日刊IWJガイド・非会員版「日銀の植田総裁がマイナス金利を解除! ただし長期国債買い入れは継続! 田代秀敏氏は本丸は継続と喝破!」2024.3.20号~No.4179


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~日銀の植田総裁が、17年ぶりにマイナス金利政策の解除と長期金利操作終了を発表! ただし「長期国債買い入れは継続」と表明!『日経』は2月23日付紙面で「もはや『バブル後』ではない」との見出しを打ったが、日銀の国債の買い入れこそが「アベクロダノミクス」の「第一の矢」だったはず! エコノミストの田代秀敏氏が、「終わらない国債依存」を指摘!「昭和バブル後」の敗戦処理もいまだ終わらず、そこにいつ弾けるともわからない「令和バブル」が重なる!

■IWJへのご寄付・カンパの3月の月間達成率は18日までの18日間で、58万5518円、15%にとどまります! あと12日間で、目標額の85%、341万4482円が必要です! 11月は41%、12月は68%、1月は48%、2月は60%と、4ヶ月連続で目標額に達していません! この4ヶ月間の不足額は合計734万6300円になります。今月も目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が出てきます! 今月3月こそ、有料会員登録と、ご寄付・カンパによる、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。1月のご寄付者様のご芳名を、感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾! 2024年春季労使交渉の第1回回答の集計結果発表! 賃上げ率平均5.28%の33年ぶり高水準!】日銀が17年ぶりにマイナス金利を解除すると決定した根拠が、大幅な賃上げ! 賃金と物価が好循環し、デフレ克服の期待が! しかし、正社員と非正規の差は埋まらず、少子化対策は無策! 少子化のデフレスパイラルを克服せずして、経済のデフレ脱却なし!(『日本経済新聞』、2024年3月15日ほか)

■<IWJ取材報告 1>「地方自治法改正案が成立すれば、国会審議もないまま、WHOパンデミック条約と改訂国際保健規則(IHR)の批准が閣議決定されるのではないか?」とのIWJ記者の質問に武見大臣は「法案の所管は総務省」と、「我関せず」の回答~3.19 武見敬三 厚生労働大臣 閣議後記者会見

■<IWJ取材報告 2>性被害後、3年から5年で加害者責任を免罪する「民事消滅時効」撤廃を! 元ジャニーズJr.らが訴え!「性被害受けた子どもは、権利の上に眠っていたのか?」~3.18「子どもの性被害 時効にNO!」キャンペーン開始シンポジウム
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■はじめに~日銀の植田総裁が、17年ぶりにマイナス金利政策の解除と長期金利操作終了を発表! ただし「長期国債買い入れは継続」と表明!『日経』は2月23日付紙面で「もはや『バブル後』ではない」との見出しを打ったが、日銀の国債の買い入れこそが「アベクロダノミクス」の「第一の矢」だったはず! エコノミストの田代秀敏氏が、「終わらない国債依存」を指摘!「昭和バブル後」の敗戦処理もいまだ終わらず、そこにいつ弾けるともわからない「令和バブル」が重なる!

 昨日3月19日、日銀の植田和男総裁は、金融政策決定会合後の記者会見で、以下のようにマイナス金利を解除することを発表しました。

 「賃金と物価の好循環を確認し、先行き展望レポートの見通し期間終盤にかけて、2%の物価安定の目標が、持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断いたしました。

 こうしたもとで、これまでのイールドカーブ・コントロール(※長期金利と短期金利の誘導目標操作)およびマイナス金利政策といった、大規模な金融緩和は、その役割を果たしたと考えています。

 また、マネタリーベースの残高に関するオーバーシュート型コミットメント(※物価上昇率が目標値2%を行き過ぎるまで金融緩和の継続を公約すること)についても、その要件を充足したものと判断しました。

 日本銀行は、引き続き、2%の物価安定の目標のもとで、その持続的安定的な実現という観点から、短期金利の操作を主たる政策手段として経済物価金融情勢に応じて、適切に金融政策を運営します。

 現時点の経済・物価見通しを前提にしますと、当面緩和的な金融環境が継続する、と考えています。

 次に、今日の決定内容について、具体的に申し上げますと、金融市場調節方針について、政策金利を無担保コールレート・オーバーナイトもの(※金融機関の短期的な資金の過不足を調整するための取引における無担保での資金貸借のうち、約定日に資金の受払を行い、翌営業日を返済期日とするものにかかる金利)とした上で、それをゼロから0.1%程度で推移するよううながすことを決定しました。

