77年、早実の偉大なるOBであり、大先輩の王さんが本塁打世界記録を放った年、僕は早実の三年生だった。忘れられない年。
その77年、王さんが大記録を打ち立てた高3の年、僕らの級友たちが春夏ともに甲子園に連れて行ってくれた。最高の思い出。エースの弓田は三年時のクラスメート。しかし、夏の準々決勝。今治西と対戦して大敗。僕は18歳の誕生日だった。
佐野元春に「情けない週末」という歌がある。随分昔の、僕らがまだ20代だった頃の歌だ。好きになった女性に一緒に暮らしたい、とプロポーズするのだが、そのあとに「<生活>といううすのろがいなければ」というフレーズが続く。このフレーズが凄いと、家庭を持つ前の友人がしきりに言っていた。
友人とは、実はラジオのパーソナリティーなどで活躍しているえのきどいちろう君なのだが、それはともかく、僕はこの歌を聴いた頃はすでに子供もいて、生活に追われ、ずっしりとその重みを感じながら背負って生きていたので、「<生活>といううすのろ」は実にリアルに感じられた。
※8月7日テキストを追加しました!
台頭する中国は大きな脅威、核兵器を保有する北朝鮮には暴発の恐れがある──。安倍晋三首相が、集団的自衛権の行使を核にした、新たな安保法制の整備を急ぐ理由として挙げるこれらの緊張は、明らかに過剰に見積もられているとの議論が、憲法学者で慶応大学名誉教授の小林節氏によってなされた。
2015年8月1日、新潟市で行われた市民勉強会「安保法制に反対する緊急市民集会 ~安保法案にダメ出し食らわす!~」。伊藤真弁護士と対談した小林氏は、自衛隊による専守防衛体制と日米安全保障条約を車の両輪とした現行の防衛体制で、中国・北朝鮮の脅威は十分封じ込められると力説。にもかかわらず、米国の要請に従って、自衛隊を米軍の下部組織にしてしまえば、日本国内および渡航中の日本人は国際テロ集団に狙われやすくなる、と警鐘を鳴らした。
116時間におよんだ、衆議院での安全保障関連法案の審議。その大部分は、野党議員の質問への、安倍晋三首相の「はぐらかし」に費やされた。それでも首相は「審議は尽くされた」と胸を張り、国民に不人気なのを承知の上で、11本の法案からなるこの法案を衆議院で強行採決した。
衆院平和安全法制特別委員会で強行採決された2日前の、2015年7月13日。東京都新宿区の大隈記念講堂で、早稲田大学の学生サークルが主催するシンポジウム「Who Are the Rulers?」が開かれた。登壇した早稲田大学法学学術院教授の水島朝穂氏は、安倍首相が法案成立を急ぐ理由に挙げる「安全保障環境の変化」について、現実的ではなく、大きく取り上げられるべきものが過少にしか触れられていないなどの瑕疵がある、と批判した。たとえば、前者は中東・ホルムズ海峡への機雷敷設、後者は「イスラム国(過激派組織 IS)」によるテロ行為である。
特集 新国立競技場問題
※8月7日テキストを追加しました!
