日刊IWJガイド・非会員版「ゼレンスキー大統領の訪米のタイミングは今しかなかった! なんと米国が供与する自慢のパトリオット・システムはたったの1基!」2022.12.24号~No.3754号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~ゼレンスキー大統領の訪米のタイミングは今しかなかった! なんと米国が供与する自慢のパトリオット・システムはたったの1基! ハイマースの追加弾薬の数は明記せず! 開戦から10ヶ月経った今も、何も真実を報じない日本のマスコミ!

■IWJが経済的に大ピンチです! 12月1日から12月19日までのご寄付は101万3400円。今月の月間目標額390万円の25%です。第13期が始まった8月から11月までの4ヶ月間の累積の不足額931万7470円を合計すると、12月末までに1321万7470円が必要ですが、現時点で7.6%しか集まっていません! 1年の3分の1に相当する4ヶ月間で、すでに約1000万円が不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することに! このままですとIWJは確実に倒産してしまいます! 皆さまの支持・応援、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動規模を縮小しても立ち行かなくなります。今後とも精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

■【中継番組表】

■米NSCカービー戦略広報調整官は、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が北朝鮮からロケットランチャーとミサイルを購入と非難! 北朝鮮は「謀略報道」と反発!「ワグネル」オーナーのプリゴジン氏は「ゴシップや臆測に過ぎない」と反論!! なぜ北朝鮮に巨額の資金を送り続けてきた統一教会への国際的な非難が起こらないのか!?

■<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その16)>第一部 ロシア零年「第三章 マルクスの国の遺産相続-一九九一年十二月~九二年二月―」(part8)今回の回ではソ連邦崩壊前後の時期に、ウクライナではすでに急進的な民族主義が伸長してきたことが明らかに。30年以上前の時点で、ジャーナリストとしての岩上安身は、その危険性に気づき、注視していた!!
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■はじめに~ゼレンスキー大統領の訪米のタイミングは今しかなかった! なんと米国が供与する自慢のパトリオット・システムはたったの1基! ハイマースの追加弾薬の数は明記せず! 開戦から10ヶ月経った今も、何も真実を報じない日本のマスコミ!

 メリー・クリスマス! IWJ編集部です。

 本日は、クリスマス・イブです。

 今から100年以上前、第1次世界大戦(1914年~1918年)緒戦の1914年12月25日、戦争が始まって初めてのクリスマスに、西部戦線で一時的な停戦状態が起きました。

 この停戦は、クリスマス慰問のためにドイツ軍塹壕を訪れていたドイツの有名なテノール歌手ヴァルダー・キルヒホフが歌う「きよしこの夜」に、フランス軍将校が感動し、ドイツ軍塹壕に向かって大きな拍手を送ったことがきっかけになったと言われています。

 しかしこのクリスマス停戦は、ウクライナ紛争には期待できないようです。

 14日付『AFP』が、「ロシア大統領府は14日、ウクライナ側からクリスマスや新年の休暇期間中の戦闘停止に関する提案は受けておらず、停戦の議論はないと明らかにした」と伝えているからです。

※ウクライナでクリスマスや新年の停戦否定 ロシア大統領府(AFP、2022年12月14日)
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%A7%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%84%E6%96%B0%E5%B9%B4%E3%81%AE%E5%81%9C%E6%88%A6%E5%90%A6%E5%AE%9A-%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E5%BA%9C/ar-AA15gno2

 12月14日付『日経新聞』は、ウクライナのオレクシー・レズニコフ国防相とのインタビューを掲載しています。

 このインタビューの中で、レズニコフ国防相は、「この戦争は物資確保の戦いだ。西側のパートナーの助けと物資がなければ勝利できない」と重ねて強調しています。

※対ロシア戦「物資確保の戦いに」、ウクライナ国防相(日経新聞、2022年12月14日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13DFI0T11C22A2000000/

 さらに同日付『日経新聞』は、現時点でのウクライナとロシアの戦力の差をレズニコフ国防相が率直に認めていると伝えています。

 「(レズニコフ国防相は)現時点では『砲弾の数で残念ながらロシア軍はウクライナ軍の10倍を保有している』とも指摘。物量の差をカバーするため、命中精度の高い先端兵器の配備が不可欠だと語った。ロシア軍によるミサイル攻撃を迎撃するための防空システムの供給を最優先に進めるべきだと強調した」