 また、この方針を実現するため、所用準備額相当部分を除く日本銀行当座預金に0.1%の不利金利を適用することとしました。

 新たな金融市場調節方針および不利金利は、翌営業日(3月20日は祝日のため)、3月21日から適用します。

 長期国債の買い入れについては、これまでとおおむね同程度の金額で継続することとしました。

 足元の長期国債の月間買い入れ額は、6兆円程度となっていますが、実際の買い入れは、従来同様、ある程度の幅を持って予定額を示すこととし、市場の動向や国際需給などを踏まえて実施していきます。

 なお、長期金利が急激に上昇する場合には、毎月の買い入れ予定額にかかわらず、機動的に買い入れ額の増額や、指値オペ(※日本銀行があらかじめ決まった利回りで金融機関から国債を無制限に買い入れる公開市場操作)、共通担保資金供給オペ(※日本銀行に差入れられた担保を裏付けとして、資金を貸付ける資金供給)などを実施します。

 長期国債以外の資産の買い入れについては、ETF(※上場投資信託)およびJ-REIT(※不動産投資信託)の新規の買い入れを終了するほか、CP(※コマーシャルペーパー、無担保の約束手形)、社債等については、買い入れ額を段階的に減額し、1年後をめどに買い入れを終了します。

 貸し出し増加支援資金供給、被災地金融機関支援オペ、気候変動対応オペについては、今後は貸付利率を0.1%、貸付期間を1年として実施することとします。

 貸し出し増加支援資金供給については、貸出増加額と同額までの資金供給が受けられる仕組みとしました。

 なお、中村委員は主として大企業に関係するETF買い入れ等の終了には賛成であるが、マイナス金利政策は、業績回復が遅れている中小企業の賃上げ余力が高まる蓋然性を確認するまで継続すべきとして、金融市場調節方針と長期国債の買い入れ方針に、それから野口委員は、賃金と物価の好循環の強まりを慎重に見極めるとともに、金融環境に不連続な変化をもたらすリスクを避ける観点から、長短金利操作とマイナス金利政策の同時撤廃を避けるべきとして、金融市場調節方針に、それぞれ反対されました。

 次に、今回の金融政策の枠組みの見直しの背景にある、経済物価情勢について説明します。

 我が国の景気は、一部に弱めの動きも見られますが、緩やかに回復しています。

 賃金をめぐる環境を整理しますと、企業収益は改善を続けており、労働受給は引き締まっています。

 こうしたもと、本年の春季労使交渉では、現時点での結果を見ますと、昨年に続き、しっかりとした賃上げが実現する可能性が高く、本時点における企業からのヒアリング情報でも、幅広い企業で賃上げの動きが続いていることがうかがわれます。

 物価面では、既往の輸入物価上昇を起点とする価格転嫁の影響は減衰してきていますが、これまでの緩やかな賃金上昇も受けて、サービス価格の緩やかな上昇が続いています。

 このように、最近のデータやヒアリング情報からは、賃金と物価の好循環の強まりが確認されてきており、先行き見通し期間終盤にかけて、物価安定の目標が、持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断しました。

 以上です」。

※総裁定例記者会見(2024年3月19日)(BOJchannel【日本銀行動画チャンネル】)
https://www.youtube.com/live/5mHCHoWVkms

 エコノミストの田代秀敏氏は、この会見で、植田総裁が、このあとの記者との質疑応答も含めて繰り返し、「長期国債の買入れを継続する」と語ったことに注目し、IWJに以下のようにコメントを寄せました。

※ここから先は【中略】とさせていただきます。御覧になりたい場合は、ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して御覧ください! 会員へのご登録はこちらからお願いいたします。

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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 18日に生配信した「岩上安身による エコノミスト 田代秀敏氏インタビュー」は、IWJのYouTubeチャンネルで、22日金曜日いっぱいまでフルオープンでアーカイブを公開しています。その後は会員制のアーカイブに格納します。見逃してしまいそうだ、中身をじっくりと聴きたい、という方々は、ぜひIWJの会員登録をして、会員向けアーカイブで御覧になってください!

