2022年7月19日(火)午前11時40分頃より、後藤茂之厚生労働大臣の定例会見が、厚生労働省にて開催され、IWJが生中継した。
IWJ記者は以下の質問を行った。
IWJ「新型コロナBA.5についておうかがいします。
オミクロン株亜種のBA.5について、東京大学医科学研究所が『肺で増えやすい』という実験結果を明らかにしたと、先週報道がありました。
東大医科学研は『感染力に加えて病原性も高い可能性がある』としているとのことですが、この報道のあと、急激に新規感染者が増加し始めています。
15日の感染症対策本部の資料では『BA.5系統の重症化については、明確なエビデンスはないものの、WHOのレポートでは、既存のオミクロン株と比較した重症度の上昇は見られないとしている』となっていますが、『感染性も病原性も高い可能性』など、BA.5の性質について、現在厚労省はどのていど把握できているのでしょうか? 蔓延して感染者が多数出てみないと、わからないことなのでしょうか?
『肺で増えやすい』という特徴がわかったのならば、効果的な対策は何なのでしょうか? 最近は屋外でマスクを外しても、近くで会話をしなければ安全と東京都医師会も勧めていますが、本当なのでしょうか?」
後藤茂之厚生労働大臣「BA.5につきましては、まず、感染力に関する明確な知見は示されていないというふうに認識していますけれども、感染者数は増加することは示唆されているというふうに認識をしています。
正確な科学的知見ではありませんが、感染者数が急激に増えるということが示唆されているとすれば、結果として、高齢者等に広がりつつ、重症化して、例えば医療提供体制等に影響を大きく与える可能性を持っていると、そういう事態につながる感染力について注意していかなきゃいけないということが、まずひとつ、感染ということからいうと、言えると思います。
それから、今ご指摘の重症化の問題でありますけれども、BA.5系統の重症化については、今ご指摘があったように、国内の実験室内データによると、人の肺にBA.5をかけてみると、従来のものに比べて、増殖が非常に多いという実験データも出ているという報告がありまして。そういうことから、病原性の増加をするという可能性も、現状で否定はできていないというふうに思います。
他方で、WHOのレポートでは、重症度の上昇は見られないとしておりまして、いずれにしても、引き続き知見を収集していくことが必要であると思いますし、臨床的にも確認をしっかりしていく必要があるというふうに思っています。
なお、マスクにつきましては、従来同様に、基本的な感染防止対策として、着用が重要であるということを前提としつつ、先般の屋外・屋内における取り扱いを改めてお示ししたところにもとづき、守っていただければというふうに思っています。
特に、夏場の屋外でのマスク着用については、熱中症のリスクが高まるために、屋外の活動においては、近距離で会話をするような場合を除いて、例えば徒歩や自転車で通勤・通学、散歩やランニング、ラジオ体操といったような運動時には、マスクを外していただくようにお願いをしているのは、これは熱中症のリスクという、そういうこともあって、国民の皆さまにはそうしたお願いをしている状況です」
後藤大臣の冒頭発言はなく、他社からは、新型コロナ検査キットの確保体制、4回目ワクチンの一般への対象拡大、夏休み対応、保健所の逼迫状況、修学旅行中止等子どもへの影響、行動制限実施の目安などについて質問があった。
会見内容について詳しくは、全編動画を御覧いただきたい。