 大型ハイテク関連株が下げを主導!
https://bit.ly/3y5gy3d

田代氏「で、面白いのは、このエヌビディア(※1)ですね」

岩上「半導体の」

田代氏「これこそ、その、AI、人工知能を構築するために…」

岩上「今、ブームといえば、AIですもんね」

田代氏「グラフィック、まあ、画像処理のための半導体なんですね。要するに、パターンを認識することでしょう。だから、人工知能の開発に不可欠になったんです。(会員限定に続く)

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