 一般会員ならば2ヶ月間、サポート会員になれば、無制限に、アーカイブを視聴することができます! この機会に、ぜひ、会員登録をお願いいたします!

※【ライブ配信 18時頃~】岩上安身による エコノミスト 田代秀敏氏インタビュー
https://www.youtube.com/live/T2AICI67ySs

下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

■IWJへのご寄付・カンパの3月の月間達成率は18日までの18日間で、58万5518円、15%にとどまります! あと12日間で、目標額の85%、341万4482円が必要です! 11月は41%、12月は68%、1月は48%、2月は60%と、4ヶ月連続で目標額に達していません! この4ヶ月間の不足額は合計734万6300円になります。今月も目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が出てきます! 今月3月こそ、有料会員登録と、ご寄付・カンパによる、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 IWJへのご寄付・カンパは、今月3月は、3月1日から18日までの18日間で、57件、58万5518円のご寄付をいただきました。これは、月間目標額の15%に相当します。言い換えれば、月間目標額に達するには、あと、12日間で、85%、341万4482円が不足しています!

 11月の月間目標の達成率は、162万1900円で41%、12月は271万8500円で68%、1月は192万5400円で48%、2月は238万7900円で60%と、4ヶ月連続で目標金額に到達していません。

 不足額の合計は、734万6300円に達しています。今月もこれまでと同じく赤字となると、今期でIWJは活動できなくなる可能性が出てきます。今年3月こそは、月間目標額の400万円に届きますよう、また、積み重なっている赤字を少しでも減らすことができるよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 国内も不況で、元旦には能登半島地震にも見舞われ、厳寒の中、生活も厳しい方がいらっしゃると思います。

 特に被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。

 そうした状況下で、我々の経済的苦境を訴えるのは、心苦しくもありますが、どうか引き続き、IWJ会員登録、YouTube登録、ご寄付・カンパ、協賛広告でIWJをご支援ください!

 前期第13期は、大変大きな赤字を出してしまいました。私、岩上安身が自身の私財の中から、赤字の月のたび、その都度、緊急でつなぎ融資を出し、その累積額は、合計で2200万円となってしまいました。

 第13期の、赤字約2000万円というこの事態は、IWJ創業以来、初めての大ピンチです。第14期も同様の事態になると、もはや私、岩上安身1人の力で乗り越えることは不可能です。

 これまでの前期1年間の累積の赤字2200万円(見方を変えると、個人岩上安身からの、会社IWJへの貸し付け)に加え、第14期スタートにあたっての銀行からの新たな借り入れ2500万円を考えると、債務の累積は、約5000万円近くなります。

 前期13期はもちろん、今期14期も、支出を徹底的に削ってきました。また、現在、事務所の規模などをダウンサイズすべく、物件探しをしたりしているところです。

 以下、会員の方のメッセージに答えて、物件探しについて述べています。もし、ご協力いただければ、情報等お寄せください。

 「日常の支出カットは、できることはほぼほぼやったので、あとは、スペースを縮小することですが、資料となる書籍などが、私が長年溜めてきたものを含めて大量にあるので、それをどうにかしないと、より小さいスペースへの移動ができません。

 かなり、処分もしたのですが、知的財産というものは、我々にとっては、『製品』を生み出すための『仕入れ材料』のようなものです。どうしても、不可欠です。

 ひとつ考えているのは、今は全国的に空き家物件が増えていると言われているので、首都圏の外れにでも、そうした格安物件を見つけて、開架式の図書館状態にして、資料となる本の多くを移せないだろうか、ということです。

 また、我々は動画データが命なので、災害に備えて、安全なところに、バックアップデータを都心から疎開させておく必要性も感じています。

 探しているのは、地震や水に強い地盤の良い台地の物件。都心から最も遠くても、車で片道1時間半くらいまで。

 本の出し入れは、車を使うので、人気のある駅近くの物件である必要はなく、むしろ駅から遠いため、不人気ゆえに価格が安く、きちんとスペースのある空き家、もしくはビルの空室があれば、と思っています。

 そうすれば、今すぐ必要な資料、書籍だけ手元に置いておかばいいので、スペースを省けて、都心で今よりも狭いオフィスに引っ越しをして、賃料を抑えても、稼働可能だと思います。