 ウクライナ軍の総責任者の口から、ようやく軍事物資の圧倒的な劣勢状態が語られたことは注目に値します。西側では、日本を含めて、ウクライナが優勢で、ロシアが劣勢であるかのような報道がずっと続いてきたからです。

 「砲弾がロシアの10分の1」とウクライナのレズニコフ国防相が明言しているわけですが、たとえば上念司氏は、自身のYouTubeに「遂にウクライナにパトリオットミサイル提供! 弾薬不足のロシア軍の運命は? 一方日本のマスコミがびっくり発言!」と、サムネイルにまで正反対の誤情報を書き込んでいます。

※遂にウクライナにパトリオットミサイル提供!弾薬不足のロシア軍の運命は?一方日本のマスコミがびっくり発言!(『上念司チャンネル ニュースの虎側』、2022年12月14日)
https://www.youtube.com/watch?v=l6eWP91iO1s&t=3s

 どちらを応援するとか、肩入れする、ということなく、中立的、客観的に事実を報じるメディアや知識人が少な過ぎました。日経の報道は、ここへきて、ついにごまかしがきかなくなってきた、というところでしょう。

 レズニコフ国防相は、ウクライナ側に必要な兵器として、攻撃のためには、命中精度の高い先端兵器が必要であり、ロシアのミサイル迎撃には、防空システム(具体的には米国製のパトリオット)が必要だと述べています。

 そして、イラン製ドローン(無人機)の迎撃には、電子戦の兵器が必要だとして、次のように述べているのです。

 「ロシアのミサイルやドローン(無人機)による攻撃では、大半の標的が民間のインフラに集中していると説明。インフラ攻撃を繰り返すイラン製ドローンを撃退するために電子戦の兵器が必要だとも語った」

 21日に電撃訪米したゼレンスキー大統領の目的は、まさに、この物資調達問題の解決です。

 ただ、誰しも驚いたのは、そのタイミングです。

 なぜ、突然。しかも今なのか。

 ゼレンスキー大統領の訪米のタイミングには、2つの意味がありました。

 1つは、このタイミングの訪問によって、「ウクライナ疲れ」している米国内に、民主党を中心にした「ゼレンスキー効果」を呼び起こし、ウクライナやNATO加盟国への支援として449億ドル(約5.9兆円)の軍事支援を盛り込んだ2023年会計年度(2022年10月から2023年9月)予算を23日に可決成立させることです。

 ゼレンスキー大統領が直々に米国に乗り込んだのは、共和党の下院議員の中にウクライナ支援に反対する議員が多いからです。

 たとえば、「下院共和党が、次の議会でウクライナに『白紙委任状』を送ることはない」と発言しているケビン・マッカーシー少数党院内総務(カリフォルニア州選出)や、「ウクライナ人ロビイストの演説には出席しない」とツイートしたトーマス・マッシー下院議員(ケンタッキー州選出)などの共和党議員らが代表的です。

 実際、水曜夜(21日)のゼレンスキー大統領の演説に出席したのは下院共和党員213人のうち86人だけでした。共和党は、4割しか出席していないのです。武器支援をアピールするだけのゼレンスキー大統領を、相手にせず、という姿勢の表れでしょう。

※Zelensky address meets divided House GOP preparing to grab purse strings(THE HILL、2022年12月21日)
https://thehill.com/homenews/3784573-zelensky-address-meets-divided-house-gop-preparing-to-grab-purse-strings/

 2023年1月開会の次期連邦議会「第118議会」では、下院で過半数を抑えた共和党(共和党:222議席、民主党:213議席、過半数218議席)が優勢のため、2023年以降の米国のウクライナ支援は、これまでとは違ったものになるのは確実です。

 もう1つは、ロシアの大攻勢が予想される2月前のタイミングということです。

 22日のテレビ朝日『報道ステーション』で、防衛省防衛研究所の兵頭慎治氏は、次のように述べています。

 「ウクライナ側は、年明け2月にも、ロシア軍がベラルーシから南下して、開戦当初のように、首都キーウに再侵攻するんではないかという警戒を強めているんですね。

 実際にあのロシア側も、ベラルーシとの合同軍を10月に設置した上で、9000名のロシア兵をすでに展開をしています。そしてベラルーシとの合同軍事演習を行った上で、先般、プーチン大統領が3年半ぶりにベラルーシを訪れてルカシェンコ大統領とさらなる軍事協力について合意しているんですね。

