日刊IWJガイド・非会員版「米2023年国防授権法成立で、米国防費は過去最大となる総額8579億ドル、1.7兆ドルの政府資金法案も両議会を通過!」2022.12.25号~No.3755号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~バイデン大統領が2023年国防授権法に署名、米国防費は過去最大となる総額8579億ドル(約115兆円)! 1.7兆ドル(約225兆円)の米政府資金法案も上下両院を通過、ウクライナ支援に軍事支援偏重の450億ドル! 米国はまだまだウクライナ紛争のエスカレーションを諦めないのか!?「原発事故」への対応費用も計上、ザポリージャ原発の「放射線事故」は織り込み済み!? 一方で、太平洋抑止力構想(PDI)への投資が加速、ユーラシア大陸だけではない、東アジアでの「発火」に要注意! 日本が戦場となる「日本のウクライナ化」を許してはならない!

■IWJが経済的に大ピンチです! 12月1日から12月19日までのご寄付は101万3400円。今月の月間目標額390万円の25%です。第13期が始まった8月から11月までの4ヶ月間の累積の不足額931万7470円を合計すると、12月末までに1321万7470円が必要ですが、現時点で7.6%しか集まっていません! 1年の3分の1に相当する4ヶ月間で、すでに約1000万円が不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することに! このままですとIWJは確実に倒産してしまいます! 皆さまの支持・応援、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動規模を縮小しても立ち行かなくなります。今後とも精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

■【中継番組表】

■日銀の長期金利変動幅0.5%への拡大で、住宅ローン比較サービスに問い合わせが殺到! サーバーがダウン! 専門家は、固定金利は徐々に上がるとする一方、変動金利型ローンへの当面の影響は否定! ただし住宅価格の下落が始まるとの見方も!

■<IWJ取材報告>林外務大臣、2023年1月4日から15日で中南米4か国と米国を歴訪の予定を公表!「法の支配にもとづく自由で開かれた国際秩序の維持・強化について更なる連携を図る」とアピール!~12.23 林芳正 外務大臣 定例会見

■<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その17)>第一部 ロシア零年「第四章 マフィアのために人道援助を ―一九九二年四月~五月―」(part1)

■<今週の新記事振り返り>

■<今週の日刊IWJガイド振り返り>
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■はじめに~バイデン大統領が2023年国防授権法に署名、米国防費は過去最大となる総額8579億ドル(約115兆円)! 1.7兆ドル(約225兆円)の米政府資金法案も上下両院を通過、ウクライナ支援に軍事支援偏重の450億ドル! 米国はまだまだウクライナ紛争のエスカレーションを諦めないのか!?「原発事故」への対応費用も計上、ザポリージャ原発の「放射線事故」は織り込み済み!? 一方で、太平洋抑止力構想(PDI)への投資が加速、ユーラシア大陸だけではない、東アジアでの「発火」に要注意! 日本が戦場となる「日本のウクライナ化」を許してはならない!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 クリスマス休暇前の駆け込みでしょうか、あるいは直前に訪米した、ウクライナのゼレンスキー大統領の演説がキャンペーンの後押しになったのでしょうか。

 23日、米国の国防予算などを含む2023年国防授権法が成立、政府資金法案も上下両院を通過しました。

 バイデン大統領が23日、2023年国防授権法(NDAA、National Defense Authorization Act)に署名し、法案が成立しました。これによって米国の国防費は過去最大となる総額8579億ドルとなりました。この金額は、バイデン政権の要求額に約450億ドル上積みし、前年比で約10%増となりました。

 12月8日、米国連邦議会下院は、2023年度の国防授権法案を350対80の賛成多数で可決。12月15日には、上院で83対11の賛成多数で可決されていました。

※Biden signs defense bill repealing military vaccine mandate(バイデン氏が国防法案に署名、軍事ワクチンの義務化を撤回)(POLITICO、2022年12月23日)
https://www.politico.com/news/2022/12/23/biden-defense-bill-military-vaccine-mandate-00075437

