【スピーチ全文掲載】「安倍晋三が首相になったのが、日本の最大の間違い」評論家・佐高信氏がSEALDs集会で安倍政権の退陣訴える ~ビートたけし氏に苦言を呈する場面も 2015.8.21

記事公開日:2015.8.21取材地: テキスト動画
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(取材:阿部洋地、記事:平山茂樹)

特集 安保法制

 「国というものを強調する人間に、ろくな奴はいない」――

 SEALDsを「利己的だ」などと批判した武藤貴也議員が、自民党を離党した。週刊文春の報道により、知人に未公開株の購入を持ちかけ、集めた出資金の返還を巡ってトラブルになっていることが明らかになったためである。

 2015年8月21日、安保法制に反対する国会前抗議でスピーチに立った評論家の佐高信氏は、この武藤議員の件を皮切りに、1989年のリクルート事件に言及。収賄罪容疑で逮捕された高石邦男文部省事務次官(当時)が「愛国教育」を推し進めていたことに触れ、「そういう人間に限って、利己的なんだ」と訴えた。

 佐高氏はその後、意外な人物の名前を口にした。人気タレントのビートたけし氏である。「ビートたけしは、憲法改正、徴兵制敷こうと言っているんです。女に選挙権はいらないとも言っています。そういう人間じゃなければ、テレビには毎日顔を出せない」とたけし氏を批判したうえで、「たけしが失脚すれば、安倍もすぐに失脚する。そういうことになっているんです」と述べた。

なお、この日、国会前にはたけし氏が司会を務めるテレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」のクルーが取材に訪れていたという。

 以下、佐高氏のスピーチ動画とスピーチ全文を掲載する。

■佐高氏のスピーチ動画

佐高信氏のスピーチ全文掲載

佐高信氏「こんばんは。雨が降って、少し涼しくなりました。安倍晋三が辞めたら、もっと涼しくなると思います。あの悪党、安倍を早く葬り去りましょう。

 名前を口にするのも汚らわしい武藤なんとかっていう奴が、未公開株ってので捕まりました。あ、捕まってないか(笑)。リクルート事件というのはみなさん知っていますね。あのリクルート事件で、自民党の当時の実力者と言われた、安倍晋太郎、竹下登、こういった人達が失脚しました。安倍晋太郎というのは言うまでもなく、安倍晋三の親父です。

 彼らと一緒に未公開株を受けとっていた、文部科学省次官の高石というのがいました。その高石という次官は、文部省時代、愛国心教育を一生懸命やって、『日の丸局長』『日の丸次官』と呼ばれました。そういう人間に限って、利己的なんです。武藤は早く辞めろという話だろうと思います。

 国というものを強調する人間に、ろくな奴はいない。国のありがたみを偉そうにいうことではなくて、我々が後顧の憂いなく暮らしていけるような政治をやることです。安倍晋三の親父は、さっき言ったリクルート事件の安倍晋太郎、さらにはおじいさんの岸信介、これが問題。岸信介は、あの戦争を全然反省していません。負けたのが失敗だったとしか言っていない。

 彼が首相になったのが、日本の最大の間違い。この、戦争法案をしゃかりきになって進めている自民党にくっついているのは、公明党です。私は公明党とは呼んでいません。その支持母体の創価学会は、何やら最近は反対だみたいなことを言っているけれども、そういうポーズはもう20年前から取っている。彼らが支持する公明党が野党に行った時に私達は初めて彼らを信頼する。

 もう一人、こいつも許せないと思うのは、ちょっと違うかもしれないけれども、ビートたけし。ビートたけしは、憲法改正、徴兵制敷こうと言っているんです。女に選挙権はいらないとも言っています。そういう人間じゃなければ、テレビには毎日顔を出せない。安倍晋三に呼ばれて、のこのこと首相官邸に出かけるようなたけし。このたけしも一緒に葬り去りましょう。

 若者が見放せば、彼はすぐに失脚します。たけしが失脚すれば、安倍もすぐに失脚する。そういうことになっているんです。

 日本に涼しさを取り戻すために、頑張りましょう」

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「【スピーチ全文掲載】「安倍晋三が首相になったのが、日本の最大の間違い」評論家・佐高信氏がSEALDs集会で安倍政権の退陣訴える ~ビートたけし氏に苦言を呈する場面も」への2件のフィードバック

  1. あのねあのね より:

     安倍晋三にとって、値上がり確実な未公開株を特定の人間にのみ譲渡したリクルート事件は鬼門のようだ。そのために事態の収束を早く付けるべく武藤議員の離党と云うことで手を打ったのではないか。マスコミに出ていない楽屋裏の動きを、50代半ばの世の中を多少は判っている大人が推測するとそういう結果しか出てこない。50を過ぎた人の大多数は同じ考えだろうし、現実も大きな違いは無いだろう。
     安倍晋三は日本記者クラブで、誰も質問していないのに1993年の自民党下野について言及し、マスコミの“変更報道”のせいだとのたまった。しかし、私のように年を食った人間からすると当時の自民党下野はリクルート事件を始めとした自民党の金権腐敗体質が招いた当然の結果だということは知っている。それくらいの常識なのだ。当時の故安倍晋太郎の秘書は誰だろう、安倍晋三も秘書の一人ではないのか。安倍晋三は自分も未公開株の譲渡にかかわっていたのではないのか。そのために事態の収束を早く付ける必要があるのではないのか。
     リクルート事件を始めとした自民党の金権腐敗体質が招いた結果がカネがかからない選挙を実現できるとした小選挙区制だ。この制度には共産党や民社党等の少数政党は反対だった。小選挙区制の実施は実は殆どのマスコミが推しており、有権者の多くもその論調を信じて小選挙区制実現には好意的だった。それくらい金権腐敗の自民党には嫌気がさしていたのだ。
     ビートたけしがテレビで売れたのはイジメをおもしろいこととしてテレビで堂々とやったからだ。他の理由も考えられるが、イジメのまん延とビートたけしがテレビで売れだしたのは期を一にしている。ビートたけしが交通事故にあったときに後の漫才協会会長の女性はラジオの生放送で、ビートたけしはイジメを売りにしてきたとハッキリ言っていた。ビートたけしのイジメは弱いものイジメでしかなく、安倍晋三と通じるものがある。全国のイジメ自殺された方の両親やイジメで引きこもり等になり大人になっても普通の人生を遅れない多くの人もビートたけしが一日も早くテレビから消えることを心の底から願っていると思う。
     

  2. 西遠寺 透 より:

    安倍総理、退陣のドアはいつでも開いています。

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