2024年10月22日、午後2時より、東京都千代田区の参議院議員会館にて、「今こそ停戦を呼びかける人たち」の主催により、「Cease All Fire Now! 6 シンポジウム『殺すな』が行われた。
シンポジウムでは、羽場久美子氏(青山学院大学名誉教授)、和田春樹氏(東京大学名誉教授)、岡本厚氏(元岩波書店社長)、Edwina Horl氏(Edwina Horl代表)、鈴木国夫氏(「市民と野党をつなぐ会@東京」共同代表)、マエキタミヤコ氏(環境広告サステナ代表)が登壇。また、衆院選比例東京ブロックのれいわ新選組公認候補であった伊勢崎賢治氏(東京外国語大学名誉教授)がビデオ出演した。
このシンポジウム開催の主旨について、告知のチラシでは以下のように表明されている。
「ただ殺すなというだけなのに、なぜまだ停戦できないのか。なぜ毎日ひとが殺されているのに、見ているだけなのか。何もできないのか。
なぜむずかしく考えてしまうのか。無力感からあきらめに至るのはなぜか。選挙中だからこそ「『今こそ停戦を』シンポジウム Cease All Fire Now! 6」を開催します」。
シンポジウム後半、伊勢崎賢治氏はビデオ映像の中で、2023年10月7日に行われたハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃が「ハマスによるテロ事件」、「テロリスト攻撃」と呼ばれることについて、以下のように語った。
伊勢崎氏「この言葉(テロ、テロリスト)は鍵括弧つきで用いてください。なぜかと言うと、『テロリスト』という恣意的な言葉ほど、戦争を長引かせる言説、ナラティブはありません。
なぜかと言うと、『テロリスト』と認定してしまうと、『じゃあ、殲滅するしかない。テロリストと交渉なんかできない』という次の言説がリンクしてしまうわけです。
そうすると、一番大事な停戦の交渉みたいなものがどんどん遅れていくわけです。それと、戦争学的に見ても、10月7日に起った事件は、あれはテロ事件とは言えません。
なぜかと言うと、それはイスラエル市民、無辜の市民が多数死にました。だけれども、だからといって、これは許されるわけではない。ハマスは、その意味で、戦争犯罪を犯しました。去年の10月7日。
でも、それを上回るパレスチナ市民が犠牲となる戦闘が、それ以前から連綿と続いてきたということを忘れるべきじゃありません。この『テロリスト』の言説、僕らは『悪魔化』という言葉をあてますけど。これが一番罪作りなことは、ここなわけです。
あたかも、その敵が、まるで火星人が地球に襲来したかのごとく、そういうふうにナラティブを作るわけですね。そうすると『悪魔化』が始まる。『あいつらはもう人間じゃない。人間じゃないんだから、もう交渉もできない。コミュニケーションもできない。やるしかないんだ』というマインドセットを作ってしまうわけです」
シンポジウムの詳細については、全編動画を御覧ください。