※House passes defense bill with more Taiwan, Ukraine security aid(下院が防衛法案を可決し、台湾とウクライナの安全保障支援を強化)(Defense News、2022年12月9日)
https://www.defensenews.com/congress/budget/2022/12/08/house-passes-defense-bill-with-more-taiwan-ukraine-security-aid/

 NDAAと並行して、1兆7000億ドル(約225兆円)の政府資金法案(Government Funding Bill)の審議が進められ、下院は23日に225票対201票の賛成多数で可決しました。上院は22日に、68対29の賛成多数で可決しています。近日中にバイデン大統領が署名し、法案が成立する見込みです。

※House sends $1.7T government funding bill to Biden(下院は1.7兆ドルの政府資金法案をバイデンに送付)(POLITICO、2022年12月23日)
https://www.politico.com/news/2022/12/23/house-omnibus-spending-bill-00075420

※Senate clears $1.7T government funding bill(上院は1.7兆ドルの政府資金法案を可決)(POLITICO、2022年12月22日)
https://www.politico.com/news/2022/12/22/senate-deal-government-funding-bill-00075143

 米国の予算は、利払を除くと、「義務的経費」と「裁量的経費」に分けらます。「義務的経費」は社会保障費など、現存する権限法によって決められており、全予算のおおむね3分の2を占めています。

 全予算のおよそ3分の1を占める「裁量的経費」には、国防費、高速道路建設費、宇宙開発費、教育関係費、対外援助費などが含まれ、毎年定め直さなければならないとされています。

 今回、議会で承認された政府資金法案の1.7兆ドルは、この「裁量的経費」にあたります。NDAAは「裁量的経費」の半分近くを占める国防関連予算の分配や政策方針を定める重要法案です。

※アメリカ合衆国2022年度予算教書(外務省、2021年8月18日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na2/us/page23_003047.html

 『CNN』(23日)は、1.7兆ドルの内訳は、国防資金に8580億ドル、国防以外の国内プログラムに7725億ドルであり、ウクライナとNATO同盟国への緊急支援に約450億ドル(約6兆円、軍事、人道、経済援助を含む)、ハリケーン、山火事、洪水などの自然災害に対応するために約400億ドル(約5.3兆円)が含まれる、と報じました。

※House passes $1.7 trillion government spending bill as funding deadline looms(CNN、2022年12月23日)
https://edition.cnn.com/2022/12/23/politics/house-vote-spending-bill/index.html

 バイデン大統領が11月に議会に要求した370億ドルを、さらに80億ドル上回る450億ドルを上下両議会は承認しました。『ヒル』(20日)は、「ウクライナがロシア軍を打ち負かすのを助けるための新しい緊急資金」としての450億ドルの内訳を紹介しています。

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■IWJが経済的に大ピンチです! 12月1日から12月19日までのご寄付は101万3400円。今月の月間目標額390万円の25%です。第13期が始まった8月から11月までの4ヶ月間の累積の不足額931万7470円を合計すると、12月末までに1321万7470円が必要ですが、現時点で7.6%しか集まっていません! 1年の3分の1に相当する4ヶ月間で、すでに約1000万円が不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することに! このままですとIWJは確実に倒産してしまいます! 皆さまの支持・応援、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動規模を縮小しても立ち行かなくなります。今後とも精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 第13期が始まった8月から先月11月末までの4ヶ月間で、月間目標を下回る月が続き、この4ヶ月間の累積の不足額は931万7470円にまで膨れ上がりました。

 12月に入り、8月から始まったIWJの第13期も、5ヶ月目を迎えました。1年の3分の1にあたる約4ヶ月間で1000万円近くが目標額よりも不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することになりそうです。このままですと、IWJは確実に倒産です。

 12月は、上記の累積の不足額932万770円に、12月分のご寄付・カンパの目標額390万円を加えた1321万7470円が、12月末までに必要となります。大変困難な、厳しい見通しです。

