2021年11月12日、東京都港区の衆議院第二議員会館で、今回の衆議院議員選挙の結果を受けて辞任する立憲民主党の枝野幸男代表と福山哲郎幹事長が記者会見を行った。
IWJ記者は得票、得票率ともに伸びているにもかかわらず、枝野代表が辞任する必要があるのか、と質問した。
さらに「今回の選挙の隠された本質的な争点は、緊急事態条項を核とする自民党4項目の改憲か、その改憲案に反対か、であったことは明らかで、来夏の参議院選挙は国の命運をかけた政治の一大決戦だ」と指摘し「野党第一党の代表に誰がつくかは、一党内の人事の問題ではすまない、国民的な重大事」だと問いかけた。
これに対し、枝野氏は、「会見は中立性という立場に立った前提での質問をしていただいている。記者会見というのはそういう場だと思っておりますのでお答えを申し上げません」と真っ向から回答を拒否した。また、回答を拒むにとどまらず、「会見のあり方を考え直さないといけない」「次の執行部に見直しを引き継ぎたい」とまで口にした。
これに対し、朝日新聞の南彰記者は「『中立性』という言葉はかなり恣意的な、解釈の幅がありうる」「ネットメディアであったり、フリーランスの人を含めて排除するということはないのか」と指摘した。
また、フリーランスの横田一記者は「はっきり言って記者差別、排除につながる問題発言だと思う」「代表を辞めるときの引き継ぎ事項として投げかけるのはいかがなものか」と指摘。「排除発言から生まれた立憲民主党の代表とは思えない暴言だ」「撤回しないのか」と迫った。
枝野氏は「どういう判断をされるかは次の執行部だ」と、「会見の見直しを次の執行部に引き継ぐ」という言葉を撤回しなかった。
以下に、記者会見での質疑応答の詳細と、IWJ代表・岩上安身による論評を掲載する。