第四部では、子宮頸がんワクチンの副反応被害について、これまで取材を続けてきたIWJの安斎さや香記者が報告。そして、高校生の次女がワクチンの副反応被害にあった山田真美子さんが、当事者の立場から被害の実情について語った。
(IWJ・ぎぎまき)
第四部では、子宮頸がんワクチンの副反応被害について、これまで取材を続けてきたIWJの安斎さや香記者が報告。そして、高校生の次女がワクチンの副反応被害にあった山田真美子さんが、当事者の立場から被害の実情について語った。
■ハイライト
子宮頸がんワクチンは2006年に米国で初めて承認された。日本ではサーバリックスとガーダシルの2種類が導入されており、2009年から一般の医療機関で接種が可能になっている。しかし、これらのワクチンは、100種類以上あるウイルスのうち、たった1〜4種類のウイルスの感染を予防するに過ぎず、その効果が疑問視されている。
それでも国は、昨年4月から子宮頸がんワクチンを定期接種化。小学6年から高校1年生の女子を対象に、積極的なワクチン接種を開始した。しかし、入院が必要なほどの重篤な症状も報告され、副反応被害が相次いだことから、現在、国は積極的な勧奨を一時見合わせている。
ワクチンの副反応の症状の一つに、けいれんや不随意運動があるが、会場では、少女たちの手足などがけいれんする映像が紹介された。衝撃的な内容に、会場からは「こんなにひどいと思わなかった」という声や、ため息が漏れた。
「これは私の娘です」
動画に登場した少女の一人は、高校生になる山田さんの次女だ。山田さんが住む横浜市では、積極的に子宮頸がんワクチンを宣伝していたといい、山田さんの次女は2011年から、3回に渡ってワクチンを接種した。
娘の身体に異常が現れるようになってから病院を回ったが、検査では何の異常も見られないと、精神科をすすめられたという。他の被害者も同様、因果関係が不明なことから、精神科に回されるケースが多く、周囲から理解を得られない子どもたちは、学校では疎外感を味わうという困難を強いられている。
少女たちの病状に対する治療法や、原因究明が急がれる中、いまだに国は子宮頸がんワクチンの接種事業を中止していない(積極的勧奨を一時見合わせているものの、接種事業は継続している)。子宮頸がんを予防するかどうか定かではないワクチンが、明らかに薬害を生んでいるにもかかわらず、なぜ、国は推進するのか。安斎記者がその背景を解説した。
「厚労省のワクチン副反応検討部会の委員10人のうち、7人は、製薬会社からの寄付金をもらっている。神奈川県の黒岩知事のお墨付きで作られた予防接種研究会では、委員がほぼ推進派で固められている。ワクチンを製造するのは、グラクソスミスクライン社とメルク社。いずれもTPP推進企業です」
安斎記者はその他にも、推進派と呼ばれる医師の驚くべき発言の数々を紹介した。
続けて、山田さんが驚愕の事実を紹介。神奈川県の予防接種研究会では、このような副反応被害が出ていることを把握していながらも、子どもたちの進学や就職の際に、子宮頸がんワクチンを含むワクチン接種を義務化すべきではないかという意見も出ていたという。
第一部から壇上でクロストークに参加していた宇都宮健児氏も、少女たちの手足がけいれんする様子を映像で見て、「初めて見た。B型肝炎など、薬害に精通した強力な弁護団がある。ぜひ紹介しますので、結束して責任の追及をされるのがよいのでは」と話し、IWJナイト散会後も、山田さんと宇都宮氏、海渡雄一弁護士は交流の時間を持ち、情報交換する一場面が見られた。
■当日使用した資料
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内科医をしています。子宮頸がんワクチンの副作用については知っていましたが、ワクチンが積極的に推進された背景など全く知りませんでした。
多くの医師は行政の依頼を受けて仕事をする機会はありませんが、例えば、学術集会などの場でこのワクチンの公平なデータを公開して、積極的な接種を薦めるべきか討論したとしましょう。接種をする根拠がないとしてコテンパンに叩かれます(ただし公平なデータが不可欠です)。医学的に予防効果が不明なこんなワクチンの積極的接種が承認されたこと自体が驚きです。行政と依頼を受けた医師が密室の中で決めたんでしょう。ワクチンを打っても年に1回は検診を薦めるなんて、ナンセンス以外の何物でもありません。ワクチンとしての存在意義がない。
それから実際にけいれんなどの重篤な副作用が出ても、ワクチンとの因果関係を認めないというのもうなづける話です。そもそも医学という学問自体が、因果関係を判断するのに非常に慎重です。しかし逆に、因果関係を否定もできていません。ならば、安全策を取るのが医師としてまっとうな判断です。神奈川のように半強制のような形で接種を薦めるのは非常識。
ワクチン導入を決めた医師もこれだけの副作用が出たことに驚いているはず。