 IWJの規模と活動に、抜本的な改革が必要であり、規模を縮小し、コンパクトで最優先の情報をお届けする体制を再構築したいと思っています。今よりコンパクトなスペースのオフィスに移転することも真剣に検討中です。

 人員、活動ともに引き締めて行いますが、情報の質の部分は落としてはなりません。その分、発行する情報の量をコンパクトにせざるを得なくなるかもしれません。

 12月1日から22日までの22日間のご寄付・カンパ額は、98件で117万6900円です。これは今月の月間目標額390万円の30%、累積額を合計した1321万7470円の9%に相当します。

 ご寄付・カンパをお寄せくださった皆さま、誠にありがとうございます。

 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたく、IWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 どうかIWJ会員の皆さま全員のお力で、IWJをお支えください!

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、ご寄付が急減してしまうと、IWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費とご寄付・カンパの両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。

 IWJは、市民の皆さま、お一人お一人が会員となっていただくことと、ご寄付・カンパをいただくことで、政治権力におもねり、広告スポンサーに牛耳られている記者クラブメディアとは一線を画した、独立市民メディアとしての活動を貫いてきました!

 権力に不都合であっても、真実を追及し、権力の監視を行う「ウォッチドッグ」の役割を果たし続けることが可能になります。これも、市民の皆さまのお支えがあってのことです。

 また、大新聞、大手テレビが、足並みをそろえてウクライナ紛争において情報操作を行っている現状を御覧になればわかるように、権力と大資本から距離を置く独立メディアが存在しないと、真実はまったくわからなくなってしまいます。それは結局のところ、めぐりめぐって、私たち自身の生存や生活を、脅かすことになります。

 10月17日の日刊IWJガイドを読んでいただければわかる通り、ウクライナ紛争と対露制裁によって、米国の同盟国は、欧州も日本も「巻き添え被害」にあっています。欧州の市民はその真実に気づき、ドイツやチェコのプラハだけではなく、パリにおいても市民が立ち上がって反NATOの抗議の声をあげていますが、欧州のマスメディアも日本のマスメディアも、そうした動きを意図的に報じようとしません。

 我々のような独立メディアが存在しなければ、この事態を人々が知るすべもないのです。独自の視点で真実の報道を続けるIWJの存在価値を、ご理解いただき、お支払いいただければと思います。

※日本のマスメディアが伝えない欧州の現実! インドメディア『WION』が、フランスの「反NATO」デモをレポート!「NATOから離脱しよう!」、「Let’s get out of NATO!」「NATOのためにフランスはウクライナの『巻き添え被害』を受けている」! フランスの高級紙『ル・モンド』は、石油会社従業員による賃上げデモを報じるも、「反NATO」デモはスルー!? 米英NATOウクライナのために、『巻き添え被害』を恐れているのは日本も同じ!! メディアの情報操作によって、その事実にすら気づかない日本国民!(日刊IWJガイド、2022年10月17日号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51419#idx-6

 日刊IWJガイド11月23日号でお伝えしたように、17日付のロシアメディア『RIAノーボスチ』は、11月11日までにロシア軍が撤退したヘルソン州で、親ロシアの活動家39人が、ウクライナの治安部隊に射殺されたと報じました。しかし、ヘルソンの粛清を西側メディアはまったく伝えていません。

※ヘルソンでウクライナ軍が親ロシアの活動家住民39人を射殺! 74人が連行され行方不明! 日本のマスコミを含む西側主要メディアはこの事実をまったく伝えず! ウクライナ側に一方的に偏った視点の西側の政府発表や偏向報道を改め、今こそ普遍的な人権の視点を!(日刊IWJガイド11月23日号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51564#idx-4

 また、改憲による緊急事態条項の創設は、統一教会が自民党の背中を押して、実現に向けて推進してきた政策です。統一教会という「反日・反社会的カルト」を、日本社会から追放し、政治への介入をやめさせるとともに、この危険な緊急事態条項の憲法への導入を阻止するために、私と、IWJのスタッフは、全力で立ち向かいたいと思います!

