世界の反原発活動家が、福島原発事故の被災者を訪問 ~外国特派員協会主催 国際環境NGOグリーンピース記者会見 2014.2.21

記事公開日:2014.2.27取材地: テキスト動画
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(取材:IWJ・松井信篤、記事:IWJ・野村佳男)

 福島原発事故の被災者に関する調査活動を実施した、国際環境NGOグリーンピースによる報告記者会見が、2月21日、日本外国特派員協会にて行われた。

 会見は、グリーンピースが同日発表したプレスリリース「日本政府の原発推進に世界から強い批判」の発表に合わせて開催された。

 グリーンピースは、2月16日から19日に、世界5か国から反原発活動家11人を招聘。原発事故の被害者の証言を聞く機会を提供した。

 これまでもグリーンピースは、放射能の人体への悪影響の危険性を訴え、災害の影響を最小限にとどめるよう、情報を発信してきた。福島原発事故の2週間後からは、放射線に関する調査を行い、飯舘村にも立ち入り調査を実施するなど、特に妊婦と子どもは避難すべきだと警告を発してきた。

 会見の挨拶に立ったグリーンピース・ジャパン気候変動・エネルギー担当の高田久代氏は、事故から3年経つにもかかわらず、事故収束には遠くおよんでいない福島の事情を説明。今回の視察でも、「事故を忘れないで欲しい」という多くの被災者の声を耳にした、と語った。

■ハイライト

  • 発言 スンダラジャン・ゴマティナヤガム (Sundarrajan Gomathinayagam) 氏(インド反原発団体 Poovulagin Nanbargal メンバー)/ユン・ホセブ (Yoon Ho Seob) 氏(韓国、国民大学名誉教授、グリーンデザイナー)/ジャン=フランソワ・ジュリアード (Jean-Francois Juliard) 氏(グリーンピース・フランス事務局長)/高田久代氏(グリーンピース・ジャパン気候変動・エネルギー担当)

世界の活動家が福島の住民から学んだこと

 グリーンピース・フランスの事務局長であるジャン=フランソワ・ジュリアード氏は、福島の人々から、「事故前までは、原発は100%安全だと思っていた」という証言を得たことに触れ、フランスでも同じような認識があると指摘。今でも「フランスは津波がないから大丈夫」というのが現状だと語り、フランス国内世論への懸念を示した。

 ジュリアード氏は、原発事故は自然災害ではないため、「インフラを新しく整備して、災害のことは忘れよう、と言うわけにはいかない」と述べた。福島第一原発のような事故が起こった場合、どんな緊急事態計画を立てたとしても、十分に備えることはできないと指摘した。

 ヨーロッパ全体が原発を縮小しているなか、フランスの状況は特異であるとし、その理由として、マスコミを通じた政治家や原発会社によるプロパガンダがあると分析。膨大な広告費を投じて、「原発は安い」「原発は国の独立に資する」という認識を広めてきたとし、フランス国内で反原発運動が強まれば、ヨーロッパ全体に大きな影響を与えるだろうと語った。

 インドから来日したスンダラジャン・ゴマティナヤガム氏は、南インドの小さな村で2年以上続いている、クダンクラム原発建設に反対する運動を紹介。今回、福島の被災者5人に会って、彼らが「本来の生活を取り戻せていない現状を知った」と語った。特に子どもを守る母親たちの声は、非常に強いことを実感したという。

 ゴマティナヤガム氏は、日本とインドには多くの共通点があり、親しい間柄であるが、原子力のような技術はいらないと断言した。「インドには、原子力のない生活をする権利がある。インドに原子力を輸出しないようお願いしたい」と訴えた。

 韓国から来日したユン・ホセブ国民大学名誉教授は、自分の世代が原子力を推進したことに責任を感じている、と述べた。今回被災者と面会し、「福島原発事故のような災難は、どの国で起きたとしても解決できないと改めて感じた」と語った。

 韓国では現在23基の原発があり、39基まで増設する計画が進んでいる。特に、朝鮮半島の南地域には、人口密度が高いにも関わらず原発が密集している。ホセブ氏は、「韓国で事故があったら、世界最大の原発事故になると確信している。そうしたら、日本も被害を受ける」と語り、危険な原発を止めなければならないと訴えた。

今こそ「エネルギー革命」が必要

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