2022年5月24日、午前9時45分より、東京・市ヶ谷の防衛省にて、岸信夫防衛大臣の定例会見が開催された。
会見冒頭、岸防衛大臣より、7月23日にJAXA(宇宙航空研究開発機構)の内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県)で、国内初となる「スクラムジェットエンジン」の燃焼試験が実施される予定であるとの報告があった。
岸防衛大臣「この試験は、防衛省の安全保障技術研究機構推進制度により、JAXAに委託した研究の一環として行われるものであり、今回の試験は、我が国のスクラムジェットエンジン技術・超音速技術が、着実に高まっていること、安全保障技術研究機構推進制度を通じた、防衛省による、基礎技術・基礎研究への投資の成果が表れていることを示すものである。
今回の研究を通じ、本研究の成果が、極超音速誘導弾などの研究開発に活用できることを期待します。
我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、将来に渡って、我が国の防衛をまっとうするためには、我が国の防衛力を抜本的に強化していくことが急務です。防衛省として、将来の脅威もしっかりと見据えて、必要な能力の獲得に向けた研究・開発を着実に、速やかに、推進してまいります」。
続く、各社記者と岸大臣との質疑応答では、前日23日の日米首脳会談後に行われた、バイデン米大統領と岸田総理との共同記者会見について、質問が集中した。
IWJ記者は、台湾有事の際の米国と日本の関係性について、以下のとおり質問した。
「バイデン米大統領は昨日23日午後、岸田総理との共同記者会見で、台湾有事が起きた場合に米国が軍事的に関与するかを問われ『はい(YES)。それが我々の約束だ』と発言しました。
岸田総理は『日本としても拡大抑止をはじめとするアメリカの対応を信頼している』と述べています。米国が中国に対して軍事行動を起こすならば、自衛隊も参戦せざるを得ないということでしょうか?
バイデン大統領の発言と岸田総理の発言をどのようにとらえているか、岸大臣のお考えをお聞かせ下さい」。
これに対し岸大臣は次のように答えた。
「拡大抑止の重要性については、すでに両首脳間でも合意・一致をされているところであります。そうした立場を、岸田総理からは、特に、台湾問題については、台湾海峡の平和と安定の重要性について、改めて、認識を一致させておられるところではございますが、そういったことを述べていると承知をしています」。
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