 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたく、IWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードを、無料で日刊IWJガイド非会員版を読み、ハイライト動画を御覧になっている無料会員の皆さまにおかれましては、有料の一般会員登録をぜひともお願いいたします。

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です。

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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身

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◆中継番組表◆

**2022.12.25 Sun.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2022.12.26 Mon.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

林外務大臣、2023年1月4日から15日で中南米4か国と米国を歴訪の予定を公表!「法の支配にもとづく自由で開かれた国際秩序の維持・強化について更なる連携を図る」とアピール!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513115

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■日銀の長期金利変動幅0.5%への拡大で、住宅ローン比較サービスに問い合わせが殺到! サーバーがダウン! 専門家は、固定金利は徐々に上がるとする一方、変動金利型ローンへの当面の影響は否定! ただし住宅価格の下落が始まるとの見方も!

 日銀の金融政策決定会合で、これまで0.25%程度としていた長期金利の変動許容幅を0.5%に拡大することを決定したことに伴い、住宅ローンに関する動揺が広がっています。

 黒田東彦総裁は、20日の会見で「利上げではない」と強調し、住宅ローンへの悪影響も「まったくない」と主張しましたが、他方で混乱も報じられています。

※はじめに~アベノミクスの異次元金融緩和がついに終わりに!? 日銀黒田東彦総裁、金融政策決定会合後の会見で長期金利の変動許容幅拡大について「金融緩和措置は維持」「政策金利は現在の水準またはそれを下回ることを想定」「利上げではない」と繰り返し強調!! アベノミクスの終わりなのか、継続なのか、どちらが本当なのか!? 混乱を招く黒田総裁発言をエコノミスト・田代秀敏氏が読み解く!(日刊IWJガイド、2022年12月21日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51676#idx-1

※日銀の長期金利0.5%利上げは、一般国民をも直撃する! 利上げによって直撃を受けるのは、変動金利型住宅ローン! さらに、国債償還費の利払い増分が6兆円以上の負担増に! IWJは民間住宅ローンの実態調査を毎年行っている国交省と、国債発行を担当する財務省に緊急取材! エコノミスト田代秀敏氏も解説!(日刊IWJガイド、2022年12月21日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51676#idx-2

 22日付け『テレ朝ニュース』は、「住宅ローンの比較サービスを提供している会社では一時、サーバーがダウンするほど、問い合わせが殺到している」と報じています。

 この『テレ朝ニュース』の記事によると、住宅ローン比較サービス「モゲチェック」に対し、「住宅ローンの借り換えに関する問い合わせ」が殺到したとのことで、「変動金利を利用しているが、今のうちに固定金利に変えたほうがよいのか?」という相談が寄せられているといいます。

 これに対して「モゲチェック」の塩澤崇取締役は、「恐らく来年1月も固定金利が上がっていく可能性は十分ある」との見通しを語っていると報じています。

※日銀“異次元緩和”転換…“住宅ローン借り換え”アクセス殺到でサーバーダウン(テレ朝ニュース、2022年12月23日)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000280778.html

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■<IWJ取材報告>林外務大臣、2023年1月4日から15日で中南米4か国と米国を歴訪の予定を公表!「法の支配にもとづく自由で開かれた国際秩序の維持・強化について更なる連携を図る」とアピール!~12.23 林芳正 外務大臣 定例会見

 12月20日、午後12時25分頃より、東京都千代田区の外務省にて、林芳正外務大臣の定例会見が行われました。

 冒頭、林外務大臣から、1月の中南米、米国歴訪の予定と、22日にオンラインで行われたG7外相会合について報告がありました。

※林外務大臣の中南米及び米国訪問(外務省、2022年12月23日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press3_001031.html

※G7外相会合(結果概要)(外務省、2022年12月22日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press3_001030.html