 それからあの2月というこのタイミングなんですけれども、30万人の部分動員にプーチン大統領が踏み切りました。最初の15万人はすでに戦場に投入されてるんですが、残りの15万人の訓練が完了して、この動員兵の戦力化が2月にも完成するという風に見られています。

 ですからこの2月に、ロシア側が何らかの大規模な攻勢を仕掛けてくるのではないか。それを危惧してゼレンスキー大統領は今このタイミングでは軍事支援を自ら求めるために訪米したと見られます」

※【報ステ解説】「来年2月キーウ再侵攻を警戒」ゼレンスキー大統領“電撃訪米”のワケ(2022年12月22日)
https://youtu.be/qovGeOyT12E

 つまり、ロシアの「部分動員」30万人の残り15万人の訓練が終了するのが2月であり、その兵を用いて、再び、ベラルーシからキーウへ再侵攻するという計画があるというのです。そのための、ベラルーシとの軍事協力にも合意しているのです。

 この指摘には、ウクライナびいきだらけのマスメディアの中での発言としては、一定の説得力があります。それは、ウクライナ軍が苦境に立っており、ロシアが攻勢に出ることができる、という現状認識のもとでの発言だからです。

 ゼレンスキー大統領にとっても、電撃訪問は、今、このタイミングしかない、という切羽つまった状態にあることが見えてきます。

 そもそもの話をすると、日本の大多数のメディアの報道と、それを受けたネットの反応などを見ていると、11月にウクライナ軍がヘルソンを奪回してから以降、ウクライナの快進撃が続いており、ロシアは退却を余儀なくされているという、間違った戦況情報がずっと拡散され続けており、日本国民が上から下まで戦況を見誤るのではないかと、強い懸念を覚えます。ウクライナが優勢というのは事実ではありません。ウクライナ軍はじりじりと敗退し続けています。

 その事実を知っていたら、12月10日に行なわれた記者会見で、岸田総理も、日本国民に対し、「ウクライナの粘り強さ」に学べというが如き発言をしなかったはずです。情報操作されている「大本営発表」報道が続くと、国のトップまでが判断を誤ります。非常に危険です。

※「反撃能力の保有」、NATO基準「GDP2%の防衛費」、「同志国」との連携、何よりも米国の属国であることを確定させる、米軍指揮下に自衛隊を組み込む「統合司令本部」の創設! 戦後日本の安全保障政策の「歴史的分岐点」となる「安保3文書」の改定を、岸田内閣は閣議決定だけで決めてしまう! 中国外交部は「根拠なく中国を貶めている、軍事力増強の口実を見つけるために『中国の脅威』を誇張することは、失敗する運命にある」と強く批判! 日本は「厳しさを増すわが国周辺の安全保障」だけではなく、ウクライナ紛争で顕在化してきた世界秩序構造変化を見据えた「代理戦争に巻き込まれない」「代理戦争をさせない」外交安全保障政策を進めるべき!(日刊IWJガイド、2022年12月17日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51662#idx-1

 しかもウクライナ軍の中身は、もはや多国籍軍とかNATO軍ともいうべき陣容で、ポーランド、英国、米国などから兵士が送り込まれ、ウクライナ軍の軍服を着てウクライナ軍将兵になりすまし、ロシア軍と戦っているのです。公的にNATO加盟国の将兵と名乗って参戦すると、NATO対ロシアの全面戦争という形になり、歯止めがまったくなくなります。

 とはいえ、戦時に他国の軍隊になりすまして参戦することは、大いに問題がありますが、西側のメディア、日本のメディアで、そんなことを問題視するところはほとんど皆無です。

 ウクライナ軍は兵員も不足していますが、物資も足りません。武器だけでなく、何より弾薬が足りず、絶えず外国から補給されないと、戦闘の継続もできません。

 では、ゼレンスキー大統領の訪米によって、ウクライナ側のそもそもの根本問題である物資調達の成果はどうだったのでしょうか。

 21日に発表された国防総省のアナウンスメントを見てみると、あれほど、世界中のマスメディアで、米国からウクライナに供与されると喧伝されているパトリオット・システムは、実はたったの1基しかウクライナに供与されないのです。

