馬奈木弁護士が行った不同意性交は、上下関係で逃げ道を遮断する最も典型的な『エントラップメント』型ハラスメントのど真ん中!~3.3 馬奈木厳太郎弁護士によるセクハラ被害者本人と代理人弁護士による記者会見 2023.3.3

記事公開日:2023.3.5取材地: テキスト動画
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(取材、文・城石裕幸)

 福島原発生業訴訟の弁護団事務局長をつとめ、「重要土地調査規制法(正式名称:重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律)」への批判言論活動などで知られる、馬奈木厳太郎(まなぎいずたろう)弁護士が、2023年3月1日、自身のブログに「ご報告と謝罪」という文章を発表した。

 ブログの中で馬奈木弁護士は、自らがこれまで「演劇界のハラスメントをなくすための取り組みに関わってきた」とした上で、代理人を引き受けていた依頼者に対し、「セクシャルハラスメントを行ってしまいました」と明らかにした。

 馬奈木弁護士は、2022年末に、その依頼者から所属する第二東京弁護士会あてに懲戒請求書が提出され、そこではじめてその依頼者が関係を望んでいなかったことを知ったと弁明している。

 依頼者について馬奈木弁護士は、「数年来の知り合いであり、事件の依頼を受ける前からプライベートでも頻繁に連絡を取りあい、食事なども共にする間柄」だったとして「私自身が既婚者でありながら」、その依頼者に「好意を抱いてしまいました」と表明している。

 その上で馬奈木弁護士は、身体接触や性的関係を誘うメッセージを送るなど、「性的関係を迫る言動を続けた」ことについて、反省を表明している。

 この馬奈木弁護士の発表の2日後にあたる2023年3月3日、馬奈木弁護士を相手取り、1100万円の慰謝料を求めて東京地裁に提訴した、舞台俳優の知乃氏と、訴訟代理人の太田啓子弁護士、佐藤倫子弁護士、嶋崎量(しまざきちから)弁護士が、東京の司法記者クラブで記者会見を行った。

 現在25歳の知乃氏は、2017年にセクハラ被害で演出家を告発した際、馬奈木弁護士に代理人を依頼。その後、馬奈木弁護士は、知乃氏が設立した「演劇・映画・芸能界のセクハラ・パワハラをなくす会」の顧問を務め、2021年には知乃氏の別の訴訟の代理人にもなっていた。

 こうした中で馬奈木弁護士は、訴訟や「なくす会」の活動を口実に、知乃氏に対して直接会うことを求めて身体接触を繰り返したり、LINEで性的関係を求めるメッセージを何度も送っていた。

 知乃氏は、こうした馬奈木弁護士の言動に嫌悪感を抱きながらも、馬奈木弁護士が20歳も年上で演劇界の権威でもあることから、強く拒絶することができず、2022年1月には意に反して性行為を強要されたとのこと。

 会見で知乃氏は、馬奈木弁護士について「生涯弁護士として活動して欲しくない。非常に怒っている」と訴えた。

 また、馬奈木弁護士の不同意性交について、佐藤倫子弁護士は、「被害者が内心、著しい不快感や嫌悪感を抱きながらも、人間関係の悪化を懸念して、抗議や抵抗ができないという、『エントラップメント』型ハラスメントのど真ん中、最も多い不同意性交の類型」だと指摘した。

 佐藤弁護士によると、「エントラップメント」型とは、日常的な上下関係や社会的な関係を利用して、性的関係からの逃げ道を遮断して行われるため、たとえ加害者による暴行脅迫がなくても、当事者はその性的関係から極めて逃げづらくなるとのことである。

■全編動画

  • 日時 2023年3月3日(金)14:00~
  • 場所 司法記者クラブ(東京都千代田区)
  • 詳細

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