 林大臣からの報告に続き、各社記者との質疑応答となりました。

 IWJ記者は、山口県の米軍岩国基地の海兵隊員が12月上旬に岩国市内で乗用車を盗み、その車で事故を起こし、事故車を放置したまま逃走した事件についての質問を準備し、会見に臨みました。

※米軍岩国基地の海兵隊員 “盗んだ車”で事故か…事件解決に障壁「日米地位協定」(テレ朝ニュース、2022年12月13日)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000279530.html

 この問題をめぐり、米軍基地の集中する沖縄のみでなく、本州においても繰り返されている米軍兵士の不祥事、および、それを罰することができないという不条理について、「日本は本当に主権国家なのか」、「日米地位協定の抜本的見直しが必要ではないか」と質す予定でした。

 しかし、残念ながら、指名されず、質問をすることはできませんでした。

 各社からは、冒頭の大臣からの報告に関するもの、2023年に開催予定のG7広島サミット、大臣の中国訪問の予定、そして、中央アジア5か国との外相会合などについて、質問がなされました。

 会見の詳細については、ぜひ全編動画を御覧ください。

※林外務大臣、2023年1月4日から15日で中南米4か国と米国を歴訪の予定を公表!「法の支配にもとづく自由で開かれた国際秩序の維持・強化について更なる連携を図る」とアピール!~12.23 林芳正 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513115

■<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その17)>第一部 ロシア零年「第四章 マフィアのために人道援助を ―一九九二年四月~五月―」(part1)

 岩上安身は、1989年から1994年まで、29歳から35歳まで、足かけ6年かけて、崩壊前夜のソ連から、ソ連崩壊後の「民主ロシア」誕生の裏面まで、現地で取材しました。

 現地取材をまとめた著書『あらかじめ裏切られた革命』(1996年、講談社、講談社ノンフィクション賞受賞作)は、当時のソ連・ロシアの実態を記録した貴重な資料ですが、残念ながら絶版となっており、入手困難な状況となっております。

 ウクライナ紛争の長期化、そして西欧諸国が世界を支配してきた構造、米国による一極支配構造に揺らぎが見え始めた今こそ、改めて1991年のソ連崩壊前後に戻って、歴史を振り返る必要があると思われます。日刊IWJガイドで、『あらかじめ裏切られた革命』の復刻連載を進めていきます。ぜひお読みください。

 下記URLから、初回の復刻連載(その1)をお読みいただけます。

※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その1)>序文「ゴーリキーパークの世界精神」(日刊IWJガイド、2022年11月20日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51557#idx-4

 直近の復刻連載は、下記URLからお読みいただけます。

※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その15)>第一部 ロシア零年「第三章 マルクスの国の遺産相続-一九九一年十二月~九二年二月―」(part7)(日刊IWJガイド、2022年12月20日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51674#idx-5

※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その16)>第一部 ロシア零年「第三章 マルクスの国の遺産相続-一九九一年十二月~九二年二月―」(part8)(日刊IWJガイド、2022年12月24日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51688#idx-5

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第四章 マフィアのために人道援助を ―一九九二年四月~五月―

 EC(ヨーロッパ、共同体。現EU)からの思いがけない贈り物が、モスクワで独り暮らしをしているマリーナ・ドゥリーエヴナのもとに届けられたのは、九二年の、まだまだ寒気の厳しい三月のことだった。

 八十五グラムのランチョン・ミート三缶、五百グラムのマカロ二三袋、一キロの粉ミルクが同じく三袋。その三分の二は、いざというときのことを考えて、まだ手をつけずに台所にしまってある。

 「行列に並ぶのは、本当に骨がおれますからね。その苦痛がほんのわずか軽減されただけでも、とても嬉しい。西側の善意には感謝しています」

 一九二四年生まれ、六十八歳の彼女は、先天性の強度の弱視である。二度の手術でわずかに視力を回復することに成功したが、乳幼児のときにはほとんど目が見えなかった。現在は、日常生活においてはプラス十二度の、読書時にはプラス十六度のメガネをかけなくてはならない。