「IOCが採択したオリンピックムーブメンツ アジェンダ21には、『持続可能な開発、環境保全を図ること、スポーツ施設は既存のものを使うこと』と明記してある。新国立競技場の建設計画は、アジェンダ21にまったく合っていなかった。とても、恥ずかしいことである」──。こう語った東京工業大学名誉教授の原科幸彦氏は、今後は情報を公開し、それをベースに議論するための検討委員会の設置が急務だと訴えた。
神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会の主催による、「国会内集会『みんなに開かれた真国立競技場に!!』」が2015年7月30日、東京都千代田区の参議院議員会館で開催された。新国立競技場建設のために立ち退きを迫られていた周辺住民や、この問題に関わってきた有識者、国会議員らが、それぞれの立場から意見を表明した。
特集 TPP問題
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元農林水産大臣で現在、TPP交渉差止・違憲訴訟の会の幹事長を務める山田正彦氏らは、2015年7月28日から31日まで米国・ハワイで行なわれていたTPP閣僚会合の場に急行し、会場となったホテルなどで国際NGOのスタッフらと情報共有した。
そのTPP閣僚会合の模様に関する報告会が、2015年8月5日、連合会館で行なわれ、山田元農水大臣らとともにハワイに滞在していた、アジア太平洋資料センター(PARC)事務局長の内田聖子氏らが現地の様子を報告した。
2015年8月7日(金)18時半より、岩手県盛岡市で112回目となる「脱原発盛岡金曜デモ」(盛金デモ)が行われた。43人が参加した。
原爆写真の収集・保存に取り組む「反核・写真運動」が、合計830点の原爆写真をまとめた『決定版 広島原爆写真集』『決定版 長崎原爆写真集』(勉誠出版)をこの夏、出版する。これに先行し、2015年7月23日、東京・文京シビックセンターで「原爆投下70年―広島・長崎写真展」が始まった。ギャラリーには初公開のものも含め、約80点の原爆写真が展示された。
「私は自分の『広島』しか知らない。だから、他の人たちはどういう体験をしたんだろうと思って。10万人いれば、10万人の体験があるから」
広島で被爆した天野文子さん(84)はじっくりと写真を見つめていた。
特集 戦争の代償と歴史認識
※8月6日テキストを追加しました!
「今年、安倍首相は、村山談話や河野談話を否定する談話を出すと予想されるが、私たち市民の見解を示して、正しい歴史認識をうながしたい」――。戦後70年の「安倍談話」の内容に警戒感を抱く市民団体の代表は、このように語った。
2015年7月29日、東京都千代田区の衆議院第一議員会館で、「安倍首相の歴史認識を糾す『戦後70年市民宣言』全国報告会」が開催された。今年、安倍首相が発表するとされている「70年談話」に、村山談話などの精神が継承されるのかという懸念から、「市民目線の談話」を出そうという声が上がり、全国8ヵ所の市民団体の代表、国会議員、有識者らが集まった。この日は、報告会と声明文の取りまとめを行い、翌7月30日に内閣府に提出する。
2015年8月6日(木)14時30分から、原子力規制庁記者会見室にて、7月31日付けで新長官に就任した清水康弘氏の就任会見が開催された。発足3年になる規制委員会、規制庁だが、取り組むべき問題がまだ数多くあり、前任の池田克彦長官の方針を引き継いで仕事を進める決意を示した。
2015年8月6日(木)17時30分から、東京電力定例記者会見が開催された。地下水量を抑制するため、サブドレンピットから地下水を汲み上げて海洋放水することについて、現在、地元漁港の協議結果を東京電力が待っている状態で、いつから運用に入るのか、まだ決まっていないことが報告された。
戦後70年を迎える今年、政府は安倍総理の名前で新しく「総理大臣談話」を発表する方向で本格的な調整に入っている。
しかし、この「総理大臣談話」を巡って、過去の村山談話や小泉談話で用いられた「侵略」「心からのおわび」といった文言が使われるかどうか、議論の焦点となっている。しかし、安倍総理は、過去の談話を「全体として引き継ぐ」とする一方、細かい文言については、はぐらかすような答弁を続けているのである。自身の言葉としては「謝罪しない」ということに、頑なに固執しているのである。
※8月12日テキストを追加しました!
※2021年5月4日 フル公開としました。
「集団的自衛権、原発、TPP。今なぜ、こんなバカなことが起こっているのか。このひどい状況は、真珠湾攻撃の前夜と類似している。そこで、なぜ、日本が真珠湾攻撃に至ったかを調べたのです」――。
このように語る孫崎亨氏に、岩上安身は、「指導者が嘘や詭弁の説明で国民の望まない政策に誘導し、マスコミはそれを検証せず、国民は信じるふりをして容認する。反対する者は弾圧。また、自分より大きな相手に『今なら勝てる』と思っていることや、戦争の規模を小さく見積もっている点も、真珠湾攻撃の時代とよく似ています」と応じた。