孫崎氏は、イラン戦争について、「アメリカが敗北したことは間違いない」と断言した。
「(米国が)軍事的にやろうと思ったことは、できない。これからも、できない」という孫崎氏は、その理由として、米側の弾薬が底をついていることに加え、イラン側がドローンや携帯用ロケットといった小型兵器でホルムズ海峡を封鎖しているため、米側はこれらを「全部潰すことができない」からだと指摘した。
「イランはこれからも、ホルムズ海峡で、自分達の意のままにならない国を攻撃する能力を継続する」との見方を示した孫崎氏は、次のように続けた。
「これは、ものすごく新しいことで、あの海峡は、この戦争がなかったら、イランが主導権を持つということはあり得なかった。
(ホルムズ海峡の封鎖を)軍事的に使うというのは、国際法的に認められないから、イランが孤立するので(これまでであれば)そんなことはできなかったのに、アメリカが攻撃したものだから、そこを逆に手に入れてしまったわけですよね。
イラン戦争の解決に、イランが海峡を完全にオープンにすることは、もうないと思う。どんな形であれ、(ホルムズ海峡を通行する船舶から)お金を取ることになると思う。
じゃあ、それをトランプがよしとできるのか? たぶん、できないと思う。
だからそういう意味で、トランプ政権が続く限り、解決というのは難しいんじゃないかと思います」。
その上で孫崎氏は、イラン戦争について、「イスラエルの利益のためであるのと同時に、トランプの経済的な利益のため」だと指摘し、トランプ大統領の発言によって、原油の先物価格が乱高下し、それによってトランプ大統領とその周辺が莫大な利益を得ていることを「みんな、見逃している」と訴えた。
他方、米中間選挙に関して、孫崎氏は、「民主党の中で、民主社会主義を唱えるグループが非常に強くなっているが、今の民主党は、そうした民主社会主義を取り入れることに、たぶん踏み切れない」と述べ、「地域ローカルの選挙では、民主社会主義的な人達の勢いはあるが、国政の上院選では難しいのではないか」と、民主党が上院選で苦戦するとの見方を示した。
また、孫崎氏は、バイデン政権で国家安全保障問題担当大統領副補佐官だったジョナサン・ファイナー氏が、『ニューヨーク・タイムズ』に「世界は米国との関係を断ち切りつつある」という論説を発表したことについて、以下のように語った。
- The World Is Cutting Ties With America. It’s Already Costing Us.(The New York Times、2026年7月12日)
https://www.nytimes.com/2026/07/12/opinion/america-trump-nato-europe-world.html
「彼のポストは、国家安全保障副補佐官とともに、もうひとつ、国務省の政策企画部長なんですよ。(中略)
それぞれの時代に、一番優秀な、注目される人間がなっているポストなんです。そして、まだ50歳です。
そのような、アメリカの安全保障の中核として見られるような人間が、『もはや、アメリカの一極支配ではなくて、世界は新たな戦略を見つけ始めている』と。
そして、『アメリカから完全に手を離すのではなくて、いろんなところにヘッジを持っている』と。
これが、日本でも求められることだと思うんです。
何もアメリカと全面的に手を切れというわけじゃなくて、アメリカとはある種の連携を持ちながら、しかしいろんなところと、将来がどうなるかわからないから、ヘッジを持っておけと。
それが、世界の流れであり、それに抗することはできない、と言っているわけです」。
9/13 午後7時の動画公開します。今しばらくお待ちください。
■【3】エッセンス版



