 「年をとってまた視力が落ちたので、今ではもう右目は見えません……。でも、ハンディはあっても、やれる限りのことはやってきたんですよ。モスクワ大学で文学を勉強し、卒業後は三十三年間にわたって百科事典専門の出版社で編集者として働いてきました。今は退職して年金生活を送っていますが、視力障害者協会の会員として、協会の発行する新聞の編集を手伝ったりしています。それなりに張りのある毎日ですよ」

 不自由な目をこちらに向けながらも、微笑みを絶やさずに落ちついた口調で話す彼女には、控えめながらロシアのインテリとしてのフライドが感じられた。

 夫はいない。子供もいない。生涯を通じて独身だった。身寄りといえば今は、今年(九二年)九十歳になる叔母がひとりいるだけである。叔母は同じアパートに入居していて、二人で助け合いながらつましく暮らしている。

 「人道援助でいただいた品物も分けあいましてねえ。そうそう、ECからの援助の前に、一度、日本からの援助もいただいてるんですよ。マグロや貝などの缶詰のセットでした」

 日本政府が援助に本腰を入れる以前の、九一年の話であるから、これはどこかの民間の社会団体が贈ったものなのだろう。

「味もそうですけど、缶詰のラベルに書かれた漢字がとても珍しくてねえ。友達を何人か呼んで、缶詰パーティーをひらいたんです。とっても、おいしかった!」

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■<今週の新記事振り返り>

「防衛増税・安保3文書:自民党議員・一部反対派の動きも全部茶番。来年の選挙目当てに『紛糾しているんだ』と言うことを見せているだけ。それにマスコミも加担してしまっている」~12.16 原発反対八王子行動 2022.12.16
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512946

「脱炭素・ウクライナ紛争を利用して脱ロシアを進める欧州のゴールは、ロシアの資源を安く買い叩くこと」~12.9 岩上安身によるインタビュー第1106回 ゲスト JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)調査課長 原田大輔氏インタビュー 第1回 2022.12.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512825

「科学的な面だけでは済まない問題が福島で起きている。データだけで県民には寄り添うことはできない」齋藤陽子弘前大学科長~12.2 第46回 福島県「県民健康調査」検討委員会 2022.12.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512696

「ウクライナと同じで戦場になってガチャガチャになるのは日本だけ」~12.15 岩上安身によるインタビュー第1107回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー 2022.12.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512936

山本太郎議員「ここからの3年間でさらに中規模政党となって、連立していきながら政権を取り、皆さんの生活を底上げして。日本の物作りを再興させていきたい」~12.14 れいわ代表選挙ツアー 22 in 大阪!街宣 2022.12.14
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512929

白井聡氏「物価高の中で大増税。理由はシンプル。ア・メ・リ・カだが、気持ち悪いことにその4文字を誰も言わない」~12.16 カルトゆ着の政治を終わらせ、統一地方選勝利・岸田退陣拓く討論集会 ―登壇:白井聡氏(政治思想家・政治学者・京都精華大学教員)、雨宮処凛氏(作家・社会運動活動家)ほか 2022.12.16
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512949

樋口元裁判長「原発の本質は国防問題。我が国の保守政治家たちは『仮想敵国やテロリストは我が国の原発を狙わない』という、強い信頼感を持っているらしい」~12.15 座談会「すべては未来の子供たちのために」―第1部:「この国の選択と未来」樋口英明 元福井地方裁判所裁判長、河合弘之弁護士、飯田哲也氏ほか 2022.12.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512943

「『統合防空ミサイル防衛』で米軍指揮下に入ることは日本の主権放棄ではないか?」IWJ記者の質問に、浜田大臣は「主体的に判断して行動していくために安保3文書を作った」と主張!~12.20浜田靖一 防衛大臣 定例記者会見 2022.12.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513036

