2014/02/25 子宮頸がんワクチンの重篤な副反応に警鐘を鳴らす医学者・研究者グループが国際シンポジウムを開催~製薬会社のロビーイングを告発

記事公開日:2014.2.25
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特集 子宮頸がんワクチン

 重篤な副反応が相次いだことから、積極的勧奨が一時中止されている子宮頸がんワクチンが、再びお勧めされようとしている。厚生労働省のワクチン副反応検討部会は1月20日、ワクチン接種後に起きた痛みや運動障害などの副反応は、「心身の反応」によるものだとする論点整理を行い、ワクチンとの因果関係を証明できないとして、2月26日の審議で接種勧奨が再開される見方が強まっている。

※厚生労働省の予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会は26日、積極的勧奨が一時中止されている子宮頸がんワクチンについて、勧奨を再開するか否かの結論を今回は出さず、判断は次回の検討部会に持ち越された。(2月26日更新)

 厚労省の審議会を前日に控えた25日、「子宮頸がんワクチンの重篤副反応に関する国際シンポジウム」が開催され、海外から来日した研究者らが、それぞれの研究成果をもとに、子宮頸がんワクチンの問題点を指摘した。

  • 記事目次
  • 書いた論文「発表できない」と出版社が拒絶
  • 子宮頸がんワクチン「打てば打つほどリスクが増す」
  • 『心身の反応』という判断「ばかばかしい」
  • ワクチンによる重篤な有害事象は最低でも9%
  • ワクチン接種後3、4年以降で「740人に1人が死亡」
  • 「これ以上犠牲者を出さないように」
  • 阿部知子議員「ワクチン接種者全員の調査を」
  • 「WHOの判断が安全だということはない」
  • 日本と酷似する各国の製薬会社と政治家・医師会・官僚の不透明な関係

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書いた論文「発表できない」と出版社が拒絶

 米ミルフォード医学研究所所長のシン・ハン・リー医学博士は、子宮頸がんワクチンの一つであるガーダシルの接種後に失明し、左半身が不随になった16歳の少女の例を紹介。血液中に含まれる白血球の1つ、貪食細胞とも呼ばれるマクロファージが、血管を取り囲んで炎症を引き起こすプロセスを写真を用いながら解説した。少女の脳の炎症は、現在治まってきているが、いまだ失明したままだという。

 リー氏は、研究成果の論文を発表するまでに「非常に苦労した」と語り、出版社は、難癖をつけて、「論文を発表できない」と言って拒絶されたエピソードを明かした。

 「子宮頸がんというのは、ほとんどおばあさんがなる病気。しかし、今、ワクチンは孫の世代が打っている。このワクチンでがんが減ったというのはおかしな話だ」とリー氏は批判する。「万が一、子宮頸がんになっても、女性は(閉経後の)50歳を過ぎたら(子どもを産む可能性がなくなるので)子宮は必要ない」と語った。

 「重篤な副反応は稀と言っても、誰がなるか分からない、治療法もない」とリー氏は述べ、子宮頸がんワクチンの必要性を疑問視した。

子宮頸がんワクチン「打てば打つほどリスクが増す」

 仏パリ大学のフランソワ・ジェローム・オーシエ教授は、子宮頸がんワクチンとマクロファージの関係性について解説。マクロファージ性筋膜炎は、ワクチンに含まれるアジュバント(抗原性補強剤)についているアルミニウムが原因で起こる疾病であるとされ、患者には筋肉の痛みが起きるほか、慢性的に長期間に渡って疲労感(慢性疲労症候群)が起き、脳の認知機能の低下、自己免疫疾患も起きるという。

 症状が出るまでには、最初の注射から約12ヶ月かかるとし、症状の診断がされるまでには、さらにそれ以上の時間を要すことから、症状が発見されて治療を受けるまで、非常に長い時間がかかることが指摘された。

 「打てば打つほどリスクが増す」とオーシエ氏は語り、「アルミニウムは神経毒だ」と断言。そのアルミニウムが、子宮頸がんワクチンに含まれていることから、ワクチンを接種することに警鐘を鳴らした。

 「アルミニウムが入っているワクチンを接種すると、マクロファージが原因で神経細胞が激しく刺激されて炎症を起こし、毒性を発揮する」とオーシエ氏は述べ、子宮頸がんワクチンを接種することの危険性を強調した。

『心身の反応』という判断「ばかばかしい」

 カナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学のルチジャ・トムルジェノヴィック氏は、「なぜ、『心身の反応』ということになるのか、ばかばかしい」と、厚労省検討部会の判断を非難。ワクチンとの因果関係を証明することは非常に難しいことから、「思い込みと言った方が楽なんです」とコメントした。

 「ガーダシルを接種して亡くなった3人の女の子を調査しなければならなかった」と語るトムルジェノヴィック氏は、3例のケースから得た研究結果を報告した。

 子宮頸がんワクチンのアジュバントに含まれているアルミニウムは、「神経と脳の血管の障害を起こす」という。その結果として、神経系の自己免疫疾患を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあると、トムルジェノヴィック氏はワクチンの危険性を訴えた。