 どなたか、良い物件に心当たりがある方、ぜひ、情報をお寄せください」。

※「今までに積み上げてきた、知、の財産としての、IWJ、を、何とか継続していただきたいと思います」「貴社の借金の額の埋め合わせにはほど遠いでしょうが、足しになればと送ります」「ウクライナ、ロシア戦争で優れた報道をしている」! ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!(日刊IWJガイド、2024.2.12号)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240212#idx-3
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53200#idx-3

 今期は、できれば赤字を出さないだけではなく、黒字を出し、累積した債務への返済にあてていきたいと真剣に考え、取り組んでいます。

 債務を少しずつでも減らしていけば、IWJが経営破綻せず、存続する道が見えてきます! ご寄付いただいた方には、心から感謝いたします! また、コロナ禍による消費不況の影響を受け、会員数もコロナ禍以前の3分の2に減っています! IWJの活動のために、まだ会員登録をされていない方は、あるいは再開したいという方は、ぜひとも会員登録をお願いします!

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします!
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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、日本だけでなく、世界にとって危機的な状況に直面している今、不都合なことをごまかす権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 岩上安身拝

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。1月のご寄付者様のご芳名を、感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

 1月は31日間で、154件、192万5400円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 ここに感謝のしるしとして、掲載の許可をいただいた方69名様につきましては、順に、お名前を掲載させていただきます。また、弊社ホームページにも掲載させていただくと同時に、X(旧ツイッター)、フェイスブック等のSNSにて告知させていただきます。

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T.K. 様
三木和成 様
高橋恵子 様
K.O. 様
K.O. 様
落合正明 様
T.I. 様
H.T. 様
MAKOTO OTA 様

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 皆さま、インフレによる物価高の情勢下、誠にありがとうございました。

 いただいたご寄付は、大切に、また最大限有効に活用させていただきます。

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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◆中継番組表◆

**2024.3.20 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】13:30~「3.20『さようなら原発全国集会』トークライブ」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「『さようなら原発』一千万署名 市民の会」主催のトークライブを中継します。これまでIWJが報じてきた脱原発関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/nonukes

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◆中継番組表◆

**2024.3.21 Thu.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「地方自治法改正案が成立すれば、国会審議もないまま、WHOパンデミック条約と改訂国際保健規則(IHR)の批准が閣議決定されるのではないか?」とのIWJ記者の質問に「法案の所管は総務省」と武見大臣~3.19 武見敬三 厚生労働大臣 閣議後記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522267

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■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾! 2024年春季労使交渉の第1回回答の集計結果発表! 賃上げ率平均5.28%の33年ぶり高水準!】日銀が17年ぶりにマイナス金利を解除すると決定した根拠が、大幅な賃上げ! 賃金と物価が好循環し、デフレ克服の期待が! しかし、正社員と非正規の差は埋まらず、少子化対策は無策! 少子化のデフレスパイラルを克服せずして、経済のデフレ脱却なし!(『日本経済新聞』、2024年3月15日ほか)

 連合は15日、2024年春季労使交渉の第1回回答の集計結果を公表しました。基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)をあわせた賃上げ率は平均5.28%で、過去最高だった、バブル末期の1991年の5.66%以来、33年ぶりに5%を超えました。『日本経済新聞』などが15日付で報じました。

 組合員数300人未満の中小企業でも、賃上げ率は、平均4.42%だったということです。

※賃上げ平均5.28%、33年ぶり高水準 連合1次集計
(日本経済新聞、2024年3月15日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA138N50T10C24A3000000/

 『日経』によると、北海道、東北、九州など各地でも賃上げ動向は堅実に伸びています。

 北海道内の主要企業では、北洋銀行が平均5.1%賃上げ、北海道電力が平均4%賃上げ、アインHD(医薬品等)は正社員平均6%、アレフ(外食)正社員平均6.54%、ニトリ総合職社員平均6%、イオン北海道正社員平均6.54%となっています。

 東北でも、帝国データバンク仙台支店がまとめた東北6県の2024年度の賃上げ動向調査によると、58.2%が「賃上げを見込む」と回答しました。

 九州でも、JR九州がベア(基本給引き上げ)2万円超、西日本鉄道、トヨタ自動車九州、安川電機、九州電力、ロイヤルHD(ファミリーレストラン)などが1万円超となっています。