 この事実を強調して伝えている日本のメディアは、ほぼ皆無です。米国からパトリオットミサイルが供与されれば、ロシアは敗北する、というメディアならば掃いて捨てるほどあります。以下のTBSの番組など、パトリオットの供与によって、クリミアが奪還できるかの如き、番組タイトルをつけ、BS放送だけでなく、ネット上でも拡散しています。信用がならないとは、まさにこのことです。

※米“パトリオット”供与へ クリミアが奪還される日(『TBS NEWS DIG Powered by JNN』、2022年12月14日)
https://www.youtube.com/watch?v=2hv3dkTCvnE&t=2s

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■IWJが経済的に大ピンチです! 12月1日から12月19日までのご寄付は101万3400円。今月の月間目標額390万円の25%です。第13期が始まった8月から11月までの4ヶ月間の累積の不足額931万7470円を合計すると、12月末までに1321万7470円が必要ですが、現時点で7.6%しか集まっていません! 1年の3分の1に相当する4ヶ月間で、すでに約1000万円が不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することに! このままですとIWJは確実に倒産してしまいます! 皆さまの支持・応援、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動規模を縮小しても立ち行かなくなります。今後とも精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 第13期が始まった8月から先月11月末までの4ヶ月間で、月間目標を下回る月が続き、この4ヶ月間の累積の不足額は931万7470円にまで膨れ上がりました。

 12月に入り、8月から始まったIWJの第13期も、5ヶ月目を迎えました。1年の3分の1にあたる約4ヶ月間で1000万円近くが目標額よりも不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することになりそうです。このままですと、IWJは確実に倒産です。

 12月は、上記の累積の不足額932万770円に、12月分のご寄付・カンパの目標額390万円を加えた1321万7470円が、12月末までに必要となります。大変困難な、厳しい見通しです。

 IWJの規模と活動に、抜本的な改革が必要であり、規模を縮小し、コンパクトで最優先の情報をお届けする体制を再構築したいと思っています。今よりコンパクトなスペースのオフィスに移転することも真剣に検討中です。

 人員、活動ともに引き締めて行いますが、情報の質の部分は落としてはなりません。その分、発行する情報の量をコンパクトにせざるを得なくなるかもしれません。

 12月1日から22日までの22日間のご寄付・カンパ額は、98件で117万6900円です。これは今月の月間目標額390万円の30%、累積額を合計した1321万7470円の9%に相当します。

 ご寄付・カンパをお寄せくださった皆さま、誠にありがとうございます。

 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたく、IWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 どうかIWJ会員の皆さま全員のお力で、IWJをお支えください!

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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身


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◆中継番組表◆

**2022.12.24 Sat.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2022.12.25 Sun.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

雨宮処凛氏「日本は、学ぼうとする子どもたちに冷たい社会で、仮放免の子どもたちに対しては一番冷たい。この子どもたちを支援していくというのはすごく大きなメッセージになる」~12.12「仮放免高校生奨学金プロジェクト・私たちはあなたを見捨てない」記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512885

横田基地周辺でPFAS(有機フッ素化合物)が検出! 長年にわたる地下水汚染が明らかに! 市民団体が血液検査を自主開催~12.3「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」によるPFAS濃度を調べる血液検査
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512720

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■米NSCカービー戦略広報調整官は、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が北朝鮮からロケットランチャーとミサイルを購入と非難! 北朝鮮は「謀略報道」と反発!「ワグネル」オーナーのプリゴジン氏は「ゴシップや臆測に過ぎない」と反論!! なぜ北朝鮮に巨額の資金を送り続けてきた統一教会への国際的な非難が起こらないのか!?

 米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は、22日の記者会見で、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が、11月に北朝鮮から武器を購入したことを明らかにしました。

 22日付け米『ポリティコ』は、北朝鮮がロシアにロケットランチャーとミサイルを「ワグネル」のために送り、「ワグネル」が代金を支払ったとカービー氏が発表したと報じています。

 『ポリティコ』は、カービー氏が「ワグネルに届けられた物資の量はウクライナの戦場力学を変えないと評価しているが、北朝鮮がより多くの軍事装備を届けようと計画していることは確かで、これを懸念している」と語ったと報じています。

※U.S. officials: Russia is increasingly relying on Wagner in Ukraine(POLITICO、2022年12月23日)
https://www.politico.com/news/2022/12/22/russia-wagner-ukraine-prisoners-00075276

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 米政府は北朝鮮を「ならずもの国家」と非難していますが、日本の統一教会が日本人信者から巻き上げた献金が韓国の教団本部へ送られ、韓国の統一教会が1991年から30年あまりにわたって、北朝鮮へ多額の資金援助を行ってきたことについては、いまだに国際的な非難がわき起こっていません。

