2024年4月16日午後4時15分頃より、東京都千代田区の外務省にて、上川陽子外務大臣の定例記者会見が開催された。
会見冒頭、上川大臣より、「上川外務大臣のG7外相会合等出席(令和6年4月16日~20日)」、「令和6年版外交青書の配布」、そして「国際社会の持続可能性に関する有識者懇談会の立ち上げ」の3点について、報告があった。
- 上川外務大臣のG7外相会合等出席(令和6年4月16日~20日)(外務省、2024年4月16日)
- 外交青書・白書(外務省、2024年4月16日)
- 国際社会の持続可能性に関する有識者懇談会の立ち上げ(外務省、2024年4月16日)
続いて、上川大臣と各社記者との質疑応答となった。
IWJ記者は、岸田総理大臣の米国公式訪問(4月8日~14日)について、以下の通り質問した。
「岸田総理は、11日に米国連邦議会で行った演説で、『日本は米国のグローバル・パートナー』であると述べました。
すでに岸田政権は、自衛隊の指揮権を米軍にゆだねることを明言しており、日本の国家主権を失い、さらに極東のみならず、世界中で米軍の下部組織として、自衛隊が使われることを主権者である国民を置き去りにしたまま、米国で約束してきたとしか解釈できません。
米国による対ロシア代理戦争の捨て駒にされているウクライナと同じ悲惨な運命を、日本も辿ることになるのではないかと強く懸念します。大臣のご見解をお聞かせ下さい」。
これに対し、上川大臣は以下の通り答弁した。
「自衛隊によるすべての活動でありますが、米軍との共同対処を含めまして、我が国の主体的な判断のもとで日本国憲法、国内法令等に従って行われるものでございます。
自衛隊及び米軍は、おのおの独立した指揮系統に従って行動するものであります。
そのため、自衛隊も統合作戦司令部が米軍の指揮統制下に入るということはございません。
なお、2015年に策定いたしました『日米ガイドライン』におきましても、自衛隊及び米軍の活動につきましては、おのおのの指揮系統を通じて活動する、行動すること、また、おのおのの憲法及びその時々において適用のある国内法令、並びに、国家安全保障政策の基本的な方針に従って行われることが、明記をされているところでございます。
統合作戦司令本部新設後の日米の調整要綱については、これらを前提とする形で、『いかに日米間の連携を強化できるか』という点から、検討される状況でございます。
その意味で、『自衛隊は自衛隊』、日本の国の基本的な法体系、そして、基本的な考え方にのっとって行動をするということが基本であると申し上げたいと思います」。
上川大臣の冒頭発言、及び、各社記者の質疑内容など、会見の詳細については、全編動画を御覧いただきたい。