 イオン九州は、正社員とパートタイムで働く従業員ともに7%の賃上げで「満額回答」しました。

 大都市圏だけではなく、全国的に賃上げが進んでいます。

※北海道内企業、大幅賃上げ相次ぐ 北洋銀は平均5.1%(日本経済新聞、2024年3月15日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC153QP0V10C24A3000000/

※東北企業の6割賃上げ見込み、3年連続過去最高 民間調査(日本経済新聞、2024年3月13日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC137X70T10C24A3000000/

※九州企業、賃上げ最高水準相次ぐ JR九州ベア2万円超え(日本経済新聞、2024年3月15日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC149SQ0U4A310C2000000/

 ただし、業種ごとの賃上げの格差や優劣は拡大しています。決して、全業種の労働者全員が平均して昇給しているわけではありません。

 厚生労働省によると、正社員ら常用労働者1人平均の賃上げ率は、23年に情報通信業が4.5%、宿泊業と飲食サービス業が4.4%と、全体平均の3.2%を上回っています。

 一方で、生活関連サービス業と娯楽業は2.5%にとどまり、公定価格に賃金が左右される医療、福祉は1.7%で最も低い水準になっています。

 福祉系は、最も賃上げが必要な分野でもあります。営利第一主義だけでは成り立たない福祉分野が、取り残されることのないようにしなければなりません。

※賃上げが企業優劣左右 連合1次集計5.28%、持続力競う(日本経済新聞、2024年3月15日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA153WP0V10C24A3000000/

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■<IWJ取材報告 1>「地方自治法改正案が成立すれば、国会審議もないまま、WHOパンデミック条約と改訂国際保健規則(IHR)の批准が閣議決定されるのではないか?」とのIWJ記者の質問に武見大臣は「法案の所管は総務省」と、「我関せず」の回答~3.19 武見敬三 厚生労働大臣 閣議後記者会見

 3月19日午前11時30分より、東京都千代田区の厚生労働省にて、武見敬三厚生労働大臣の閣議後記者会見が開催されました。

 冒頭の大臣からの報告はなく、そのまま各社記者と武見大臣との質疑応答となりました。

 IWJ記者は、2024年3月1日に政府が閣議決定をし、国会に法案を提出した「地方自治法改正案」について、次のように質問しました。

IWJ記者「2024年3月1日、岸田内閣は『地方自治法改正案』を閣議決定しました。26日から国会で審議が始まるとうかがっています。

 この改正案には『大規模災害や感染症のまん延といった非常時に国が自治体へ必要な指示ができる仕組み』が持ち込まれており、『事態が全国規模であり、また、局所的でも被害が甚大である場合』に『特例』として、『閣議決定』で国の『指示権の発動を認める』ことになっています。

 新型コロナパンデミックにおいては、非常事態であることを理由に、『特例承認』制度の下で、政府は国民に十分な情報を与えないまま、ワクチン接種を進め、それにより、現在、甚大な健康被害が生まれています。

 また、現在交渉中とされているWHOパンデミック条約策定と国際保健規則(IHR)改定についても、この『地方自治法改正案』が成立すれば、政府は、その『批准』を閣議決定し、国会審議で、国民にとっての是非が問われることのないまま、自治体がその指示を粛々と遂行する、といった事態になる可能性がないと言えますでしょうか?

 武見大臣は、この『行政プロセスにおいて、国民の意思が顧みられないのではないか』という懸念・不安について、どのようにお考えでしょうか?」

 この質問に対し、武見大臣は、次のように答えました。

武見大臣「おたずねの『地方自治法改正法案』、これは3月1日に国会に提出をされて、これから国会でご審議いただくものだと承知しています。

 この法案は、新型コロナ対応に際しての、国と地方の役割分担などの課題を踏まえて、現行の国と地方の関係などの一般ルールを尊重しつつ、大規模な災害や感染症の蔓延などの国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と地方との関係などの特例を設けることなどを内容としたものと承知しております。

 ただ、詳細は、私、所管ではなくて、総務省所管のものでありますから、総務省の方におたずねをいただきたいと思っています」

 この他、他の記者からは、「能登半島地震被災地における看護師不足」、「審議会(副反応検討部会)メンバーの製薬会社からの金銭受け取り状況」、そして、「予防接種健康被害救済制度」について、質問がありました。