 統一教会から北朝鮮へと流れた資金が、北朝鮮の核・ミサイル開発などに使われた可能性は、極めて高いことが指摘されています。なぜこの問題が、国内外で真剣な問題としてとらえられることがないのでしょうか。

 以下の記事も、ぜひあわせて御覧ください。

※IWJ記者の「統一教会は国際的な組織犯罪! 韓国教団本部、韓鶴子総裁らの『使用者責任』を追及する考えは?」という質問に林大臣は「個別具体的な対応をつまびらかにすることは適当ではない」と逃げ腰の回答!!~12.2 林芳正 外務大臣 定例会見 2022.12.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512707

※林外務大臣、2023年1月4日から15日で中南米4か国と米国を歴訪の予定を公表!「法の支配にもとづく自由で開かれた国際秩序の維持・強化について更なる連携を図る」とアピール!~12.23 林芳正 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513115

※「統一教会問題は国際的な組織犯罪としての対応が必要、文科省はどこまで徹底して向き合うのか?」とのIWJ記者の質問に「まずは解散請求の要請ができるかどうかだ」と永岡大臣!!~12.16永岡桂子 文部科学大臣 定例記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512956

※「国家安全保障上の脅威である統一教会から北朝鮮への献金資金の流れを解明すべきでは?」IWJ記者の質問に浜田大臣は「他省庁の活動も見守りつつ、できることがあれば、対応する」!?~12.13浜田靖一 防衛大臣 定例記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512902

※統一教会から北朝鮮への資金の流れについてのIWJ記者の質問に、佐藤優氏「ビジネスの浮いたお金が兵器開発に使われた可能性はある」~12.14「ウクライナ戦争」「旧統一教会に関連しての宗教と政治について」東京大地塾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512922

※「統一教会は『国際謀略組織』。日本も米国の『フレイザー・レポート』のような報告書をまとめるべき」~岩上安身によるインタビュー第1104回 ゲスト ジャーナリスト・鈴木エイト氏 第3弾 2022.10.28
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512003

※「ウクライナと同じで戦場になってガチャガチャになるのは日本だけ」~12.15 岩上安身によるインタビュー第1107回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー 2022.12.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512936

※【IWJ号外】米国のジャーナリスト、ロバート・パリー氏による旧統一教会の最暗部追及の報道シリーズ第2回(その1)!「反共」を看板とした文鮮明の本質はビジネスを超えたコリアン・ナショナリズムだった!? 2022.8.24
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/509807

※【IWJ号外】ジャーナリスト、ロバート・パリー氏による旧統一教会追及の調査報道第2回(その2)! 文鮮明の元義理の娘らの目撃者が、文鮮明が広範なマネーロンダリングを行っていると主張! 2022.8.27
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/509899

※【IWJ号外】ジャーナリスト、ロバート・パリー氏による旧統一教会追及の報道第2回(その3)! 北朝鮮は文鮮明の生地の土地を99年間賃貸! 信者はここを聖地と呼び、賃貸期間中は治外法権が認められている! 2022.9.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/510185

※【IWJ号外】ジャーナリスト、ロバート・パリー氏による旧統一教会追及の調査報道第3回(前編)! 旧統一教会汚染(現・世界平和統一家庭連合)はノーベル平和賞受賞の韓国民主化の旗手、金大中氏にまで広がっていた! 2022.9.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/510465

※【IWJ号外】旧統一教会汚染は、ノーベル平和賞受賞の韓国民主化の旗手、金大中氏にまで広がっていた! ジャーナリスト、ロバート・パリー氏による旧統一教会追及の調査報道第3回(後編)! 2022.9.19
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/510837

■<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その16)>第一部 ロシア零年「第三章 マルクスの国の遺産相続-一九九一年十二月~九二年二月―」(part8)今回の回ではソ連邦崩壊前後の時期に、ウクライナではすでに急進的な民族主義が伸長してきたことが明らかに。30年以上前の時点で、ジャーナリストとしての岩上安身は、その危険性に気づき、注視していた!!

