2014年12月の衆院選で議席数を減らし、政党要件を失った、小沢一郎氏が代表を務める生活の党。その生活の党が、政党要件を得るために白羽の矢を立てたのが、これまで無所属で活動してきた山本太郎参議院議員だった。
2015年1月、小沢一郎氏と山本太郎氏がそれぞれ共同代表に就任し、新しい政党「生活の党と山本太郎となかまたち」が発足。原発政策、TPP、集団的自衛権行使容認、辺野古新基地建設問題など、様々な政策において、安倍政権と対峙する姿勢を見せている。
「生活」との合流から約4ヶ月が経過した2015年5月19日、岩上安身が山本氏に単独インタビュー。ともに行動することになった小沢一郎氏の印象や、2015年上半期の活動内容などについて、詳しく話を聞いた。
山本氏は、身近に接して感じた小沢氏の印象や、統一地方選挙の総括から、今後の野党再編の展望まで、約2時間にわたり、忌憚なく岩上安身の質問に答えた。
- 日時 2015年5月19日(火) 18:00~
- 場所 IWJ事務所(東京都港区)
生活の党と合流した一番の理由は、「脱被曝」を掲げる唯一の政党だったから
岩上安身(以下、岩上)「本日は、『生活の党と山本太郎となかまたち』共同代表の山本太郎参議院議員にお話をうかがいます。山本太郎さんにインタビューをするのは久しぶりです。今年(2015年)、生活の党と合流しましたが、これはどういう経緯があったのでしょうか」
山本太郎参議院議員(以下、山本・敬称略)「生活の党が政党要件を満たせなくなり、プラス1を探していました。そこで、私に声がかかったんだと思います。生活の党と山本太郎の共通項として、被曝の問題で合致している、と思いました。被曝について政策の中に入れているのは、生活の党だけでした。
1年半無所属で議員をやってきて、やれることとやれないことがはっきりしました。無所属およびミニ政党の所属議員は、国会で干されている状態です。しかし、安倍政権のやっていることを見ると、いつまでも無所属でいいわけではない、と思いました。
自分が発言できる場を確保するために、政党に属してテレビに出る必要もあると思いました。そういう意味で、公党の共同代表であれば、無視されないだろうと思いました。それでも、生活の党は無視されていますけれど」
小沢一郎氏の印象、「判断をくだすのが非常に速い」
山本「小沢一郎さんは、判断をくだすまでに時間がかからない人です。スピードがむちゃくちゃ速い。先日、趣味であるという囲碁の話をしましたが、普通の人が2時間かかるところを、1時間で打つそうです。
私のほうから、小沢さんに『共同代表になりたい』と言いました。すると小沢さんは、『俺は構わないよ』と、非常に速い返答でした。それで、『この方はさすがだな』と思いましたね。
党名に関しては、3パターン用意していました。1つ目は、無所属色を強めたもの。2つ目は『一郎・太郎』。3つ目が『生活の党と山本太郎となかまたち』でした。これも小沢代表が『いいじゃないか』と即決でした」
岩上「ぎくしゃくした部分はありませんか?」
山本「それはありません。ただ、無所属の時よりも忙しくなりました。委員会や調査会に4つ所属していますので。少し、動きが鈍っている部分もあるかと思います」
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