 詳細は、ぜひ全編動画を御覧ください。

※「地方自治法改正案が成立すれば、国会審議もないまま、WHOパンデミック条約と改訂国際保健規則(IHR)の批准が閣議決定されるのではないか?」とのIWJ記者の質問に武見大臣は「法案の所管は総務省」と、「我関せず」の回答~3.19 武見敬三 厚生労働大臣 閣議後記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522267

■<IWJ取材報告 2>性被害後、3年から5年で加害者責任を免罪する「民事消滅時効」撤廃を! 元ジャニーズJr.らが訴え!「性被害受けた子どもは、権利の上に眠っていたのか?」~3.18「子どもの性被害 時効にNO!」キャンペーン開始シンポジウム

 故ジャニー喜多川氏から性被害を受けた元ジャニーズJr.らが、性被害を受けても一定期間が過ぎると加害責任を問えなくなる「民事消滅時効」の撤廃を求めるシンポジウムを、2024年3月18日、東京都千代田区の衆議院第一議員会館で開催しました。

 主催は、性被害当事者や法律の専門家などで作る「子どもの性被害 時効にNO!」(以下「時効にNO!」)事務局です。

 「時効にNO!」では、「民事消滅時効」を児童の性被害に適用させない特措法成立を目指すキャンペーンを開始しました。シンポジウムは、これを周知するために開催されました。また、「時効にNO!」では、このキャンペーンに関するクラウドファンディングを募っています。

※子どもの性被害 時効にNO!
https://jikohnino.org/

 「時効にNO!」共同代表を務める川上資人(よしひと)弁護士は、ジャニーズ性加害問題で、子供への性加害が長年放置されてきた理由を、「会社(旧ジャニーズ事務所)の法的責任が明らかにされないこと」とし、「その原因は時効の問題が大きい」と指摘しました。川上弁護士は、「会社の責任を追及したいと相談されても、時効の問題を説明せざるを得ず、その時点で(被害者が)諦め、泣き寝入りしてしまう」と訴えました。

 川上弁護士は、現在の民法では、「被害者が加害者を知っている場合、(被害から)3年または5年以内に加害者を訴えなければ(損害賠償の)権利が消滅し、加害者の責任を問えなくなる」と解説しました。

 この「消滅時効」の正当化の根拠とされるのは、「権利の上に眠る者は保護しない」「証拠の散逸による立証の困難」「永続した事実状態の尊重」という考え方だということです。しかし、川上弁護士は「性被害に遭った子供は、権利の上に眠っていたのか?」「子供が性被害を受けたという事実状態を尊重するのか?」と真っ向から疑問を投げかけました。

 その上で、米国で2022年に制定された、連邦管轄下で発生した児童性被害に時効を適用しない法律や、ニューヨーク州やドイツでの性被害の時効延長の動きを紹介しました。そして、日本でも子供の性被害には民事消滅時効を適用しない法律の制定が必要だと呼び掛けました。

 続いて、松本克美・立命館大学法科大学院教授が「時効と正義」と題し、時効改革の目指すべき方向について、様々な事例を踏まえながら詳細に講演しました。

 次に性被害当事者の方々が、長年言い出せなかった自らの体験や思い、時効の問題等について語りました。登壇者は、「時効にNO!」共同代表で元ジャニーズJr.の飯田恭平氏、15歳から19歳の時に中学の美術教師から性被害を受け、41歳で民事訴訟を起こした石田郁子氏、元ジャニーズJr.の長渡(ながと)康二氏、中村一也氏、二本樹顕理(にほんぎあきまさ)氏です。

 続いて、石田郁子氏の訴訟を担当した小竹広子弁護士が、「裁判実務における時効の問題について」と題して講演しました。

 山井和則衆議院議員はじめ、国会議員による挨拶を挟んで、最後に前記の当事者全員が登壇して、「子どもの性被害 時効にNO!」キャンペーンへ向けた、決意のメッセージを訴えました。

 詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。

※性被害後、3年から5年で加害者責任を免罪する「民事消滅時効」撤廃を! 元ジャニーズJr.らが訴え!「性被害受けた子どもは、権利の上に眠っていたのか?」~3.18「子どもの性被害 時効にNO!」キャンペーン開始シンポジウム
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522257

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、浜本信貴、木原匡康)

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