 岩上安身は、1989年から1994年まで、29歳から35歳まで、足かけ6年かけて、崩壊前夜のソ連から、ソ連崩壊後の「民主ロシア」誕生の裏面まで、現地で取材しました。

 現地取材をまとめた著書『あらかじめ裏切られた革命』(1996年、講談社、講談社ノンフィクション賞受賞作)は、当時のソ連・ロシアの実態を記録した貴重な資料ですが、残念ながら絶版となっており、入手困難な状況となっております。

 ウクライナ紛争の長期化、そして西欧諸国が世界を支配してきた構造、米国による一極支配構造に揺らぎが見え始めた今こそ、改めて1991年のソ連崩壊前後に戻って、歴史を振り返る必要があると思われます。日刊IWJガイドで、『あらかじめ裏切られた革命』の復刻連載を進めていきます。ぜひお読みください。

 今回の回では、ソ連邦崩壊前後の時期に、ウクライナではすでに急進的な民族主義が伸長してきたことが明らかに。30年以上前の時点で、ジャーナリストとしての岩上安身は、その危険性に気づき、注視していました。

 下記URLから、初回の復刻連載(その1)をお読みいただけます。

※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その1)>序文「ゴーリキーパークの世界精神」(日刊IWJガイド、2022年11月20日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51557#idx-4

 直近の復刻連載は、下記URLからお読みいただけます。

※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その14)>第一部 ロシア零年「第三章 マルクスの国の遺産相続―一九九一年十二月~九二年二月―」(part6)(日刊IWJガイド、2022年12月19日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51672#idx-6

※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その15)>第一部 ロシア零年「第三章 マルクスの国の遺産相続-一九九一年十二月~九二年二月―」(part7)(日刊IWJガイド、2022年12月20日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51674#idx-5

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◆それから先は誰も知らない

 モスクワの北西のはずれに、かつての国民経済博覧会の会場がある。広大な敷地に点在するパビリオンの数々は、”発展した社会主義の達成した成果”を内外に誇示するために造られたものだが、今は展示物はすべて撤去され、ソ連崩壊を象徴するかのように壮大な空虚をさらしてひっそり建ち並んでいる。

 しかし、墓場のように静まりかえったその広場の一角にある、巨大な体育館のようなメイン展示会場だけは、例外的な熱気にわいている。「モスクワ商品取引所」がこの建物の中に開設され、高価な背広に身をつつんだ新興ビジネスマンたちが連日つめかけてくるからだ。

 ロシアでは商品取引所の開設はちょっとしたブームで、今や大小あわせて全国で六百あまりを数えるが、ポポフ市長のイニシアチブによって九〇年五月にスタートしたこの「モスクワ商品取引所」は最大級の規模をもつ。一日の出来高は平均四千万~五千万ルーブル。約七百人のビジネスマンが会員として登録しており、二千人以上のブローカーが出入りする。

 社会主義経済のかっての殿堂で鼓動を始めた、市場経済の新しい心臓部の指導者は、ゲオルギー・ワシーリエフ。事件の起きたオクチャーブリ地区の元執行委員会議長である。会ってみて、その若さにまず驚いた。一九五七年生まれ。まだ三十四歳である。私より二歳年長でしかない。

 ジャーナリストに対してかなり警戒心を抱いている様子で、緊張は隠せない。しかし、職場は変わっても、一貫してこの国の市場経済化のために働いてきたと話す彼の語り口には、強い自負と、如才なさが顔をのぞかせる。

 政治に関わりをもつ前は、モスクワ市建設局付属の都市計画研究所につとめる、一介の無名の研究者 だった。アマチュアのシンガー・ソング・ライターでもある。一時は本気でプロをめざしたこともあったという。モスクワ大学の地理学部と経済学部の二つの学部を卒業。都市計画の専門家であったことが、大規模な再開発プロジェクトを立案し、推進する下地になったという。

 「政治の世界に飛びこもうと決断するにあたっては、冷静に計算しましたよ」と彼は悪びれずに言う。「モスクワの各地区の有権者の世論動向を調べてみたのです。すると、オクチャーブリ地区が最も民主派に対する支持率が高く、八〇パーセントをこえていた。ここなら民主勢力の候補者として出馬すれば、当選の確率は高い。それまで縁もゆかりもなかったオクチャーブリ地区から出ようと決めたのは、そのためです」

