岩上安身は2026年10月9日、拓殖大学海外事情研究所教授でジャーナリストの富坂聰氏に、連続インタビューの第4弾を行った。
インタビュー第4弾のイントロとなる【1】では、小泉進次郎防衛大臣による「核保有議論のタブー解禁」発言について取り上げた。
- 小泉進次郎防衛大臣が核武装について「タブーなく、決めうちせず、議論をする」と、現役防衛大臣として前例のない踏み込んだ発言をした背景には、トランプ大統領と習近平国家主席の会談における米中急接近、米国内の第2列島線への撤退論、そしてNATOのアジアへの拡大が!(IWJジャーナル、2026年10月6日)
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小泉防衛大臣の「核兵器や原子力潜水艦保有に関する議論を排除すべきでない」という発言は、これまでにも何度か行われている。
富坂氏は、「これは、『議論してはいけないのか?』と言っているように聞こえるんですけど、民間でやる分には別にいいし、研究者もいいし、専門家もいい。だけど、なぜ防衛大臣が背中を押すのか?」と述べ、「そういうことになると、(中国などは)『危険ですね。こちらもリアクションを取りましょう』ということになるのは、当然です。それを引き受けるのか、という話です」と指摘した。
小泉防衛大臣の発言を、中国外交部は、「重大な挑発行為であり、核兵器不拡散条約(NPT)および戦後国際秩序に対する明白な違反だ」と強く批判している。
この中国外交部のコメントについて、岩上安身が、「『議論して何が悪いんだ』ということの前に、日本は国際条約であるNPT体制のもとで原子力の平和利用をしている」と指摘すると、富坂氏は「重大な政策の変更ということになり、説明しなきゃいけなくなりますよね」と応じ、以下のように続けた。
「そういう理論武装を、本当にしているのか? NPT体制から出なくていいと思っているのか? ということですね。
NPT体制の中にいながら、なんとなくモヤモヤっと(核武装を)できてしまうと思っているのだとしたら、それは違います」。
岩上安身は、「これが高市政権の共通認識なのかどうか、ということも知りたい」と述べ、高市総理が明確に否定していないことを指摘した。
中国外交部は、「NPTの非核兵器国である日本は、核兵器を受け入れず、製造せず、保有せず、拡散しないことが国際法上の不可避の義務」だと指摘し、再軍備と核兵器保有の試みを完全に放棄させるよう、国際社会に呼びかけた。
岩上安身は、日本が国連の旧敵国条項の対象国であることを指摘し、次のように懸念を示した。
「旧敵国条項がどんなに危険なものかというと、国連というのは、武力紛争を勝手にやっていいわけではないわけです。(中略)
でも、(旧敵国条項の対象国に)軍国主義とかファシズムの兆候があった場合は、一方的に攻撃していいんです。だから、中国が、あるいはロシアが、(日本が核武装していると)判断したら、攻撃は国際法上、是認されるということになってしまう」。
これに対して富坂氏は、「最悪の場合、こういうことがきっかけになって、(中国が)力を発動するということになっても、国際社会が中国の行動を批判するということの根拠がなくなりますよね。それは怖いことじゃないかなと、私は思います」との考えを示した。
【1】のメンバー限定版では、米国がG7よりも中国を重視し始めているという事実をきちんと分析した上で、日本は自国の利益や安全保障についての出方を決めなければならない、という議論を深めた。
富坂氏は、「『日本の安全保障』と言った時、ほとんどが戦術の話になって、『力を持てばなめられない』みたいな、高校生みたいな話をする」と嘆き、以下のように、自身の考えを示した。
「そうではなく、すべての可能性に備えなければならない。
『アメリカに完全に見捨てられる』『中国がものすごく強大になる』『ロシアがものすごく強大になる』。
そうしたすべての条件の中でも安全だ、というのは、どういうところなのか。
なおかつ、そういう状況になった上で、大きな災害に見舞われた時に、日本が生き残っていく道は何なのか。
そういうことを全部考えていくのが安全保障なのに、『核武装したら、全部OK』『ミサイルたくさん持ったらOK』。そんな馬鹿な話、どこの単純な高校生が考えてるんだと、ちょっと泣きたくなるんですよね」。
富坂氏は、メディアの戦争報道のあり方も批判した上で、「戦術がど真ん中に来るというのは、外交に対して、ものすごくナメた感覚を持ってる」と指摘し、「外交を軽視して、軍備ばかりを重視するのは、安全保障としては半分欠けた理論だ」と批判した。
【1】の会員向け完全版では、上記のメンバー限定版の内容に加え、岩上安身が、フランスの高校生のデモが暴動に発展していることを取り上げ、「その間にフランスでは、ロシアにまで届く長距離弾道ミサイルの実験や、フランスの核の傘をヨーロッパ全土に広げる議論をしていた」と紹介した。
岩上安身は、「『ウクライナに対する揺るぎない支援』とか、(日本が)NATOの一部になるという話だとか、アジアの中にNATOを持ち込もうという話は、危険ですよね」と、欧州の好戦的な姿勢に同調する日本の論調に懸念を示した。
■【1】エッセンス版
【1】のメンバー限定動画は、以下のURLで御覧いただけます! こちらの内容は、ハイライト版には収められていないので、Movie IWJのメンバーとなって、詳しいお話をお聞きになってください!
【メンバー限定・1】小泉防衛大臣の「核兵器保有の議論を排除しない」発言は、核兵器不拡散条約違反! 高市政権の共通認識なのか!? 岩上安身による拓殖大学教授・ジャーナリスト 富坂聰氏インタビュー 第4弾































