2021年12月23日午後5時半より、東京都千代田区の外務省庁舎前にて、「森友学園問題」を考える会の呼びかけにより、「#森友問題は終っていない #赤木さんに真実を『財務省本省前+近畿財務局前/同時抗議行動』」が開催された。
この日の抗議行動は、森友学園問題で、財務省の公文書改竄を苦に、2018年に自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さんの妻・雅子さんが国に損害賠償を求めた訴訟で、12月15日に国側が突如賠償責任を認め、1億円の請求を受け入れて裁判を終了させた「認諾」に対して行われたもの。
裁判終了で、当時の財務省幹部や赤木さんの上司への証人尋問は行われず、裁判による真相究明の道は閉ざされた。
抗議行動は財務省本省前と近畿財務局前で同時開催され、財務省前には、多くの市民が集まった。
また、社会民主党党首・福島瑞穂参議院議員、日本共産党・宮本岳志衆議院議員ら国会議員、作家の落合恵子氏らがマイクを握り、スピーチの中で、政府のとった「認諾」という手続きの卑劣さを批判し、真相の究明を財務省に求めた。
宮本議員は、森友問題を含む一連の問題究明に向けた決意を、以下のように訴えた。
「この財務省の前で皆さんが頑張って頂いている。この『認諾』というものは、赤木雅子さんが語ったとおり、『夫は国に殺された』と、そして、『今日また二度目、殺された!』と語ったとおりのことではありませんか? 断じて、許すわけにはいきません。
ここに私が持ってきたのは(青い分厚いファイルを掲げる)、『赤木ファイル』そのものであります。私は、今度の総選挙をこの赤木ファイルを掲げて戦いました。必ず、赤木さんの無念を晴らさねばならない。そのことを訴えて、戦ってきました。
この赤木ファイルの一番最初のメールはですね、財務省本省から近畿財務局、赤木さんのもとに送られたメールは、2017年2月16日付のメールになってます。
この日付は、私が、その前日、2月15日、衆議院財務金融委員会で、はじめて森友問題を取り上げた翌日、そして、福島伸享さん(のぶゆき、衆議院議員)が予算委員会質問をやって、『私や妻がこの土地の売却に関わっていたら、総理も国会議員も辞める』と答弁した、あの予算委員会の前日なんですね。
まさに、森友追及とともに、財務省本省は、近畿財務局に対して指示を飛ばした。中身は、『決裁文書のコピーを送れ』と書いてありますよ。決裁文書から始まったんです、すべては。役所の仕事は決裁文書を確認するところから始まっているんですね。
そして皆さん、この2月16日付のメール、この赤木ファイルが公開されて、愕然としましたが、末尾に『野党議員を誤魔化すのに協力してくれ』と、『協力してくれたら、今度会ったときに一杯おごる』と書いてあるんですよ。
そんなことで、真面目な国家公務員は、命を落とさねばならなかった! これほどふざけた話はないではありませんか!
隠蔽・改竄の政治、もうまっぴらごめんです。安倍さん、菅さんの政治は、まさに、隠蔽・改竄に満ちたものでありました。
しかし、岸田さんの政治は、涼しい顔で岸田さんは語りますけれども、もっと悪質だと言わなければなりません。戦ってきた雅子さんに対して、突然裁判を打ち切るという酷いことをやったのは、岸田内閣ではありませんか!
安倍政治、菅政治に続いて、この岸田政治に真正面から対決をして、何としても、国民の皆さんの付託に応えて、森友問題、加計問題、そして桜を見る会、そして今度の国土交通省のデータ改竄、徹底的に追及していきたいと思っております。
信なくば立たず。信頼のない政治は前に進むことはできません。皆さん、政治に信頼を取り戻すために、市民と野党の共闘をブレずに進めていこうじゃありませんか。
そして、皆さん、今こそ、野党合同ヒアリングを開いてもらいたい! 野党が結束して、皆さんの期待を背に受けて、徹底解明しなければならないときではないでしょうか?
私はそのためにも全力を尽くすことを約束して、決意表明としたいと思います。ともに頑張りましょう!」
抗議行動に集まった市民、福島瑞穂議員、落合恵子氏らのスピーチは、ぜひ、全編動画を御覧いただきたい。