ワクチンによる重篤な有害事象は最低でも9%

 前東海大学医学部教授の堺春美氏は、子宮頸がんワクチンの一つであるサーバリックスの製品情報から、製造元のグラクソ・スミスクライン社による4年間追跡調査した最新の臨床試験報告より、15歳から25歳までの9,319人にワクチンを接種したところ、接種後4年間で重篤な有害事象が最低でも9%報告されていることを明らかにした。

 さらに、厚労省に報告されている副反応のデータをもとに、独自のデータベースを構築し、失明の例が9例あったことを報告。全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会が収集したデータからも、4名の失明例があることを報告した。

 失明はごく一部の例で、他にもあらゆる副反応が報告されていること、患者の症状を見る限り、いくつもの症状を併発していることを堺氏は指摘した。サーバリックスは、脳機能障害、関節障害、重篤な中枢神経疾患を引き起こすと主張。「このワクチンは、副反応が何年先に起こってもおかしくない」と述べ、子宮頸がんワクチンの接種に疑問を呈した。

ワクチン接種後3、4年以降で「740人に1人が死亡」

 医薬ビジランス研究所の理事長を務める浜六郎医師は、北里生命科学研究所ウイルス感染制御学研究室の中川哲夫氏の研究発表の報告データを参照し、「これは厚労省にとって嬉しい結果だったみたいですが」と前置きをしつつも、「喜ぶべきデータではなくて、悲しむべきデータだ」と、実験結果の解釈の違いを指摘。子宮頸がんワクチンは、「安全量が示されていない。安全であるとは絶対に言えない」と批判した。

 さらに浜氏は、サーバリックスによる慢性疾患・自己免疫疾患・死亡率の時期を比較したデータを参照し、サーバリックス接種後、これらが増加傾向を示すことを明らかにした。

 サーバリックスを製造するグラクソ・スミスクライン社が出資した、臨床試験を報告する3つの論文のデータから浜氏が計算したところ、ワクチンの接種後、慢性疾患は最初の1年あまりで80人に1人、2年あまりでは180人に1人と減るが、3、4年以降になると、毎年60人に1人と増加していたという。

 自己免疫疾患についても、接種後から3、4年までは毎年400人に1人程度の割合での発症していたのが、3、4年以降では、110人に1人の発症と、格段に増えていたことを浜氏は指摘。

 さらに死亡では、1年あまりで4500人に1人であったのが、その後2年あまりで3300人に1人と増加し、3、4年以降では、毎年740人に1人が死亡するというように、急増していたことを明らかにした。

 また、ガーダシル接種後の多発性硬化症や、エリテマトーデス、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)は、一般の同年齢女性の罹患率(毎年の新発症者の割合)と比較して、3倍ないし15倍多かったことも浜氏は指摘している。

 「ワクチンが病気の発症に無関係なら、このような大きな変動はしない。これほど大きく変動するのは、ワクチンの影響を考えざるを得ない」

 浜氏は、こう分析し、ワクチンと疾病、死亡との因果関係を疑わざるをえないデータが事実として確認されていることから、「子宮頸がんワクチンは中止すべきだ」と訴えた。

「これ以上犠牲者を出さないように」

 九州大学病院の塩沢俊一教授は、子宮頸がんワクチンが免疫システムを刺激する危険性について、直接の明言を避けたが、リー博士が、「脳の炎症は、心身の反応によって引き起こされると思いますか?」と質問すると、塩沢氏は「それは、ありえない」と応じた。

 東海大学名誉教授の松崎松平氏は、「今日のシンポジウムの主旨は、これ以上犠牲者を出さないようにしようということだ」と述べ、「エポックメイキング(画期的)なシンポジウムだった」と、シンポジウムを振り返った。

阿部知子議員「ワクチン接種者全員の調査を」

 IWJは、シンポジウムに参加していた阿部知子衆議院議員にインタビューを行い、子宮頸がんワクチンをめぐる現状の問題点について聞いた。

 自身が小児科医でもある阿部氏は、この子宮頸がんワクチンの副反応被害は、「日本の予防接種の歴史のなかで、もっとも大規模で、被害の深刻さも語り尽くせないものだと思う」と述べ、「一部分だけを取り上げるのではなくて、ワクチンを接種した300万人全員から、どういう異常や問題があるのかを調査するべき」と主張した。

「WHOの判断が安全だということはない」

 シンポジウム後に行われた記者会見で、リー氏は、「今日の研究発表によって、副反応の原因が説明でき、ワクチンが原因であることが十分合理的に説明できたと思う」と述べた。

 トムルジェノヴィック氏は、「海外でもワクチンを中止すべきか?」という質問に「深刻な副反応を起こしているので中止しなければならない。すべてが解明されたわけではないが、これほどの副反応の現実が示されているのだから、すべての国ですぐに中止すべきだ」と語った。

 さらに、「WHOの判断が安全だということはない」と主張。今後、新たに分かってきたデータを「調査していかなければならない」とコメントした。

 オーシエ氏は、「きちんと診断をつけることが重要。治療に関しては、アジュバントの作用を抑えることが必要」であるとし、「ステロイドが使われていることもあり、効果がある場合もある」とコメントした。

