【IWJ号外】ノルドストリーム爆破事件の「真実」を『ウォール・ストリート・ジャーナル』が「笑劇」の暴露! 破壊工作の責任者は、ザルジニー将軍(当時)! しかも作戦に関与したウクライナ軍の指揮官たちは誰ひとり起訴できないと認定! 2024.8.16

記事公開日:2024.8.24 テキスト
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(文・IWJ編集部)

 IWJ代表の岩上安身です。

 8月14日付の『ウォール・ストリート・ジャーナル(以下、WSJ)』が、「笑劇」の記事をアップしました。

 執筆したのは、『WSJ』の欧州政治担当主任記者、ボヤン・パンチェフスキー氏です。

 この記事のタイトルは、「酔いしれた夜、借りたヨット:ノルドストリーム・パイプライン破壊工作の真実」です。

 IWJは、この記事を、「ノルドストリーム・パイプライン爆破」の新しい物語作者の登場と見て、全文、ここに仮訳して、【IWJ号外】として、ご紹介するものです。

 伝説のジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏は、2023年、2月8日に放ったスクープで、ノルドストリーム爆破事件を計画したのは米国であり、米海軍がノルウェー海軍と共に作戦にあたったと指摘しました。

 このハーシュ記者のスクープ以降、『ニューヨーク・タイムズ』や『ワシントン・ポスト』、『シュピーゲル』など、犯人と名指しされた米国と、被害国ドイツの錚々たるメディアが、共同でこれを否定する「新しい物語」を紡いできました。

 たとえば、2023年3月7日付『ニューヨーク・タイムズ』は、匿名の「米当局者」の話として、犯行は、ロシアの反プーチン・親ウクライナ派グループによるもので、ゼレンスキー氏も、バイデン氏も、無関係とする物語を紡ぎました。

 この2023年3月7日の『ニューヨーク・タイムズ』に、足並みをそろえたドイツの週刊誌『ツァイト』が、7日付で、「(親ウクライナ派の)破壊工作グループが犯行に使った、ポーランド登録の大型ヨットを特定」したと報じ、翌日8日、『シュピーゲル』が「ドイツ船籍のアンドロメダ号が関与」した可能性がある、と報じたのです。

 見事な米独メディアの連携プレイです。

 さらに、ダメ押しとして、『ワシントン・ポスト』と『シュピーゲル』が共同で、2022年9月26日に起きたノルドストリーム爆破事件の調査を行い、別々に記事を発表しました。2023年11月11日付『ワシントン・ポスト』と11月12日付『シュピーゲル』の記事がそれです。

 この合同調査では、ウクライナの反体制派グループが、アンドロメダ号と呼ばれる49フィート(約15メートル)のレンタルヨットを使って、バルト海で、専門的な潜水作業を行ってノルドストリームへの攻撃を行ったとする、これまでの主張に、一つの新しい追加情報を加えたものです。

 それは、ウクライナ軍の特殊作戦部隊に所属していた48歳のロマン・チェルヴィンスキー大佐を、突如として、登場させ、このロマン・チェルヴィンスキー大佐が、「ノルドストリーム作戦の『調整役』であり、身分を偽ってヨットを借り、深海潜水装置を使ってガスパイプラインに爆発物を設置した6人組の後方支援とロジスティクスを管理していた」(11日付『ワシントン・ポスト』)と主張するものです。

 この『WSJ』記事は、そのタイトル「酔いしれた夜、借りたヨット:ノルドストリーム・パイプライン破壊工作の真実」にあるように、『ニューヨーク・タイムズ』や『ワシントン・ポスト』、『シュピーゲル』、『ツァイト』の物語に登場するロマン・チェルヴィンスキー大佐やヨット「アンドロメダ」号を登場させ、これまでの物語の大枠をすべて踏まえて、破壊の責任を、先ごろまでのウクライナ軍の最高司令官であり、現在の駐英ウクライナ大使、ザルジニー氏一人に帰すという、長々しいだけの茶番の物語です。

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