【IWJジャーナル号外】欧州は集団自殺に向かっている!? ライプツィヒ/ハレ空港の「偽旗作戦」が疑われるドローン攻撃から見えてきた! ロシアとの戦争直前の欧州の異様な心理状態! 2026.9.28

記事公開日:2026.9.28 テキスト
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(文・IWJ編集部)

 IWJ代表の岩上安身です。号外をお送りいたします。

 2026年8月4日の夜から、8月5日の未明にかけて、ドイツの東部都市のライプツィヒ/ハレ空港で爆薬搭載ドローンによる攻撃未遂事件がありました。

 8月4日夜、ライプツィヒ/ハレ空港(空港がライプツィヒとハレの2つの都市の間にあり、両都市の空港として使われている)の貨物区域で、爆発物と起爆装置を取り付けたドローンが見つかりました。爆発は起きず、翌5日に起爆装置が取り外されました。

 犯罪捜査の技術的鑑定により、爆発物は軍が使用するような高性能爆薬(成分は高性能爆薬のPETNで、その成分を組み合わせたプラスチック爆弾のセムテックス)だったといいます。

 空港職員達は、ウクライナの国営航空会社「アントノフ航空」のアントノフ貨物機2機の間で、地面から浮いて「ホバリング」しているドローンに気づいたといいます。

 ドイツ政府は、これをロシア国家による「ハイブリッド攻撃」であると、早々に公式認定しました。

 「ハイブリッド攻撃」とは、正規軍による正面からの攻撃に限らず、破壊工作、サイバー攻撃、偽情報の拡散などを組み合わせ、相手国の安全や社会の機能を損なう行為を指します。

 実行者や国家の関与が見えにくい形で行われることも特徴です。

 ライプツィヒ/ハレ空港は、NATOの軍事輸送も取り扱われ、爆発物を搭載したドローンがそばで発見されたアントノフ貨物機のうちの1機には、前日まで軍用弾薬が積まれていました。

 その弾薬はフランスからライプツィヒに運ばれ、さらにウクライナに輸送される予定だったと、当初はみられていました。

 この事件と、ドイツ政府がロシアによるハイブリッド攻撃と認定した事実は、ドイツ国内だけでなく国外にも、波紋を呼ぶことになりました。

 9月1日、アレクサンダー・ドブリント連邦内相は、「警察の捜査、犯行の手口、情報機関の知見を総合すれば、ライプツィヒ空港への攻撃未遂にロシアが責任を負うことが裏づけられる」と述べ、犯行の手口は明確にロシアに結びつけられると断定しました。

 犯行には、「低レベルのエージェント」を使用したと、ドイツ政府は決めつけています。

 「低レベルのエージェント」とは、情報機関の正規職員ではなく、特定の仕事のために使われる現場の実行役を指します。ドローンを飛ばすなど、攻撃の実行を担った人物という意味です。

 ヨハン・ヴァーデフール外相は、メルツ首相と協議のうえ、今回の件に対して連邦政府が講じる措置を、次のように発表しました。

・ボンのロシア総領事館を9月18日付で閉鎖する
・ベルリンの「ロシア・ハウス」の運営に関する契約を解除する
・欧州連合の枠組みで、ハイブリッド攻撃に関連するロシアの人物を新たに制裁対象に指定するよう提案する
・ロシア国民に対する入国審査を厳格化する
・さらに、ロシアの「影の船団」への圧力を強める

 ロシアの「影の船団」とは、ロシア産の原油や石油製品を運び、制裁や石油の価格上限を回避するために使われるタンカーのネットワークを指します。ロシアの石油輸出による収入を抑えるため、こうした船舶や運航に関わる企業への制裁などを強める措置を取るということです。

 この事件は、攻撃未遂事件でした。

 なぜ、攻撃が未遂に終わったのかについて、興味深い報道があります。

 ドイツ公共放送『ZDF』は、8月6日付で「起爆装置が作動しなかったためとみられる」と報じています。

 他方、8月5日付の『ターゲスシャウ』は、「(北ドイツ放送、西部ドイツ放送、南ドイツ新聞は)ドローンに取り付けられた包みの中の起爆装置は、どうやら、ちぎれて外れており、そのため爆発が防がれたとみられると、捜査資料を引用して伝えている」とさらに詳しく報じています。

 起爆装置の外れている爆破物など、何の意味があるのでしょうか?

 不思議なことは、それだけではありません。

 ドローンの攻撃対象のウクライナのアントノフ貨物機は、その日は、弾薬を積んでおらず、空だったのです!

 このアントノフ貨物機には、その前日まで弾薬が積まれていました。

 しかし、その日は、このウクライナ機はその少し前に弾薬をフランスからライプツィヒ経由で東方へ輸送し、弾薬を目的地に降ろして、そのまま、弾薬を積まずに、空の機体でライプツィヒ/ハレ空港へ戻ってきていたのです。

 8月6日付の『ターゲスシャウ』は、こう報じています。

 「空港の中央監視・調整部門である警備管制室のカメラ映像を確認した結果、ドローンは、19時28分にはすでに南側から空港内に飛来し、その後、駐機場に着陸していたとみられます。

 映像には、ドローンが再び飛び立つ様子は映っていないといいます。しかし数時間後、空港職員が気づいたときには、駐機中のウクライナ貨物機の間を低空で浮遊するように飛んでいたとみられます。

 国防省が把握したところでは、問題の時点に空港でドイツ連邦軍の軍事輸送は行われていなかったといいます」。

 つまり、プラスチック爆弾の起爆装置が、あらかじめ、引きちぎられて、作動しないようになっていたドローンが、弾薬も何も積んでいないウクライナのアントノフ貨物機を攻撃するという騒ぎを起こし、ロシアがハイブリッド作戦をウクライナ国内だけでなく、NATO加盟国のドイツに対しても行っているという疑惑をでっち上げようとした謀略(偽旗作戦)だった可能性が浮上してきたのです。

 この事件は、現在、2つの仮説が成り立ちます。

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