福島第一原発1~4号機に地震計なし! 3号機の地震計故障を放置していた東電は、2016年に建屋への地震計の設置を約束していた!~2.25福島第一原子力発電所「中長期ロードマップの進捗状況」に関する記者会見 2021.2.25

記事公開日:2021.2.28取材地: テキスト動画
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(取材、文・渡会裕)

 2021年2月25日、東京都千代田区の東京電力臨時会見場で、福島第一原子力発電所「中長期ロードマップの進捗状況」に関する記者会見が行われた。

 2月13日、福島県沖を震源とするマグニチュード7.3、最大震度6強の地震が発生した際、東電福島第一原発3号機に設置した2基の地震計が修理されずに放置され、今回の地震のデータが取れていなかったことが判明した。また、同時に1・2・4号機建屋には地震計が設置されていなかったことも判明した。

 会見で、IWJ記者が「設置されている地震計の数が思っていたより少ないのでは?」と質問したことに対して、小野明・福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントは「必要なものは1エフ(福島第一原子力発電所)の中に十分ある」と答えた。

 小野氏は「様々な目的でのデータ採りの為の地震計は必要だと思う」「これからも目的に合わせた地震計の設置をしっかりと行っていきたい」と述べたが、他の記者からの追及で、東電は2016年時点で、地震計設置の必要性を認識していたことが明らかになった。

 2016年4月、原子力規制委員会に設置された特定原子力施設監視・評価検討会の第42回会合で、東京電力の松本純・福島第一廃炉推進カンパニー プロジェクト計画部長(当時)が1~4号機の地震計設置について、橘高義典・首都大学東京大学院教授の指摘に答えて「現在、設置を検討しているところでございます」「できるだけ早い時期に設置をし たいということで考えてございます」(※)と述べていたのである。 

■全編動画

  • 日時 2021年2月25日(木) 17:45~
  • 場所 新幸橋ビルディング(東京都千代田区)

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