おはようございます!IWJで記者をしている佐々木隼也と申します。
昨日の本ガイドでも触れましたが、3.11の福島第一原発事故について、東電が、当時の社内マニュアルに従えば「メルトダウン(炉心溶融)」としなければならないところを、事故から2カ月間ずっと、それより軽微な「炉心損傷」「被服管損傷」と嘘の発表をし続けていたことを、昨日突然発表し、謝罪しました。
事故から5年経ってから、しれっと真実を発表する。あまりに不誠実で隠ぺい体質にまみれた東電の姿勢が、また一つ露呈しました。あの時すぐに、きちんと「メルトダウン(炉心溶融)です」と発表していたら、避難区域や放射能対策も、ずっと厳しいものになっていたでしょうし、その後の原子力行政についても、今よりずっと厳しいものになっていたのではないでしょうか。
なぜ、当時発表しなかったのか?東電は「社内マニュアルの記載に5年間気づかなかった」という信じ難い言い訳を並べています。
しかし、社内マニュアルは、社内で広く共有されているはずの文書。社員と関連企業も外部の下請けもすべて含めて、誰一人気づかなかった、という弁明は、到底素直に信じられるものではありません。
今回も、新潟県の泉田知事の調査チームがマニュアルの存在を指摘したことがきっかけとなりました。東電の自発性はどこにもみられません。世界一迂闊で杜撰な企業という汚名を、さらに記録更新しても一向に気にしない様子を見ていると、「気づかなかった」のではなく、故意に「隠していたのではないか」という疑いがどうしても拭えません。
昨日行われた東電の定例会見では、我々も含めて多くのメディアがこの件について、様々な観点から追及を行いましたが、東電側は「現在調査中につき答えられない」という、つまりはノーコメントを貫きました。事故当時、福島第二原発の所長であり、現場の指揮にあたっていた現・廃炉カンパニー代表の増田尚宏などは、「このマニュアルについて知っていたか?」という基本的な質問にすら、「言えません」「言わない方が良い」などと、謎の回答拒否を行いました。
この会見の動画記事、詳細は本日後ほどアップいたしますので、そちらをご確認ください!
…と、そんな不誠実極まりない東電に対して、なんと政府は、賠償責任を含めてきわめて寛大な免責措置をとっています。安倍政権はあの過酷な事故がまるでなかったかのように、原発再稼働を急いでいる始末です。本ガイド後半で、その点について詳しくお伝えしたいと思います!
また、昨日と今日、さらに3月にも、ドイツで原発と核に関する2つのシンポジウムが行われ、IWJは現地に中継記者を派遣して配信いたします。その詳細も、後半で!
また、本日は拉致問題をめぐって安倍総理の発言に嘘があること、そして拉致問題を政治利用して、総理にまでのぼりつめたと告発している蓮池透さんへ、岩上さんが再びインタビューします!
まずは明日、明後日の【中継番組表】をご覧ください!
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