「誰がどこで議論していたのかも不明、国民的議論も国会での議論もないということは、民主的な正当性もないのでは?」~12.18 とめよう!改憲 とめよう!大軍拡 「防衛3文書」を斬る! 憲法講演会 ―講演:青井未帆氏(学習院大学法科大学院教授) 2022.12.18
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米海軍横須賀基地の排水処理場から検出された高濃度の有機フッ素化合物「PFAS」(ピーファス)!!立ち入り検査で明らかになった米側の対応に疑義あり!! ~12.18有害化学物質PFAS汚染の原因究明・立入調査・排出停止を求める市民集会 2022.12.18
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たんぽぽ舎副代表・山崎久隆氏「(原発事故が)今度もし起きればですね、東京電力の株主代表訴訟で朝倉裁判長が言ったとおり、日本の終わりです。この国が滅びるんですよ」!! ~12.8「原発政策の大転換を許すな! 東京集中行動」院内ヒアリング集会 2022.12.8
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財務省は書類一式の存否さえ明らかにせず不開示を決定。「よほど都合の悪いことがあるのだろう」坂本団弁護士~12.20 財務省による森友文書「不開示決定」に対して赤木雅子氏が取り消しを求めた裁判 第4回口頭弁論後の記者会見 2022.12.20
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雨宮処凛氏「日本は、学ぼうとする子どもたちに冷たい社会で、仮放免の子どもたちに対しては一番冷たい。この子どもたちを支援していくというのはすごく大きなメッセージになる」~12.12「仮放免高校生奨学金プロジェクト・私たちはあなたを見捨てない」記者会見 2022.12.12
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横田基地周辺でPFAS(有機フッ素化合物)が検出! 長年にわたる地下水汚染が明らかに! 市民団体が血液検査を自主開催~12.3「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」によるPFAS濃度を調べる血液検査 2022.12.3
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林外務大臣、2023年1月4日から15日で中南米4か国と米国を歴訪の予定を公表!「法の支配にもとづく自由で開かれた国際秩序の維持・強化について更なる連携を図る」とアピール!~12.23 林芳正 外務大臣 定例会見 2022.12.23
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■<今週の日刊IWJガイド振り返り>

日刊IWJガイド「バイデン政権が国務省内に『チャイナ・ハウス』を設立! 予算『横ばい』のまま改組で『より機敏で一貫した政策』をめざす!?」2022.12.18号~No.3748号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51667
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221218

日刊IWJガイド・非会員版「再び、キッシンジャー元米国務長官が、緊急にウクライナ紛争の停戦交渉をすることで、第3次世界大戦を防ぐべきだと英誌で提言!」2022.12.19号~No.3749号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51672
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221219

日刊IWJガイド・非会員版「英国防省、ウクライナへの精密誘導ミサイル供与を表明! プーチン大統領は『ウクライナ国民を肉弾にしている』と武器支援を非難!!』2022.12.20号~No.3750号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51674
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221220

日刊IWJガイド・非会員版「アベノミクスの異次元金融緩和が終わりに!? 日銀が長期金利0.5%利上げ! しかし日銀黒田総裁は『利上げではない』と強調!!」2022.12.21号~No.3751号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51676
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221221

日刊IWJガイド・非会員版「日本の安全保障政策が大転換!『軍事力偏重の罠』に陥る日本政府! 東アジア共同体研究所は須川清司上級研究員へ岩上安身がインタビュー!」2022.12.22号~No.3752号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51680
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221222

日刊IWJガイド・非会員版「『国防バカ』がつくる欠陥国防戦略!『軍事力偏重の罠』に陥る日本政府! 岩上安身による須川清司氏インタビュー報告」2022.12.23号~No.3753号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51685
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221223

日刊IWJガイド・非会員版「ゼレンスキー大統領の訪米のタイミングは今しかなかった! なんと米国が供与する自慢のパトリオット・システムはたったの1基!」2022.12.24号~No.3754号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51688
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221224

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
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IWJ編集部(岩上安身、城石裕幸、尾内達也、浜本信貴、中村尚貴、前田啓、六反田千恵)

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