日本と酷似する各国の製薬会社と政治家・医師会・官僚の不透明な関係

 子宮頸がんワクチンが危険だと分かっているにもかかわらず、なぜ政府が規制しないのかという問いに対して、トムルジェノヴィック氏は、「ガーダシルをつくっているメルク社は、アメリカの41州の政治家や医師会に賄賂を贈っている」と告発。さらに、ワクチンの承認を行っている米食品医薬品局(FDA)についても、「クリーンではない。FDAがお金を受け取っていないと考えるのは甘い」とし、ガーダシルが承認基準をまったく満たしていなかったにもかかわらず、早急に承認されたと述べた。

 これについてオーシエ氏も、「フランスでも似たような状況」と話し、「フランスにも大きな製薬会社があり、ワクチンの影響は非常に扱いにくいトピックだ。保健省の前で患者とアソシエーションが座り込みのハンガーストライキを行ったが、うまくいかなかった。企業から回答がないので、政府に調査するよう働きかけるなど、より一層の努力をしなければいけない」と述べた。

 浜氏は、「厚労省は、(子宮頸がんワクチンの危険性を示す)データをすべて把握した上で、根拠がないのに『エビデンスがない』と言っている。知らないわけではなくて、知られると都合が悪いから、捨て去っている」と厚労省の姿勢を厳しく批判した。

 厚労省およびワクチン副反応検討部会は、ワクチンと副反応との関係を示す「証拠」を承知していながら、「エビデンスがない」と主張。一方でワクチンの「有効性」を示すエビデンスがないにもかかわらず、ワクチンのお勧めを再開しようとしている。

 そして、海外でも日本と同じ状況があり、危険性が指摘されているワクチンの接種を止められないということが、海外の医師らの証言により、明らかになった。製薬会社と結びつく、あらゆるステークホルダーの不透明な関係は、今後、さらに追及されなければならない。(IWJ・安斎さや香、ゆさこうこ)

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2件のコメント “2014/02/25 子宮頸がんワクチンの重篤な副反応に警鐘を鳴らす医学者・研究者グループが国際シンポジウムを開催~製薬会社のロビーイングを告発

  1. 日本臨床ウイルス学会 総務幹事の堺春美 前東海大学医学部教授が紹介されたサーバックスの重篤な有害事象の論文は、Lancet Oncologyの下記のアドレスに無料公開されており、ダウンロード可能です。
    重篤な有害事象とその発生率の数値は、Table 3: Safety and pregnancy outcomes throughout the study (TVC)に記載されています。
    論文アドレス
    http://www.thelancet.com/journals/lanonc/article/PIIS1470-2045(11)70286-8/fulltext
    Pdfファイルのダウンロードアドレス
    http://download.thelancet.com/pdfs/journals/lanonc/PIIS1470204511702868.pdf

    Jan 2012, The Lancet Oncology, Vol. 13 No. 1 pp 89-99
    Overall effi cacy of HPV-16/18 AS04-adjuvanted vaccine against grade 3 or greater cervical intraepithelial neoplasia: 4-year end-of-study analysis of the randomised, double-blind PATRICIA trial
    Matti Lehtinen, Jorma Paavonen, Cosette M Wheeler, Unnop Jaisamrarn, Suzanne M Garland, Xavier Castellsagué, S Rachel Skinner, Dan Apter,
    Paulo Naud, Jorge Salmerón, Song-Nan Chow, Henry Kitchener, Júlio C Teixeira, James Hedrick, Genara Limson, Anne Szarewski,
    Barbara Romanowski, Fred Y Aoki, Tino F Schwarz, Willy A J Poppe, Newton S De Carvalho, Maria Julieta V Germar, Klaus Peters, Adrian Mindel,
    Philippe De Sutter, F Xavier Bosch, Marie-Pierre David, Dominique Descamps, Frank Struyf, Gary Dubin, for the HPV PATRICIA Study Group*

    堺春美氏の日本のサーバリックスの副作用の集計・研究論文は、下記のアドレスに無料公開されています:
    子宮頸がんワクチン、堺春美 日本臨床ウイルス学会 総務幹事
    臨床とウイルス Vol. 41 No. 5, 2013.12 
    http://homepage2.nifty.com/clin_virol/kikan/%8eq%8b%7b%e8%f2%82%aa%82%f1%83%8f%83N%83%60%83%93.pdf

    医薬ビジランスセンターの浜六郎先生の講演スライドと要旨は、下記のアドレスに無料公開されています:
    講演スライド http://npojip.org/sokuho/No167-1.pdf
    要旨 http://npojip.org/sokuho/No167-2.pdf

  2. 2月26日開催された「子宮頸がん予防ワクチンに関する意見交換会」における厚生労働省側の不適切な対応に関しては、薬害オンブズパースン会議の下記のサイトに状況が報告されています。

    「2月26日のHPVワクチン(「子宮頸がんワクチン」)に関する厚生労働省意見交換会及び審議会の審議について」
    http://www.yakugai.gr.jp/topics/topic.php?id=861

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