改憲での緊急事態条項についてIWJ記者の質問に「12年前、憲法調査会は国民投票法を強行採決した。あってはならない」と「変えることだけが目的」の議論を批判!~11.17立憲民主党 逢坂誠二 衆議院議員 代表選出馬表明会見 2021.11.17

記事公開日:2021.11.18取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2021年11月17日午後12時半より、東京・衆議院第1議員会館にて、立憲民主党・逢坂誠二衆議院議員の代表選出馬表明会見が開催された。

 冒頭、逢坂議員より、代表選出馬における決意表明が行われた。

 「私の大きな目標は、すべての皆さんにとって、希望と安心のある社会、これを実現することであります。

 皆さん、ご承知のとおり、今の日本、本当に多くの不安に満ち溢れています。仕事の不安、あるいは老後の不安、あるいは教育の不安、あるいは、そもそも、なんと言っていいかわからないけれども、多くの不安、こういう不安に満ち満ちている日本。そして、私が子どもの頃、『将来はいい国になるよなあ。いい社会になるよなあ。自分たちの暮らしも良くなるよなあ』そういう希望に満ちた社会でありました。

 しかし、残念ながら、今の若い皆さん、そうした希望に満ちた声を聞くことは少なくなってしまいました。そこで、私自身は、『すべての皆さんにとって、希望と安心のある社会』を実現する。それを確実なものとするために、今回、立憲民主党の代表選挙に立起をすることに致しました」

 こう述べた上で、逢坂議員は、その理念を具現化するための以下の2つの目標を提示した。

・現在の綱領を基本としつつ、政策の幅を広げ、多様な考え方を包含できる、そういう政党にすること

・本当の意味で、国民の役に立つ、信頼できる政党となること

 また、逢坂議員は次のように語った。

 「私は、長い間、実務の現場で働いておりました。その経験からいたしますと、いわゆる、大衆迎合、国民受けする、そういう政策では、やはりうまくいかないと思っております。

 オーソドックス、当たり前、その政策の中に真実がある。中長期的な将来も見据えた、オーソドックスな当たり前の政策、これをしっかりと実現していくことが大事だと思っております」

 逢坂議員の決意表明に続いて、各社記者との質疑応答となった。IWJ記者は、以下のとおり、「憲法改正および緊急事態条項」について、逢坂議員に質問した。

 「憲法改正についてうかがいます。自民党の茂木幹事長は、12日、インタビューに答えて、先の衆院選で改憲に前向きな維新や国民民主が議席を伸ばしたことを受け、改憲論議を加速させ、緊急事態条項の創設を優先的に目指す方針を示したとされています。逢坂さんはこの状況をどのように御覧になっているでしょうか?」

 逢坂氏からは、以下の通りの回答があった。

 「私自身は、日本国憲法といえども、『不磨の大典』であるとは思っていません。国民の皆さんが望むのであれば、必要に応じてそれは変えることがあるというのは当然のことであると思っています。

 しかしながら、一方で、本当に変える必要があるかどうかもわからずに、とにかく『変えることだけが目的』の議論というのは、私は、いささか課題が多いというふうに思っています。

 その観点からすると、落ち着いて、憲法の中身はどういうものなのか、とか、立憲主義はどうあるべきなのか、とか、そういう議論が落ち着いてできるのであれば、それは、憲法議論をやるべきだと思っています。

 ただ一方で、国民投票法制を可決したとき、12年ほど前、もう少し前ですかね。あの時の憲法…あの時は『審査会』ではなかったか、『憲法調査会』だったか、あそこの段階では最後、強行採決だったわけですね。

 憲法議論においては、ああいうことがあっては、私は、ならないと思っていますので、落ち着いて、冷静に、憲法の内容を議論できるということであれば、私は、それは是としたい、と思います。

 ただ、繰り返しますが、改正だけが目的となる議論というのは、いささか急ぎ過ぎだと思っています」

 逢坂氏の冒頭の決意表明、および各社記者との質疑応答の詳細については、ぜひ、全編動画でご確認いただきたい。

■全編動画

  • 日時 2021年11月17日(水)12:30~
  • 場所 衆議院第1議員会館 B1F 大会議室(東京都千代田区)

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