2023年1月6日、午前10時55分頃より、東京都新宿区の防衛省庁舎にて、浜田靖一 防衛大臣の定例記者会見が行われた。
質疑応答で、IWJ記者は、「南西諸島防衛」について、以下のとおり質問をした。
IWJ記者「南西諸島防衛についておうかがいします。
1月3日付け『沖縄タイムス』が、沖縄県内41市町村長へのアンケートの結果、約95%の37人が『台湾有事の危険性が高まっている』との認識を示し、政治的な立場を超えて政府の外交努力不足や防衛力強化への説明不足を指摘したと報じています。
実際に戦争になれば、沖縄県だけでなく、首都圏も含めた日本列島すべての米軍基地と自衛隊基地、原発などがミサイル攻撃を受けることになるはずです。
さらに中国は核保有国でもあります。敵基地を攻撃すれば確実に日本全土にミサイルが飛んできます。そもそも中国と台湾の紛争(国内問題)になぜ日本の南西諸島含む日本全土が巻き込まれ、攻撃されなくてはならないのでしょうか。大臣のお考えをお聞かせください」
これに対して、浜田大臣は以下のとおり回答した。
浜田大臣「仮定の質問に答えることは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしても、我々とすれば、中国の動向、そして、地域の色々な動きをしっかりと見極めながら対処していかなければならないと考えておりますので、今後、我々として、やるべきことをやっていきたいというふうに考えているところであります」
浜田大臣は、「仮定の質問には答えない」としつつも、「今後、我々として、やるべきことをやっていきたい」と抽象的に回答をしたが、この「やるべきこと」とは一体何なのかについて、国民に向けて、もっと具体的に説明するべきである。
また、会見冒頭、浜田大臣より、「1月11日から、米国を訪問して、『日米安全保障協議委員会』「2+2」に出席するとともに、『日米防衛相会談』を実施する」旨の報告があった。
浜田大臣は、「『2+2』では、年策定された両国の戦略文書を踏まえ、日米同盟の抑止力・対処力のさらなる強化に向けた議論を行う予定であり、また、オースティン(国防)長官との会談では、装備技術協力をはじめとする、様々な分野における、より具体的なとりくみについて、議論する予定です」と訪米への意欲をのぞかせた。
会見の詳細はぜひ全編動画をご視聴ください。