「何より許せないのは、閣議決定で何でも決めていく。安倍政権の、この独善性。マルチイシューではなく、『安倍政権NO』というシングルイシューを結集軸に、今日、多くのみなさんが集まった。今後の大衆運動を盛り上げるための、呼び水になる行動にしていきたい」
春の陽気に恵まれた2015年3月22日、「民主主義を取り戻せ!安倍政権NO!大行動」が行われ、主催者発表で約14,000人の参加者が国会周辺に溢れた。国会包囲や請願デモに先立って開かれた、日比谷野外音楽堂での集会では、冒頭、事務局を務めた首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフ氏が挨拶。その後、原発、集団的自衛権、憲法、沖縄米軍基地、秘密保護法、TPP、消費税増税、社会保障、雇用・労働法制、農業・農協改革の、11のイシューから各代表者がスピーチし、安倍政権が推し進める「戦争ができる国づくり」や、地域崩壊、弱者切り捨てに繋がるさまざまな改革案について、現場の声を報告した。
- 日時 2015年3月22日(日) 13:00〜 集会@日比谷野音(大音楽堂)/14:00〜 巨大請願デモ・国会大包囲
- 場所 日比谷野音(大音楽堂)/国会議事堂周辺(東京都千代田区)
- 主催 安倍政権NO!☆0322大行動 実行委員会
- 詳細 安倍政権NO!☆0322大行動
日比谷野音に鳴り響いた「安倍はやめろ」のシュプレヒコール
イベントの趣旨にもとづき、この日、集会には有名人や著名な専門家の姿は見られなかった。代わりに壇上したのは、各分野で地道な運動を続けてきた市民の代表者だ。
高校一年生の女性は、集団的自衛権の行使容認に反対する理由を次のように話した。
「安倍政権は、戦争への道を、私たちとは別の場所で進めていますが、戦争になった時、人生を壊されるのは私たちです。私たち一人一人には人生があり、思いがあります。私は、集団的自衛権行使容認に反対です。私たちは政府にやれと言われてただやるだけの人間ではありません」
都内で働く、看護師の鈴木海さんは、安倍政権が進める社会保障改革について警鐘を鳴らした。
「社会保障費の充実を理由に、消費税が8%に増税された。新たに5兆円の財源ができたにも関わらず、社会保障に実際に使われたのは、5,000億円だけ。来年(2016年)度の予算案は、防衛費を過去最高の5兆円にする一方、社会保障では年金も生活保護も削減。介護報酬は過去最大規模の削減。暮らし抑え、防衛重視の逆立ち予算になっている。
昨年(2014年)改正された介護保険法が4月から施行されますが、サービスの切り下げは深刻。特養ホームへの入所は原則要介護3以上。在宅では要支援の方は今までのヘルパーやデイサービスを使えなくなり、市町村のボランティアによる事業に移されるなど、サービスが大幅に後退します」
この他にも、官邸前見守り弁護団の神原元弁護士が、自民党改憲草案の前文を読み上げ、「こんなものは憲法の名に値しない」と批判すると、会場から歓声や拍手が起こった。
集会は、定員を超える3,000人以上の参加者が、「安倍政権NO」と書かれたプラカードを一斉に掲げて幕を閉じ、「安倍はやめろ」のシュプレヒコールが日比谷一体に鳴り響いた。
参加者インタビュー 50歳女性「この1、2年でこんなことになるとは」
野音での集会後、国会エリアでは請願デモと参加者による大包囲が行われた。IWJは安倍政権に対して抱く危機感について、参加者に聞いた。以下、発言要旨を掲載する。
60代女性「消費税の増税が生活に影響している。(レジで)払う金額が、予想よりも大きくなった。10%になったらどうなるのかと。
一番、怖いのは集団的自衛権です。自衛隊が武器を持ってアメリカと一緒になって、戦争を自分から買いに行くという。少子化なのに、次の世代を大事にしないでどうするのか。今の大人の責任だと思っています」
50代女性「消費税が上がったことはひしひしと感じる。そして、戦争に対する不安感。安らかな気持ちではいられなくなりました」
50代女性「こんなに精神衛生の悪いことはありません。朝から怒っています。秘密保護法で陳情もしたが、地方議会も自民・公明が強い。陳情を採択しない。東京以外の市町村で、反対決議が増えていけばいいなと。
来年(2016年)の今頃はどうなっているのか、考えるだけでも怖いですね。すごくスピードが速い。この1、2年でこんなことになるとは思いもよらなかったから。3、4人で閣議決定、国会無視。沖縄なんてひどいでしょう。暴力で基地建設を進めている」
18歳女性「戦争はしない国だと思っていた」
▲静岡県沼津市から参加した18歳の女性(左)、国会前で
この日、国会前エリアを先導したのは、特定秘密保護法に反対してきた学生有志「SASPL」のメンバーたち。周辺には若い世代の参加者が集まった。
20代男性「ざっくり言うと、国民の生活を守ってくれるのかという不安。もう一つは、学校で安全保障の勉強をしているので、彼の進めている政策が、日本の安全保障に貢献するとは、全然思えない。危なっかしいものだなと感じる」
20代女性「いろいろな政策が発表されても、生活に不安感が増えるだけ。マイナスになることばかりで、この先不安です」
16歳女性「圧倒的に感じるのは、ニュースの内容の酷さ。しかもそれが、インターネットで調べると矛盾したことが出て来たりする。今、一番感じているのは、戦争に近づいている国になっているということ。学校のクラスメイトは無関心が多くて、そういう国民を作っているのが分かる」
18歳女性「デモに行かなければいけないことが多くなった。戦争がすぐ後ろまで来ていると感じて、怖すぎます。戦争はしない国だと思っていたので。こんなにすぐ、戦争に近づくなんて思わなかった。このまま止まらなかったらどうなるんだろうと。選挙権がまだないので、大人にもっとしっかりして欲しい」
19歳女性「大人に対して言いたいことは、守るべき優先順位をもっと考えた方がいいと思います」
40代男性「普段、デモには来ないが参加した」
夫婦で参加していた60代の夫婦は、大学生の息子の未来を案じた。
イベントに参加された皆様、中継の皆様、お疲れ様でした。
こぶしの花は満開。桜もちらほら咲き始めました。公園では子供たちが芋洗い状態で遊んでいました。
私は薄着だったせいか、東京散策の途中で体が冷えてしまいイベントには参加できなかったので、録画で皆様の思いを共有しています。
2015/03/22 「安倍政権NO!☆0322大行動」〜民主主義を取り戻せ!~(動画) http://iwj.co.jp/wj/open/archives/240127 … @iwakamiyasumi
様々な垣根を越え、想いを一つにし、「安倍政権にNO!」と声を上げてくれた人たち、そして中継してくれたIWJに感謝。
https://twitter.com/55kurosuke/status/579746588609810432
戦わずに負ける国であるほうが戦争するより国よりマシです。あんな国なら攻めてくることもないだろうと他国からバカにされてもよいと思っています。しかし私はバイオ技術ではどこの国にも負けません。これでいくらでもお金を稼ぎます。こんなだらしない私は愛国者ではないのでしょうね?。