 八九年から九〇年にかけて、モスクワは民主派への期待に高揚していた。その波に乗れば途方もないチャンスを手にできると、無名の若者が賭けに出たことは、不思議なことではない。彼はまず、同地区の最も有力な政治指導者であるザスラフスキーにとりいった。九〇年四月に行なわれた執行委員会議長選挙に、三十歳そこそこの若者が立ち、他の六人の候補者を押しのけて当選できたのは、その年の三月に同地区ソビエト議長に選出されていたザスラフスキーの後押しがあってのことだった。

 「ザスラフスキーのバックアップは大きかった。彼の応援がなくては私の当選はありえなかったし、経済改革の計画をすすめることもできなかったでしょう」

 執行委メンバーの定員は十二人。この十二人が地区の行政機関のトップに立ち、すべての采配をふるう。ワシーリエフは、副議長のユーリー・グーセフ以下、執行委メンバー全員を自分で任命し、彼のいう「改革」にとりかかった。

 「一つの経済システムから、もう一つの経済システムへ移行するのは困難がともなう。そのためにまず、中間的なシステムを導入したほうがよい。こういう考え方はそもそもポポフによるものですが、私もまったく賛成でした。私たちは、オクチャーブリ地区を、最初の実験的なモデル地区とすることで〈同意〉したのです」

 どのように、誰の〈同意〉をとりつけていったのか――。

 九〇年夏、まずザスラフスキーは、当時ロシア共和国最高会議議長だったエリツィンに対して、同地区内の土地・不動産を独自に管理する実験ゾーンとして認めるよう要望書を出した。この要望書に対して、ロシア共和国最高会議第一副議長(当時)のハズブラートフが、こう回答している。

 「この問題は、モスクワ市執行委員会の同意によって決定されるであろうから、ロシア連邦共和国最高会議の決定を必要としない」

 こうして、ロシア指導部から間接的な承認をとりつけたのち、市執行委議長のルシコフと、ワシーリエフは、「公共財産管理局」(略称「ウコソ」。以下「ウコソ」と記す)の設立契約書に調印する。

 「私たちが考えた『中間的なシステム』とはこの『ウコソ』でした。こうした組織をつくって民営化をすすめるやり方は、以後、各地の自治体でマネされるようになるんです」

 「ウコソ」の正称の「公共財産管理局」という名称は、まるで官庁組織のようであるが、実際には私企業である。この組織についてはすでに詳述したが、あらためて要約して説明しておこう。

 代表は執行委副議長のグーセフ。経営陣は執行委メンバーで占められ、ワシーリエフも名前をつらねていた。九〇年八月に設立された「ウコソ」は、そのワシーリエフ率いる地区執行委員会と契約を結び、地区内の土地・不動産を独占的に管理し、売買・譲渡する権利を手にした。その後、地区執行委と「ウコソ」は、議会にも住民にも無断で外国資本の合弁企業との間に再開発プロジェクトの契約を結び、強引に推進してゆく。奇怪なことは、アメリカ企業「コスモポリス」と組んだ計画と、フランス企業「SARI」「SVS」と組んだ合弁企業「ツェントラル・クニット・カルージスカヤ・ザスターワ」による計画の二つが存在し、その再開発予定地が重なっていることである。明らかなダブル・ブッキングである。

 このダブル・ブッキングは、単純なミスなのか? それとも再開発事業そのものがそもそも真剣味のある構想ではなく、何か別の目的をカムフラージュするために持ち出されたものにすぎないのだろうか?

 私の単刀直入な質問に、ワシーリエフは気色ばんだ。

 「いや、何もおかしくない。『コスモポリス』のほうは契約後、話が一時中断している。現在は『カルージスカヤ・ザスターワ』の契約だけが有効なので何も問題ない」

 しかし、「コスモポリス」の契約がキャンセルされたという報告はどこに対しても行なわれていない、と私が続けると、彼の顔色が変わった。

 「どうしてあなたは、そんなことまで尋ねるのか!? われわれの敵から情報を得ているのか!?」

 敵とは誰のことか、とさらにたたみかけて聞くと、彼はマレーニチの名前をあげた。

 「彼をはじめ何人かの地区ソビエト代議員たちは、ずっとわれわれを批判している。彼らは住民を煽動して、民営化プログラムを妨害することだけに熱中しているような連中ですよ」

 マレーニチとはすでに会って、話を聞いた、と私はつつみ隠さずに彼に告げた。しかし私は本来、誰の敵でも、味方でもない。だからこそあなたの言い分を聞くためにここに来ている。率直にうかがいたい。いったいこの国の土地や不動産は誰のものなのか。

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