2025年2月2日午後4時より、東京都内にて、評論家で元日経新聞・朝日新聞記者の塩原俊彦氏による講演会「ウクライナ戦争は何故起こったのか? マスコミが報道しない角度から考察し、トランプ政権下での和平の可能性を探る」が開催された。
塩原氏は、『ウクライナ3.0~米国・NATOの代理戦争の裏側』(社会評論社、2022年)をはじめとする、一連のウクライナ関連の著作により2024年度「岡倉天心記念賞」を受賞した。
この講演会は、『ウクライナ・コロナワクチン報道にみるメディア危機』の著者で、岩上安身によるインタビューでIWJでもお馴染みの、新進気鋭の若手在野研究者である嶋崎史崇氏が主催した。
塩原氏のこのたびの講演は、マスメディア・報道が、日本国民に向かって、あらゆる領域で日常的に垂れ流している「嘘」について、厳しく批判するものであった。
講演内容は、以下の岩上安身によるインタビューとも重なるところが多いので、ぜひあわせて御覧いただきたい。
塩原氏は、マスメディアが報じる「ウクライナ和平」の「嘘」について、次のように述べた。
塩原氏「まず、和平の問題を考えるんだったら、『戦争維持派』というのと『和平派』というのが必ず、どこの国にもいるということを考えて、それぞれの国で、『戦争維持派』や『和平派』がいったい何をしているのか、どうごまかそうとしているのか、どう情報操作しようとしているのか、そういう観点から考えなきゃいけないわけですね。
ところが、マスメディアは、わけのわからない専門家を使って、トランプが大統領になってどうのこうの、プーチンの出方どうのこうの。
じゃあ、ウクライナはどうしているんだ、と言ったら、ほとんど報道しないでしょう。
もっとも重要なのは、『ウクライナの出方』であります。
『ウクライナの出方』が何で重要かというと、ゼレンスキー大統領は、明らかに『戦争維持派』であって、戦争を維持するために、非常に悪辣なことを繰り返しているわけです。
ウクライナなんて、もはや軍が成り立ち得ないぐらい、兵員はいなくて、空軍から陸軍に回したり、フランスで訓練して、自国に戻って戦わせようとすると、半分以上が脱走したり…。
しかも、太平洋戦争の頃の日本というのは、情報統制されていて、戦争に負けてるのに、『まだ頑張れ』って(言う)とんでもない奴らがたくさんいたわけですけれども、今のウクライナの人達は、『もうすぐ和平が訪れるかもしれない』ってみんな知っているわけですね。
だったら戦いますか? あと半年逃げまわれば、和平が訪れるかもしれないんだったら、それは逃げるでしょう。
つまり、戦争なんかやっている場合じゃなくて、もはや、今、申し上げたように、クロフスク近くの最も重要な拠点まで失ったウクライナは、もはや戦争に負けているわけです。
つまり、戦争を継続すれば継続するほど、ウクライナ国民の死傷者が増え、彼らは犬死になわけですね。その犬死をさせようと一生懸命頑張っているのが、ゼレンスキーなわけです」
講演、および質疑応答の詳細については、全編動画を御覧いただきたい。